閑話②-Ⅰ話 勇者井川君登場?
今回、井川君(イングスランド初代国王様)の事を書いてみたら長くなってしまった。
召喚から建国までを6話仕立てで書いてみました。
閑話②-Ⅰ話です。
最初は召喚時の様子からです。
閑話②-Ⅰ
「ハァ~、さてと学校へ行くか……… 」
僕は井川明彦、有名私立高等学校に通う高校2年生の17歳でした。
父の仕事の関係でイギリスにて生まれて15歳まで向こうで過ごしていた。
〔俗に言う帰国子女って事かな(笑) 〕
父も余計な事をして僕を日本で過ごさせておきたいとワザワザ日本の有名私立高校(某有名私立大学の附属高校)に入れと日本で受験させられました。
僕は日本の大学には興味がなく、本当はイギリスの高校からイギリスの名門大学に進みたっかったのに。
〔どうも裏でお爺様の影が……… 〕
本当はイギリス、ヨーロッパの歴史建築に興味が有ってそっちの勉強を中学生の頃からやっていたのに………
まぁ父もお爺様も大手ゼネコンのイギリス支社社長に東京本社会長だからねぇ~。
〔有る意味家の業なのかもね 〕
お陰でお金に関しては困ることも無かったし、日本に帰って来てまぁ、ラノベ小説にハマって買いまくったり、自分で書いてネットに投稿してみたりして順調にヲタク文化に染まったけどね。
〔まぁ学校は所詮エレベータだし、成績を落とさなければ親も何も言わないしね? 〕
あの日も、いつもの様に学校に向かう途中だった。
いつもの学校の門を潜った瞬間、目の前が真っ白くなっていたってドウイウ事?
『ごめんなさい! 』
そこには………幼女? 小学生? の容姿の白い服を着た子供がいたよ。
土下座して?
『私は、この世界の管理者、アルテナです。貴方の召喚を阻止できなくて本当にごめんなさい! 』
一体何がどうなってるの?
しかしココハ何処?
『ごめんなさい、実は貴方は今、私の管理している世界に召喚されようとしていた所で今は私が一時的に引き留めているのよ! ここは神界よ 』
ん、今何て言った!
異世界に召喚って何だ?
『異世界召喚は他の世界から召喚主のいる世界に強制的に転移させる事よ! 今回は私の世界のある宗教大国が信者や奴隷を2万人程を犠牲にして召喚陣を起動させて無理矢理君を拐って来たのよ! 』
「え、2万人を犠牲って、何その国は? また何故召喚魔法を使ったの? 」
『実はその国は偶像崇拝している北の大国で、現在南の大国と戦争してるのよ。そして戦局を打開させるために貴方を勇者として召喚して戦争を勝とうとしてるのよ! 」
あ、これはヤバイ方の召喚物の話に似てるね(笑)
このままだと戦争に駆り出されるパターンかな?
〔まぁ頭の中を読まれてるのも仕様かな(笑) 〕
『まぁ、貴方の考えてる通りよ。このままだとまた召喚するのに要らない犠牲者が増えるだけなのよ。しかも魂まで影響が有って、犠牲者は魂泊に多大な影響が………修復する身にもなってほしいわね! 』
修復って、2万人分かぁ………
あ、確かに大変だ!
『解ってもらえて良かったわ。では依頼が有りますけど……… 』
「その召喚陣の破壊ですか? でもすぐには無理でしょう? 」
『別にすぐにとは言いません。始めは貴方の戦闘能力を上げるのに必死でしょうから。貴方はその分実力を隠しながらチャンスを待って行動をしてください。まぁ、貴方には私の加護もそうですけど、スキルも色々とつけてあげますのでお願いできますか? 』
ウ~ン、スキルも気になるけど?
元の世界には戻れないのかな?
『ごめんなさい、元の世界には戻れないの。君の居た世界はこの私の世界の上位世界なの。水が堕ちるように上から下には落とせるけど下から上には上げられないのよ。本当にごめんなさい 』
まぁそうだろうね。
そうなると、どうするの?
