6ーⅣ話 16歳 ブルー辺境伯爵領の周辺諸国の様子
6ーⅣ話です。
夏休みなのでブルー辺境伯爵領でバカンスです。
その前にちょこっと仕事をしましょう。
6ーⅣ話
3016年7月
無事に甥っ子達が誕生してほっとしているフリートです。
相変わらずの陛下の暴走が有りますけど今の所は静かな物です。
〔ソビエ聖国もナンギン帝国も何故か静かです? 〕
ソビエ聖国は相変わらずの戦力増強の為に強制徴用と重税をしているので国内経済はガタガタらしい。
いくら宗教(ロシナ教)で押さえていても庶民には関係ない話で不満が溜まる一方、ウラル公国がソビエ聖国内に撃ち込んで作った要塞をどう攻略するかと問題が増える一方だった。
〔(仮称)ウラル要塞と言うらしい 〕
ナンギン帝国は現在皇帝が病魔に犯されていて、なんとか宰相が対応しているが、皇帝の後継者として第1王子派と第2王子派で争っていた。
なにせ皇帝が後継者を未だに指名しておらず、このまま崩御した場合、国内が二分する恐れが有った。
〔そのまま内戦になる可能性があった 〕
第1王子自体は凡庸でどちらかと言うと武力主義的な面が有って、特に軍部の好戦派からの受けが良く軍部の6~7割の支持を得ていた。
今回のブルー辺境伯爵領攻略計画もこの好戦派と南部貴族達からの提案だった。
〔どうも海軍側からと南部武闘派貴族からの提案らしい? 船作れば儲かるからね 〕
対して第2王子は経済センスが良く、内政面では的確に指示が出来るために宰相以下の内政官達の支持が有り、軍部内の良識派(1~2割程)の支持を得ていた。
第2王子は今回の派兵計画も反対していたが、数だけでは勝てないと言っては見たが結局、海軍と南部貴族連合で攻略することになった。
〔代わりに何とか帝国予算からの出資を押さえられたのはよかったと後に語られたとか 〕
現在、ナンギン帝国南部貴族領の造船所では大量の木造ガレー船が量産されていて完成後は南部貴族領の1領、ワンタイ島に集結させて訓練をしていた。
実際、ワンタイ島は海軍の本拠地でも有り、ワンタイ島の領主も海軍出身の領主なので融通が効いていた。
〔ワンタイ島の浜辺では上陸訓練が盛んに行われているらしい 〕
それにワンタイ島の領都ワンタイにあるワンタイ湾軍港地区にて巨大な何かを建造している様だった。
今回の作戦の要らしいが。
〔その為にワンタイ島の一部地域の山が禿げ山になって、崖崩れ等の自然災害が多発しているらしい 〕
もっともその様子を上空15,000mよりコッソリ見ている者が居るとも知らずに。
現在、ブルー辺境伯爵領ではブルー島を中心とした防衛計画を邁進させています。
夏休みになったので、取り敢えず現在の進捗情況を視察する為と称してにブルー島に向かっています。
〔何時もの仲良し4人と今回、クラス全員を招待しました。勿論、クララちゃんとお友達も招待しました 〕
王都からブルー級ブルーで直接ブルー島に向かいます。
その後、フェロー諸島フェロー街の視察と言うフェローリゾートでの休暇と言う遊びに行くことに。
〔クラスの人達は"タダでバカンスだぁ! "と喜び、クララちゃんのお友達も大喜びでした(笑) 〕
勿論、むさしちゃんサファイアちゃんコンビとワイバーン達も一緒ですが、最近サファイアちゃんは成長して現在、体長3m程になり立ってると僕より大きくなったけど相変わらずの甘えん坊です。
それ+チビッ子ワイバーン3頭(体長1m)も甘えん坊なので集団で集られると大変です。
〔もう身体強化しないと大変です。え、襲われてる様に見えるって? 知らないクラスの仲間が焦っていました(笑) 〕
ちびっ子ワイバーン達も順調に大きくなって、現在もうすぐ体長1m程に成長してきました。
名前はルビー♀、パール♀、ダイヤ♂と付けたけどね。
〔うん、可愛いは正義だね。クラスの女子達に可愛がってもらってます 〕
そしてクララちゃんもワイバーンを連れて来ていたが、クララちゃんにベッタリだった。
