救世主兄弟
私は紫 紫とかいて ゆかりと読む
兄は 紫音 むらさきのおととかいて しおん
兄は生まれた時から綺麗で同時に身体も弱い人だった。
私は 兄に 臓器移植するためだけに生まれた兄妹。
私の身体はすべて兄の物。この髪 この爪すべてが兄紫音の物。
そう聞かされて育ったし かまってくれない両親より 私を気にかけてくれる兄が大好きだから 何も気にしたことない。
だからなのか 触れたくなった。臓器の移植する前に 私は兄に言ったのだ。
「ふれてもいい?」
私から触れてはいけないと散々両親にいわれてから 頭をなでたりしてくれる兄に初めて言った。
「僕もふれてもいい?」
はじめてキスをした。
初めて 恋をした。
初めてお互いのぬくもりが分かった。
触れる だたそれだけなのに愛おしい。
明日 私の身体の一部が兄の物になる。
※※※
僕の名前は 紫音 紫の音 とかいて しおん
僕には妹がいた。紫とかいて ゆかり
5つだけ離れてるけど、妹は可愛い存在だった。
親はいつも言う 紫はお前のモノだからと
正直意味がわからなかったが、妹のすべてが僕のモノらしい。
妹が成長すると共に僕はベットでの生活が増えた。
妹は僕に気を使い 親にも気を使いとてもかわいそうな妹。
だけどいつの間にか
一人の僕をみてくれる人になっていた。
親も仕事で忙しい。自分をいつも気遣う紫に僕はいつの間にか
恋をしていた。
いつか見た恋愛小説のように 僕は恋をしていた。
紫は僕のモノ 触れてみたかった。
だから
「ふれてもいい?」
紫が僕に言ってきた。だから触れたかった僕は
「僕もふれてもいい?」
紫の頬にふれて はじめてのキスをした。
激しい運動はできない。
紫の服のボタンを外して生まれたままの姿を触れた
ただそれだけなのに愛おしい。
抱きしめた。離れたくないから紫も抱き着いていた。
明日 紫の身体の一部が僕の物になる。