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9ーⅣ話 18歳 対ナンギン帝国紛争編④ 第1皇子側のターン

9ーⅣ話です。


ナンギン帝国側の様子です。


さい先は良いような?


9ーⅣ話


8月5日


ワンタイ湾[移動要塞艦ジークフリード]艦内


「いよいよ出撃だ♪ 」


「これで成果を出せば皇太子………イエ、新皇帝陛下に逆らうものは居ないでしょう! 」


「おぉ、そうかな? いや、そうだな! 私が皇帝に成れば益々の発展が約束されるだろう 」


「是非とも新皇帝陛下にブルーダンジョンの奪取を成し遂げて其所の資源を取り尽くしてナンギン帝国を世界一の帝国にしましょう! 」


「まぁ、お前は次期宰相なのだから頑張って貰うからな 」


「エェ、あの憎きベルン宰相には引退してもらいます! 」


「ホォ、引退だけなのか? 」


「まぁその辺は……… ク、ク、ク 」


「まぁガウス次期宰相殿には頑張ってもらいましょう。私も新生ワイバーン近衛騎士団長になって旧ワイバーン騎士団を顎で使いますよ(笑) 」


「期待してるぞ! グルーリン近衛騎士団長。今回の空からの攻撃に期待しているぞ! 」


「お任せを! 敵もまさかワイバーンが海上行動をするとは思わないでしょうね 」


「まぁその為にワンタイ島を渡航制限して存在を隠しているのだからな 」


「それでワンタイの領主はどうなんだ? 」


「奴は駄目ですね。我々とガイヤスを天秤にかけてるんでしょう。物資の供給に消極的ですしね 」


「其処は仕方が無いだろう。我々の艦隊は至上最大の大艦隊だぞ! しかも今回は一万人規模の上陸占領部隊だからな。後は各地からの食糧が届けばワンタイ領主も文句はなかろう 」


「全く食糧が届けば文句も無いだろうに。そんなに民衆が怖いのか? あいつら民衆はただ黙って従えば良いのだ! 」


「グルーリン、そう言うな! 食糧が不足してるのは間違いないのだからな 」


「グルーリン殿、大丈夫ですよ。我々が出発して入れ違いに食糧が届けば収まりますよ。まぁ、最初に我々の側の人達優先で渡せばよくわかるでしょうから 」


「相変わらずエゲツイナ、ガウス。まぁほどほどにな! 」


「「ハ! 」」


「陛下、定刻です! 」 副官


「おお、もうそんな時間か? それでは要塞艦ジークフリード出港せよ! 」


「要塞艦ジークフリード、出港! 」 艦長


こうして移動要塞艦ジークフリードはゆっくり出港していった。

遥か上空で見張られてるとも知らずに………



8月10日


ワンタイ湾を低速で出港して5日、国境の島カクセン諸島(イングスランド王国ブルー辺境伯爵領最西端の島々)が見えてきた。

この諸島を先見部隊が攻略しただろうと見ていたら、その先見部隊の船が近づいて来た。

〔報告に来たらしい 〕


「ご苦労、さぞや抵抗されたろう? 」


ん、何か様子が変だな?


「報告します。我々第9上陸部隊は敵カクセン諸島の敵陣の占拠に成功しましたが………敵陣はもぬけの殻でした! 」


「なるほど、敵は逃げた後の様だな。しかし何故逃げれたのかな? 」


「は、実はカクセン諸島沖にて漁船らしき船に見つかったのですが、その漁船は恐ろしくスピードが出て追い付かず逃げられたので、その漁船が知らせて逃げ出したと思われます。証拠に敵陣から海図等の書類が発見、食糧等の物資が見つかっております 」


「ほう、余程慌てたらしいですね。書類等は此方で受け取るが他の物資は第9上陸部隊で処理しても良いぞ 」


「ハ、陛下ありがとうございます! 」


「よし、カクセン諸島の防衛は任せたぞ! 」


「ハ、陛下。島の防衛は最善を尽くします! 」


第9上陸部隊長は報告した後はホクホク顔でカクセン諸島に戻って行った。

余程物資(食糧?)が良かったらしい。


「しかしすぐ逃げ出したのなら噂程でも無いらしいな、ブルー辺境伯爵は(笑) 」


「陛下、油断大敵ですぞ! 罠かも知れませんよ(笑) 」


「ハ、ハ、ハ、ガウス宰相殿も心配性ですな。もっともそうは思ってもいないでしょうからに(笑) 」


「そう言うグルーリン騎士団長もそう思っているだろう! 」


「まぁまぁ2人共、幸先が良いって事で良いではないか(笑) 」


こうして何も疑わずに進撃するジークフリード艦隊だった。

罠とも知らずに……




8月25日


カクセン諸島を占領してから更に15日後………


「もうすぐブルー辺境伯爵軍の本陣、ブルー島が見えて来る頃だな? 」


「ハ、敵より奪取した海図によるともうすぐ見えて来るはずです 」 艦長


「主要島に向かわせた部隊も恐らくは順調に占領しているでしょうから後はあの島のダンジョンを占拠してしまえば我々の勝ちですな 」


「そうだな。さて、後はあのブルー島に上陸するだけだな。我々の勝ちだな! 」


余裕で紅茶を飲んでいたジークフリードとガウスだったが!