名前はムーン♂と付けていた。
〔この子だけ額に三日月模様が何故か有った為? 〕
なんだかんだでブルー島港湾地区に到着しました。
現在、この港湾地区はブルー辺境伯爵軍海軍の艦艇泊地としての整備をしていて旗艦、強襲揚陸艦ブルー改を始めとしての第1強襲揚陸艦隊の母港になっていた。
〔現在は、シーライオン級3隻と第1、3護衛艦隊(大型護衛艦《ガード級》2隻と護衛艦《シールド級》8隻)と哨戒艦《イルカⅡ級》6隻が停泊していた 〕
因みに第1艦隊(巡洋艦《オルカ級》2隻と駆逐艦《シャーク級》6隻)と第2護衛艦隊(大型護衛艦《ガード級》1隻と護衛艦《シールド級》4隻)と哨戒艦《イルカⅡ級》12隻、は母港にフェロー島のフェロー街近くのフェロー海軍専用軍港に配備して常に交代で哨戒任務に付いていた。
第2艦隊は編成、訓練中だった。
〔現在建造中でまだ半分程しか揃って無かった 〕
また、輸送艦としてロンドン級2隻(フェロー、シード)がそれぞれ王都ロンドン港とバーミンガム領ポーツマツ港間の定期航路便を運航して、フェロー諸島間の定期便は中小貨物船で運航していた。
また、各諸島の有人島には哨戒艦を2隻づつ配備して近海の哨戒任務に就いていた。
現在、有人島はフェロー島、ブルー島、シード島以外は7島有り、既に港は完成済みで配備も終わっていた。
〔他に無人島を5島程開拓中! 〕
今回はブルー島の例の研修施設に一泊、明日は僕の専用クルーザー(スワロー00)でフェロー街まで行きます。
スワローも改装して乗客20人乗り(乗員5人)になったので優雅にクルージングの予定です。
〔まぁ、護衛でドルフィンⅡ級が2隻付いてくるけどね 〕
その日の夜………
「………で、ワンタイ島の様子はどうだった? 」
「彼処で建造中の物はどうも船らしいのですが、ちょっとした小島並の大きさになりそうですね 」
「どれどれ………ウ~ン、確かにそうだけど………これ、木造だよね? 火を付けたら燃えるだろう? 」
「いえ、分析班の意見では防火処理と鉄張り部分が多いのでそうでも無いと? 」
ここはブルー辺境伯爵軍の中枢、司令部が有る建物(場所は秘密)の中。
戦略偵察部の部屋の中で今回の偵察結果の報告を聞いてるフリートとブルー辺境伯爵軍の幹部達だった。
〔今回、定期偵察をしていたワンタイ島の情報を整理するための会議中 〕
「しかしここまで良く写る物ですか。本当、相手に同情しますよ。ここまで筒抜けだと(笑) 」
「確かに。それに全くバレないのも助かりますね。まぁ、問題は定期的にしか偵察できないのが悩みですね 」
「それは贅沢な悩みですな。本来ならこの手の情報は数ヵ月は掛かりますよ。ホントどうなってるのですか? 」
「今回はオブザーバーの王室諜報隊のライリー隊長にも来てもっらっていますが、どう見ます。この船? 島? 」
「ウ~ン、私はこの絵と言うか写真? に興味が有りますけど………恐らくはフェロー本島又はブルー島に直接乗り付けて上陸する為の超大型の揚陸艦………イヤ上陸舟艇兼砦ですかな? 」
「上陸舟艇? 砦!? あ、そう考えればそうですね。確かにあの船の塊なら普通の大砲ならある程度防げるでしょうし大砲も多数積めますしね。普通の大砲ならね 」
現在この世界の大砲は基本、弾体を魔法で打ち出す方式が支流だった。
弾体(鉄の鉄球)を特殊な筒に入れて中にて魔法(火や風魔法)で発射する仕組みだった。
〔この世界では何故か火薬が発明されず無かった? 〕
最近は鉄球の代わりに魔力ボム入の鉄球炸裂弾が出てきていた。
この魔力ボムはナンギン帝国が開発してホクギン公国との戦闘で初めて使われたのだが、ホクギン公国側もすぐに物にしていた。
〔恐らくはスパイ情報のお陰だろうね? たぶん(笑) 〕
もっとも何故か周辺諸国にも広間っていたけど(笑)
ナンギン帝国の情報管理はどうなってるのかな?
