5ーⅩⅠ話 15歳 文武祭高等部編③ 本選第2回戦
5ーⅩⅠ話です。
文武祭魔闘大会第2回戦です。
ウ~ン、あの重騎士をどうやって倒そうかな?
今回は2話投稿予定です。
5ーⅩⅠ話
文武祭魔闘大会2回戦が始まろうとしていた。
あの重騎士どうやって倒そうかな(笑)
『続きまして第2回戦第1試合を始めます。東門より1年S組のフリート君が入場です! 』
僕はサウス9(訓練用)を担いで東門から登場した。
会場からは、声援が聞こえるけど………
〔だから姉様達は大人しくしてほしいです 〕
『続いて西門から3年S組のダグラス君の登場です! 』
西門からダグラス先輩が何か大きな盾を持って登場した。
何かメッチャデカい盾だなぁ~?
〔タワーシールドかな? あれを使うって良いのかよ? 〕
『ダグラス君の持っている盾ですが、あれはタワーシールドと言う盾でかなりの防御力も有りますが大きい分かなりの重量が有るので使いこなせるかは当人次第であります。武器は先程と同じメイスですが、さぁフリート君はどう攻略するのか楽しみですね♪ 』
『フリート君は突拍子な事をしますのでどう対処するか見ものじゃのう。ダグラス君もどうするのか………読めないのう? 』
『ハリー校長も読めない状況です。あ、双方向かい合います 』
舞台中央でお互い向き合いグリッド教官から注意事項を話します。
「ダグラス先輩、よろしくお願いします。良い試合を………ってその盾固くて重そうですね(笑) もしかしてミスリル製ですか? 」
「よろしく、フリート子爵………じゃなくてフリート君。やはりわかるかな? もっとも鉄の表面に付けただけだけどね。まぁ先輩の意地を見せてあげよう 」
「よろしくお願いします 」
「それでは双方開始位置に! 」
ダグラス先輩はタワーシールドを担いで行き盾を構える。
そして双方が向かい合った。
「では第2回戦第1試合、フリートvsダグラスの試合を始める。双方準備は良いかな? 」
「「はい! 」」
「それでは………始め! 」
開始と同時に………動きが無かった。
ダグラス先輩はタワーシールドを構えて一歩も動かなかった。
「ダグラス先輩、まさか重くて動けない訳でもないですよね? 」
「………まぁそうだな。基本は迎え撃つ形だな。何せタワーシールドだからな! 」
「ウ~ン、カウンター狙いですか? でも遠距離攻撃だと………それでミスリル盾ですか! 」
「まぁそうだな。君の魔法攻撃は凄いらしいしね。それに伝説のあの試合を僕も見てたしね 」
「………そうですか。では期待に応えましょうかね。いきますよ! [ブリザード] 」
「来いぃぃ! 」
僕は先ず氷属性(特級魔法)の[ブリザード]を放った。
勿論ダグラス先輩を囲む様に配置し、盾を冷す様に放った。
〔雪吹の渦の中で震えるダグラス先輩! 〕
しかし何故かすぐに[ブリザード]は収まった?
ダグラス先輩は収まった雪吹を訝しがるがまだ動かなかった。
「フリート君、寒いぞ! だがその程度では効かないぞ? 」
「次は温めましょう、先輩! [ファイヤーストーム] 」
「何ぃぃ! 」
次に[ファイヤーストーム](火、特級)を放ってダグラス先輩を囲む様に配置。
無論、盾を温める様に放っていた。
〔熱風の中で耐えるダグラス先輩!! 〕
しかしまたすぐに[ファイヤーストーム]は収まっていた。
ただ、ダグラス先輩の盾の表面は真っ赤になっていた。
〔取っ手には熱がまだ伝わって無かったのでダグラス先輩は気付かず 〕
「うわ、アチィィィィ! フリート君、熱すぎるぞ! 」
「ではダグラス先輩、止めです。[ウォーターランス] 」
[ウォーターランス](水、中級)を飛ばすと………盾に当たった瞬間に盾からものすごい水蒸気が発生した瞬間に爆発、盾が粉々になっていた!?
少し吹き飛んだダグラス先輩は唖然としていた!
〔元々冷してから真っ赤に温めた金属は脆くなってる所に水を掛ければ水蒸気爆発して崩壊するよね? 〕
「ダグラス先輩………先輩? どうしました? 」
「………あ、どうなってるんだ? 何故盾が粉々に!? 」
「それについては後程教えますよ。ダグラス先輩、続きをしませんか? 」
「………おっと失礼。まだまだだな、自分は! では行くぞ! フリート君 」
この後、槍とメイスとの剣技をする二人!