「報告します! 上空のワイバーン近衛騎士より赤旗! 敵艦隊接近との事。北と南からです! 」 見張り員①


上空で警戒飛行をしていたワイバーン近衛騎士から赤旗が落して知らせていた。

見張り員はそれを確認後全方位を確認、北と南から船が近づいて来ている事を報告していた。

〔信号替わりに旗を落とすのはワイバーン騎士団の伝統的な連絡方法だった 〕


「ほう、やっと来たか。で、敵は何隻だね? 」


「ハ、敵船は北も南も10隻程度ですがその内3隻づつですがかなりの大型船らしく物凄い勢いで接近しています 」見張り員①


「なるほど挟撃ですか? まぁまぁですね。それでは我がワイバーン近衛騎士団の力を見せましょうか! 」


「頼むぞ! グルーリン騎士団長! 」


「ハ、お任せを! 」


グルーリンは颯爽と司令塔から出てワイバーン近衛騎士団の宛がわれた区画に急ぐ。

ワイバーン達は直ぐに飛び立てる様に準備万端だった。


「ワイバーン近衛騎士団出撃! 」


「「「「「「「おぉ! 」」」」」」」


「上空の2騎は休息後、10分で上げろ! 」


「ハ、わかりました! 」ワイバーンの世話隊員


此処のワイバーンにはそれぞれ世話専門の隊員がいたがほとんどはワイバーンと同じ奴隷だった。

キツイ、汚い、危険な職場の為、誰もやりたがらなかった為でもあった。

〔この連中は特別だから? だった。本来のワイバーン騎士団では基本ワイバーン騎士本人が世話をするのが当たり前の筈なのにね 〕


「さて、早速ワイバーン近衛騎士団の活躍でも見ようじゃないか、ガウス 」


「ハ、お供します、陛下 」


2人が見張り台に在る自分達専用の物見台に着くと早速侍従が飲み物を持って来たので受け取ってた。

ちょうど良いタイミングでワイバーン近衛騎士団8騎が飛び立つ所だった。


「ほう、良く訓練されているな。やはり隷属の首輪は当たりだな 」


「言うことを聞かないワイバーンなら首輪を付けて当たり前、そうすればワイバーン騎士をもっと増やせるものをワイバーン騎士団長グラハムの奴は反対しおって! 」


「別に良いのでは? 陛下が即位したらクビですし、奴のワイバーンを目の前で解体してしまえば! 」


「ガウス、お前は……… 好きにしろ! 」


「ハ、仰せのままに……… 」


「南の方角より未確認飛行物体を複数確認! なんだあれは? 」見張り員②


「どうした! 南の空に何が? 」


南側から黒い点の様なものが近づいて来た。


「ガウス、落ち着け。オイ、見間違いではないのか? 」


「イ、イエ。高速で接近中! 間もなくこの上に来ます! 」


「何なんだ、あれは? 」


「そんなバカな? あんな物が飛んでたまるか! 」


爆音を聞かせて向かって来る謎の飛行物体10騎?

ワイバーン近衛騎士団は攻撃しようとするが、速すぎて狙いが付かない様だった。

〔普通に速すぎていた! 〕


5000m上空を通り過ぎた後、その飛行物体の内8騎が一斉に高度を下げて北からワイバーン近衛騎士団8騎に襲いかかった!

そして謎の攻撃で次々と落とされていくワイバーンを見て呆気にとられる第1皇子達!

〔信じられないと言う光景だった! 〕


「ナ、ナ、何が有ったんだ? 」


「………ハ、陛下、直ぐに艦内に! 」


「ナ、何を言っている、ガウス。それよりグルーリンは無事か? 」


「ハ、グルーリン閣下はワイバーンがクッションになった様で無事に降りられましたが、ワイバーンは翼が折れて暴れています! 」 見張り員③


「ワイバーンを大人しくさせろ! グルーリンに此処に来るよう伝えよ! 」


「わかりました! オイ、直ぐに行け! 」 艦長


「ハ! 」見張り員④


「敵騎2機、北側よりまた此方に向かって来ます! 」 見張り員⑤


「何だと! オイ、弓でも大砲でも良い! 撃って何とか当てろ! 」


「総員、あの敵飛行物体を砲撃せよ! 」 艦長


「弓隊、大砲隊、敵飛行物体を撃ち落とせ! 」 副官


弓隊が矢を、大砲隊が砲撃を放つが精々高最大度300m(砲弾が)上空までしか届かないので全て空振りになっていた。

しかも矢を放つと自分達に降りかかり、被害が増える結果に。

〔外れた矢や砲弾がそのまま落ちてくるので偶々下に居た者はたまったものではなかった! 〕


「あ、何か撒いてます? 」 見張り員①


「ん、何だ? ………敵は何をしてるんだ? 」


2機の飛行物体が何かを撒きながら頭上を通過していった。

ハラハラと落ちてきた物が目の前に落ちた?