〔もう情報がダダ漏れですね 〕
「此方の大砲の機密はバレて無いですよね? 」
「その辺は今の所大丈夫ですが、実際に交戦すると相手も気が付くからどうなるか……… 」
イングスランド王国の大砲は基本魔力が有れば打ち放題の魔導砲方式だった。
勿論、元はフリートファクトリー製ですけどね。
〔魔法で弾の精製から発射までできるし、特殊実体弾を発射する事も可能だった(尾詮式で) 〕
現在、ポーツマツ海軍造船所はイングスランド王国の援助で完全な要塞軍港となっている。
特に武器製造工房地区は関係者以外は侵入がほぼ不可能な状態だった。
〔機密が機密の為、結構厳重に対処していた為だった 〕
またポーツマツ工房でルクス用の砲塔用の魔砲銃を作って各地のルクス工房に送っていたのでその輸送中に襲われそうだが、基本武器の輸送には訓練と称して定期的に来るシーライオン級の揚陸艦(現在、各海軍司令部(ロンドン、バーミンガム、エジンバラ、ブルー島)付きで3隻づつ配備済み )で次いでに運ぶので万が一襲われても返り討ちになるだろう。
流石に民間船? のロンドン級では運ばなかったが。
〔コンテナを2~3個位余裕で運べるシーライオン級だった 〕
「所でフリート卿、この写真? はセイバーから撮ったのかな? 」
「ライリー隊長、流石にセイバーだと高度が低くて気付かれますよ 」
セイバーの性能だと上昇限界高度が15,000mでしかも滞空時間もそんなに高空で滞在できないので無理だった。
実際は通常戦闘高度が8,000mでまぁワイバーンライダー部隊の頭は押さえられるけどね。
〔ワイバーンの上昇高度限界が5,000mと云われている? 〕
「ほう、すると別の何かかな………おっと失礼、気になった物で(笑) 」
「………確かに気になりますよね。申し訳ないですけどまだ陛下には内緒でお願いしますよ! 特に写真器の件は(笑) 」
「確かにそうですね。ではまだ内緒にしておきますね(笑) でも我々諜報部にも協力して貰いたいですね……… 」
「………ウラジオストク要塞の偵察ですか? 」
「ほう、そう思いますか? 」
「イヤ、普通に考えればそうでしょうね。あそこは聖国の拠点ですしね。それにダンジョン都市でもあるみたいですけどね? 」
ウラジオストク街は既に要塞軍港と化していた。
勿論、中に中規模の攻略済みダンジョンがあるらしい。
〔聖国はひた隠しにしているがとっくにバレていた 〕
「では近い内にお願いしますね 」
「ウ~ン、何とかなるかな? 」
後のウラジオストク航空強行偵察作戦が決まった瞬間だった。
その日の深夜………
ブルーダンジョン秘密エリアにて。
「ブレイン、偽装の方は大丈夫だったかい? 」
『一応、発進時や着陸時はステルスモードで見つかってはいませんし、怪しい者はいませんでした 』
「それでは機体の方はどうだった? 」
『スミス部隊でチェックしましたが問題は有りません 」
「そうか、では定期的に運用ができるね 」
ブルーダンジョン機密エリアの格納庫の中である機体の整備をしているスケルトンスミス部隊を見ていたフリート卿だった。
もっともウラジオストク要塞軍港の偵察用に改良していく事に。
〔この機体、かなり大きいので大変です 〕
次の日、ライリー隊長は定期便でバーミンガム経由で王都に戻って行った。
僕たちもフェロー街に向かって出発した。
6ーⅣ
周辺諸国の動向ですが、ナンギン帝国は情報が筒抜け状態?
さて、どうやって偵察してるのか………まぁわかりますよね(笑)
偵察をしてるのは何をベースにしたのでしょうか(笑)
〔わかった人は内緒でお願いします。 (ヒント、1980年前に初飛行? 大きい? ) 〕
次は3月頭に投稿予定です。