『召喚陣を破壊した後は好き勝手に過ごして良いわよ。もっともあの国の状態を見たら貴方はどう思うか、どうしたいかも自由よ。好きに生きなさい♪ 』
おいおい、結構アバウトだね。
では、やりたい放題もできるって事だよね(笑)
『そうね。好きに生きて構わないわ。ではスキルを付けるけど希望は有るかな? 』
こうして僕はヲタクスキルを駆使して色々とスキルを付けてもらう事に。
でも良いのかな?
〔このスキル構成、最強だよね(笑) 〕
『あ、そうそう。転移先の教皇(笑)に洗脳しようとするから、効かないようにしとくわね 』
なんかサラッと言ったね?
マ、効かないのならいいよね。
『それではこれで準備は良いかな。そろそろ引き止めができなくなってくるので 」
無理矢理引き留めているからね。
「アルテナ様、依頼は必ず果たします。色々とありがとうございました 」
『いえ、これも私が至らなかった為。どうか無難に過ごして下さいね 』
「まぁ無理っぽいですが、何とかしてみますね(笑) 」
『そろそろ時間ですね。では井川明彦さん、良い旅を! 』
こうして大ロシーナ帝国のロシーナ教総本山の教会に転移させられた井川君であった。
「よくぞ来られた、勇者殿 」
ウ~ン、第一声はおっさんかぁ(笑)
ここはカワイイ聖女だろうが、と心のなかで突っ込みしつつ驚いた振りをしておく。
〔呼び出したであろう、おっさん(多分教皇? )が言っていた 〕
「ここは何処ですか? 私は学校に向かっていたはずなのに? 」
少し惚けておく。
おっさんは、悪びれるでもなくのうのうと召喚の有意義とか選ばれたとか何か言ってきたよ?
〔でもそれ誘拐犯人の言い訳ですよね? 〕
この後、皇帝の謁見が有ったけどかなり激怒してたね。
そりゃ、2万人殺して召喚魔法を使ったのが、教皇の独断だったのには驚いたよ!
〔皇帝は飾りかよ? 〕
宮廷内も、皇帝派と教皇派と中立派(後のウラル大公派)が対立してる様だったね。
結局、僕は何故か教皇派の大ロシーナ帝国第2王子ゴヴォロフの元、訓練をすることになっていた。
〔ん、この王子洗脳されてないか? [鑑定]で見たら状態異常(盲信)って何? 〕
ゴヴォロフ第2王子率いるロシーナ教会聖騎士団にて訓練ですが、ギフトとスキルのお陰で結構余裕で付いていけるけどギリギリっぽく見せるのも大変ですね。
まぁ、誰も気が付かないボンクラ聖騎士団だったからバレもしないよ。
〔まぁ誉めて伸ばすって、普通の兵士だと育たないと思いますけどね(笑) 〕
ま、バレないのもスキル[隠遁(Lv.10)]のお陰で結構ごまかせたよ。
剣も魔法の腕も適当に特級位に抑えておいたよ。
スキル[鑑定]持ちは少数しかいないしね。
〔逆に見てやったら………え、Lv.2 って低くない? 〕
訓練を初めて数ヶ月、色々とこの世界やら魔法や武術なんかを調べていたけど何かが変だった?
どうもこの国の宗教がおかしくさせているね。
〔ラノベ的にと言うか、俗に言う人族至上主義の所業、弊害って所かな? 〕
さて、これからどうするかだな。
この第2王子、教皇派の中では脳筋らしく魔法は補助程度しか使えなかった。
〔しかもしっかりと洗脳と言うか教皇が正しいと思わされているね? 〕
こうなると誰かを巻き込まないと無理だよな?
