エイプリルフールにフラれて、寝取られる女の子のお話
エイプリルフールが終わったということは、フィクションでは…。
※あえて名前を出さない書き方をしたため、若干読みづらいかもしれません。
私には高校で出来た超仲良しな男友達がいる。
いつでも一緒で、休日もよく一緒に遊びに行くぐらい。
そして、私とそいつは好みも趣味も一致していて、性格の相性も良い。
だから私は、気付いたらそいつのことが好きになっていた。
4月1日。今日は高校2年に進級し、クラス発表がされた。私はもちろんそいつと一緒に見に行った。
でも結果は、違うクラスだった。私は1組だけど、あいつは6組だったから、教室も遠いし、顔を会わせることも少なくなりそうだった。
でも私は、それがとても寂しくて、つい、言うつもりのなかった言葉を、口にしてしまった。
「ねぇ、話があるんだけど?」
「ん?どうした?」
「私ね、あんたの事が好きなの。だから、付き合ってください!」
私は頭を下げてお願いした。実際は、恥ずかしくてあいつの顔を見続けられなくなったからだけど。
「…あぁ、そういうこと。ごめん、俺はお前を友達としか思えないんだ。」
「…え?」
え、え、え。私…フラれたの?ウソ…。
私は泣きそうになったのを我慢して、何も気にしていないように聞こえるよう話した。
「あ、あはは、なに真剣に答えてるの?エイプリルフールだよ?冗談に決まってるじゃない。」
「だよな!そうだと思ったよ。」
だよなって…どういうこと?私があなたを好きになったらダメなの?それとも脈なしってこと?
私は涙を耐えきれなくなりそうだったから、こう言ってその場から逃げ出した。
「あ、今日このあと用事があったんだった!先に帰るね。」
「おう、また今度な!」
「ぐずっ、なんでっ、どうじでっ、わだじじゃだめなの…?」
駅のホームまで走ってきた私は、ベンチに座ってずっと泣いていた。
何回電車が来ても、泣いていた。
「ねぇ君、どうかしたの?」
女の人に話しかけられた。顔をあげると、目の前にはとても美人な女性がいた。
というか、今気づいたけど、もう空が暗くなっている。何時間ぐらい泣いてたんだろ。
「あ、えっと、その…何でもないです。」
「そんなに目の下を真っ赤にして何にも無いわけがないでしょ。私でよければ話聞くよ?」
「いや、初対面の人に話すのは…。」
「じゃあ、ずっとそのままここで泣いてるの?笑ったりしないから、話してみなよ。」
お姉さんはそう言って、私の隣に座った。
手を優しく握られて、逃げられない。
私は諦めて全てを話した。
「そっか。それは辛かったね。」
お姉さんは私を抱き締めて、頭を撫でてくれた。
そんなことされたら、また泣いちゃうよ…。
「泣いちゃってごめんなさい。」
「大丈夫だよ。それでさ、話は変わるけど…もう終電終わっちゃったよ?」
「え、うそ…。」
私が住んでるところはそこそこに田舎で、終電が早めに終わってしまう。もう今日は電車がない。
「どうしよ、帰れないよ…。」
「じゃあさ、私の家においでよ。」
「え?」
「この駅から近いし、一晩泊まっていきなよ。」
「で、でも…。」
「ホテルもないし、選択肢は1つだけだと思うなぁ。」
「うぅ…お願いします。」
「はぁ、こんなことになるなんて…。」
見知らぬお姉さんの家に泊まって、ご飯を食べさせてもらって、お風呂に入って、今はベッドの上。
お母さんには、お姉さんが電話で説明してくれたし、いたせりつくせりってやつ。
「まだ起きてるー?」
「あ、はい。」
お姉さんがお風呂を上がって部屋に入ってきた。寝室は1つしかないということで、一緒のベッドで寝ることになった。
お姉さんを床で寝させるわけにはいかないけど、お姉さんも私を床で寝させるつもりは無いから、仕方ない。
「お、それはちょうど良かった。」
「何がですか?…きゃっ!」
お姉さんが私をベッドに押し倒してきた!