「なんと、紙ではないか? アイツ等はなんて無駄なことを? 」


この世界、紙(パルプ紙)は普通に在るが結構高価な物だった。

約1000年前に登場した紙だったが製造方法が手透きの為に大量生産出来なかった。

〔まぁ、例の初代国王様が広めたらしいですね 〕


なのでこのように上空から撒く事自体おかしな事だった。

相手はそれを平気でやっていたが?

〔この時点で既に某辺境伯爵様がパルプ紙の生産魔導具を開発していた為だったけどね 〕


「おい、何か書いて在るぞ? 」


「何々…………… 」


そこには!


【進行中の元ナンギン帝国艦隊に告げる!

これ以上の侵略は国際条約上、宣戦布告無しでの侵略行為と見なす。

ナンギン帝国側に問い合わせした時点でこの艦隊は存在しないと返事が有った!

我々としては海賊として対処せざる負えない。

なので捕虜等の戦時条約は無効となっている。

このまま大人しく引き返すなら追わないが、殺るなら此方側も徹底して殺らせてもらう!

降伏するなら白旗を掲げよ!

ワイバーンを最初に撃墜させた意味を理解して貰えれば良いけどね?

なお、別動隊の海賊共は既に全滅している。

海賊なので生き残って居る者はある島に軟禁してある。

海賊なのでこの後どうなるかはご存じだろうが!


返答はこのビラを撒いてから1時間以内で態度で示せ!

もし返答なき場合、順滅戦に移行する。


ブルー辺境伯爵軍 総司令官 フリート・アール・ブルー辺境伯爵 】


「何だと! 我々が海賊だと! 」


「陛下、落ち着いて下さい! これは敵の策略です! 進行してこんな短期間でナンギン帝国本国との連絡なんて無理ですよ! 」


「そうか? ………もしかして相当前から準備をしていたのでは? 」


「陛下、ご無事で? 」


「おぉ、グルーリン。お前は大丈夫なのか? 」


「まぁワイバーンがクッションになったので無事に降りられましたが、ワイバーンは使い物にならなくなりました! 」


「お前が無事ならば良い! あの敵の飛行物体をどう見る? 」


「恐れながら、あのスピードは反則ですね。ワイバーンでは対処できません。それに攻撃が………あれは魔砲弾だと思います。ワイバーンの翼を突き抜けた後、氷付きましたので間違いではないでしょう! 」


「船に対しては有効か? 」


「あの魔砲弾だけでは無理でしょうね。何千回も撃ち込まれたら小型船では持たないでしょうが大型船やこの船には無理でしょうね 」


「このビラはどう思う? 」


「恐らくは第2皇子側の策略の可能性が有りますね 」


「まさか第2皇子が我々を売ったと! 」


「ガイヤスがか……… アイツならやりかねん! まさかこの船の情報も敵に知らせていたのか! 」


「それは我々が勝ってからにしましょう! 勝てば良いのです!! 」


「………ほんとグルーリンは余裕だな! ワイバーン落とされてるのに 」


「うるさいぞ、ガウス! あんな卑怯な物で攻撃する相手が悪い! どうせ長時間は飛べないだろうに。既に居ないではないか! 」


敵の飛行物体はいつの間にか居なくなっていた?

見張り員に聞くと南に去って行ったらしい?


「ではどうする? 」


「このままブルー島に突っ込みましょう! 海図通りなら間もなく見えるでしょう 」


「グルーリン、お前はどうする? 」


「な~に、先陣を切ってブルーダンジョンの奪取、攻略してやるわ! ガウスは此処で留守番してれば良い(笑) 」


「あぁ、そうしてくれ。グルーリンには帝国学園では勝てなかったしな! 」


こうして1時間が過ぎた時、遠巻きに着いて来ていた敵艦が突っ込んできた!




9ーⅣ

ウ~ン、このジークフリード第1皇子は…………脳筋?


裏で操ってるポイ ガウス宰相候補?


やっぱり脳筋のグルーリン ワイバーン近衛騎士団長?



ワイバーン撃墜とビラ巻きは詳しくは次回に(笑)



明日も投稿します。

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