そう思っていたら向こうからやって来たよ。
〔おや、彼は? 〕
「やぁ勇者君、頑張ってるかな? 」
皇太子でもあるジェーコフ皇太子が来た。
何でも皇帝直轄でもある大ロシーナ帝国近衛騎士団 第1騎士団の隊長だった。
〔うん、この皇太子強いね? 〕
今日は第1騎士団とロシーナ教会聖騎士団との合同訓練らしいです。
練度を比べても第1騎士団の方が強いですね。
〔それに比べて………大丈夫か、教会聖騎士団? 〕
「今日はゴヴォロフと手合わせをしに来たのだが、せっかくなので勇者殿との手合わせをお願いしたい。どうだろうか? 」
「まて、兄上。先ずは私との勝負をしてからだ! 」
「お前、あれからちゃんと鍛えたのか? 全く成長してる様には見えないが? 」
「ウグ、そんな事は無いぞ! 」
まぁ、会話を聞かなくてもねぇ。
ゴヴォロフの体型って太マッチョって言うよりデブだろう?
〔筋肉と同量の脂肪付けてどうするの(笑) 〕
それに比べ、ジェーコフ皇太子の体型って理想的な細マッチョの騎士体型だよね。
基本ジェーコフは騎士、ゴヴォロフは格闘家? いや関取かな。
〔相撲だったなら勝てるよ、ゴヴォロフ君(笑) 〕
「まぁ、お前とは今度な(笑) 私は勇者殿との勝負がしたい。どうだろうか、勇者殿? 」
「………良いですよ、皇太子殿。本来は私からお願いをしなければならないところですが 」
「なぁ~に、今回の勝負は僕の好奇心からさ。では手合わせをしようじゃないか♪ 」
こうして始まった試合ですが………うん、結構ヤバイね。
此方が本気を出してないのがバレバレです。
〔ボンクラ聖騎士団はわからんだろうね。第1騎士団には………バレてるね 〕
「フ~ン、なるほどね。君はそう思ってるのかな? 」
「まぁそうですね。手の内は見せない様にはしてますよ! 」
「なら良い舞台を用意してあげようか(ニヤ♪) 」
「まさかダンジョンでも行こうとか誘わないですよね(笑) 」
「ほう、ダンジョンに行きたいのか(笑) 良いぞ! 連れてってやろう! 」
「いや、言ってませんよって、行く気満々ですね(笑) 」
「兄上、勝手に話を進めないで下さい! それにダンジョンなら聖騎士団と帝都の近くのイルクーツクダンジョンに行くことになっている。勝手に決めるな! 」
「なんだ、あんな初心者専用ダンジョンでは強くはなれないぞ! それなら今度第1騎士団で行く事になってるチタ街のチタダンジョンの方が強くなるには良い場所だぞ! 」
「チ、チタダンジョン! あんな高レベルのダンジョンになんかに、行なり勇者を連れて行けるか! 」
「あぁ、その辺は大丈夫だ。我が帝国近衛騎士団、第1騎士団が護衛するからな(笑) お前も一緒に鍛えに行かないか、ゴヴォロフ? 」
「い………行ってやるわ! 勇者の警護は我々の仕事だぞ! 」
こうして僕の意見も無く、チタダンジョンに行く事が決まってしまった。
しかしゴヴォロフ君、乗せれれ易いね。
〔ジェーコフ皇太子は弟を上手く乗せるねぇ 〕
チタダンジョンって帝都の北東約120kmの所に有るダンジョンで高レベルの魔物が沸くと有名な鉱山型ダンジョンだった。
攻略者もまだ出ていないので結構ヤバイダンジョンだった。
〔管理ダンジョンにはなっていなかった 〕
しかしこのゴヴォロフ君は挑発に弱いね。
ジェーコフ王太子もその辺を煽ってるね。
〔これは何かのアプローチかな? 〕
②ーⅠ
ウ~ン、召喚魔法は迷惑ですね。
しかも皇帝ではなく教皇が犯人だったとはね(笑)
そして井川君の冒険が始まる♪
イングスランド王国がイギリス風の所があったのは井川君の趣味だった様ですね。
今回は今日から年末年始にかけて8話投稿予定です。