「ちょ、いきなり何するんですか!」
「今から、宿泊費を払ってもらおうかなって。」
「はぁ!? お金いらないって言ったじゃないですか!」
「お金はいらない代わりに、体で払ってもらおうと思って。」
「なっ!? 私たち女同士ですよ!?」
「そんなの関係ないよ。それじゃあいただきまーす!」
「ちょ、やめっ…!」
――――――――――――
俺には高校で出来た超仲良しな女友達がいる。
昨日は急にコクってきたけど、エイプリルフールの嘘だと思って断ってしまった。案の定そうだったけど。
でも俺は、あいつの事が好きだった。だから次の日、あいつの家に行った。クラスが違ったし、あいつに俺より仲が良くなるやつが現れるかもしれない。そうなる前に付き合いたかった。
4月1日に言うと、嘘だと思われかねなかったしな。
でも、あいつのお母さんに聞くと、あいつは帰ってきてないらしい。何でも、終電を逃して優しい女性の家に泊めてもらったんだとか。先に帰ったくせに、なんで終電逃してるのやら…。
俺は次の機会を待つことにした。
そして、始業式の日。始業式が終わったあと、俺はあいつを呼び出して告白した。
「俺と、付き合ってほしい!」
「ごめん、もう恋人が出来たんだ。じゃあね。」
あいつは素っ気ない態度で、俺を振っていった。
嘘だろ…。この間まで、俺以外の奴とほとんど関わりがなかったくせに、いつの間に恋人なんか作ったんだよ!?
しかも、何だよあの態度は!今までの事が無かったみたいじゃないか!
俺は呆然としたまま駅に向かった。すると、さっき俺を振ったあいつが、改札のところに立っていやがった。帰らないであそこにいるということは、誰かを待っているのかもしれない。
…そうだ、きっと恋人に違いない!
俺は、物陰からあいつを監視することにした。
「お待たせ~。」
「あ、お姉さん!」
ずっと待っていると、あいつの所に見たことがない女性が近付き、話しかけていた。
挨拶をした2人は、腕を組んで歩き始めた。
あれだ!あいつを俺から奪ったやつは!女だと!?どういうことだよ!?
俺は混乱しながらも、あいつと女に話しかけた。
「おい、お前は誰だ!」
「何でここにいるの?」
「ねぇ、この子誰?」
女があいつに話しかけた。
すると、あいつはとんでもない事を言った。
「あぁ、ちょっと前まで仲が良かったやつだよ。今はどうでもいいけど。」
「そっか。じゃあ行こっか。」
2人は俺から視線を外し、歩き始めた。
仲が良かったって、何で過去形なんだよ!?
「おい!待てよ!」
「まだ何か?」
「お前は誰なんだ!」
俺は知らない女にそう聞いた。
すると、女は平然とこう答えた。
「私はこの子の彼女よ。」
「なっ、女同士で付き合ってるって言うのか?」
「そうだけど、悪い?」
「そんなのあり得ねぇだろ!おい、脅迫でもされたのか?この間まで俺と仲が良かっただろ?なんで女なんかと付き合ってるんだよ!?」
「はぁ?あんまり失礼なことをお姉さんに言うと、許さないよ?」
「うぐっ…でも、女同士でなんか、信じられるわけねぇだろ!」
この間なんか、嘘でも俺にコクってきたのにさ!
おかしいだろこんなの!?
「はぁ…つまり君は、私たちが付き合ってるのが信じられないってことね?」
女の方が、そう言った。
「そ、そういうことだよ!」
「あっそ。ならこうすれば解決ね。」
女は、あいつと向き合い、そして…。
「なっ、おい!何してるんだよ!」
「何って、キスだけど?」
一瞬口を離して、あいつがそう言った。
そして、またキスをし始めた。しかも、見せ付けるように、舌を絡ませ、体を預けていた。
女はそれを受け止め、あいつの体を弄んでいた。
俺はそれを見て、もう何も言えなくなった。
嘘だろ…。こんな事あるはずがない…。
「あはっ、なんか心が折れちゃったみたいだよ?」
「どうでも良いです。早く家に行って、続きをしましょ!」
「そうだね。じゃあね、可哀想な男の子。もう一生この子に関わらないでね。」
2人はそう言い残し、去っていった。
俺はそんな2人の背中を見つめることしか出来なかった。
フィクションです。