ただ、軽装のフリート君に比べ重装のダグラス先輩は徐々に動きが鈍くなってきた。
〔重い鎧では元々動きが悪いし、何より長期戦には不向きだった 〕
結局、動きが散漫になった所でメイスを叩き落としてから[縮地]で後ろに回り込んで首筋にサウス9を添える。
「ダグラス先輩、チェックメイトです! 」
「………参ったフリート君。流石に疲れたよ 」
「勝者、フリート! 」
グリッド教官の宣言で僕の勝ちが決まった。
「先輩はその鎧では重いでしょうに。なんなら軽い鎧の相談位は聞きますよ 」
「ありがとう。後で相談に乗ってほしい 」
「では後程。今日はありがとうごさいました 」
「次は盾も鎧も無しでやろう! 」
お互い握手をしてそれぞれの入場門に向かった。
『いや~校長先生、凄い試合でしたね 』
『そうじゃのう。フリート君の魔法は相変わらずじゃのう 』
『そういえば、ダグラス先輩の盾が砕けたのは何故ですか? 』
『これは憶測なのじゃが………先ず攻撃をする振りをして盾を[ブリザード]で冷してから[ファイヤートルネード]で暖めて、最後に[ウォーターランス]をぶつけていたのだよね? 恐らく金属を冷してから暖めて構造を脆くして熱い金属に水をかけると確か水蒸気爆発するからその爆発力で盾を破壊した? かのう 』
ハリー校長は正解していたが、果たしてどのくらいの人達が理解できているやら?
『え~と、………そうなのですか? 』
残念な事にエミリーさんは理解してない様だった。
まぁ普通に知らないよね。
『ハァ~! エミリー君、ちゃんと授業は受けてるのかね。後で担任教官に確認せねばのう 』
『エェ~! 聞いてますよ! お姉ちゃんと一緒にしないで下さいね 』
「エミリー! なに言ってる! 私はちゃんと卒業してるぞ! お前は大丈夫なのか! 」
『あ、お姉ちゃん来てたんだった。その辺は大丈夫よ、お姉ちゃん♪ 』
『ホ、ホ、ホ、まぁどっちもどっちじゃろうな(笑) 』
「『一緒にしないで下さい!! 」』
会場はまた爆笑していた。
この後の第2回戦の試合結果!
第2試合
シャルロット様vsリチャード先輩の王族対決になった。
流石リチャード先輩、シャルロット様の癖を知ってるだけでも有利なのに試合開始と同時に盾ごとシャルロット様に突撃していた。
シャルロット様は魔法障壁(光魔法、上級)を展開したがなんと障壁を破壊してぶつかる瞬間に風魔法で場外に府吹き飛ばしていた!
〔あれ、リチャード先輩は風魔法使えたんだ? 〕
結局、魔法障壁をシールドの表面に同じ魔法障壁を展開して双殺していたリチャード先輩の勝ちだった。
シャルロット様は悔しそうな顔をしていたがちゃんと握手をして入場門に戻っていった。
〔しかし、何時魔法障壁を壊す方法を思い付いたのかな? 〕
第3試合
マキシム君vsカイル君の対決。
同じ騎士タイプの二人、勝負は拮抗していたけど武器が両手剣vs片手剣と盾だったので攻撃力が違っていて徐々にカイル君の方が不利になっていった。
最後はマックがカイル君を切り飛ばして場外に落としてマックの勝ちになった。
〔マックはますます火事場のバカ力を発揮できる様になってきたな 〕
第4試合
メモリさんvsバスター先輩の対決。
騎士を目指すメル対変幻自在のバスター先輩の勝負はメルは細身の騎士剣と円盾だったがバスター先輩の武器がなんと騎士剣2刀流だった!?
メルは果敢に攻めて行ったが、やはり場数を踏んでいるバスター先輩には敵わず場外に落とされてバスター先輩の勝ちになった。
〔メルの益々の脳筋化が心配です 〕
こうして本日の試合は終わった。
明日は、午前に準決勝、お昼過ぎに決勝戦を行う予定です。
〔何か明日は大変な事になりそうです 〕
結果として推薦組が残った形になった。
この後、心配なので姉様達の所に行ったら、皆さんでたらふく出店の食べ物を食べていた。
あれ、つわりは? と聞くと、美味しい物が有るのにつわりをしている暇はないと言われてしまった。
〔………それで良いのか妊婦様は!? 母上は笑っていたよ 〕
明日の準決勝はリチャード先輩かぁ~。
どうしよう?
第2回戦結果
1.フリート⑦ ┓
[フリート ]┓
2.テスター② ┛ ┃
[フリート ]┓
3.マウント① ┓ ┃ ┃
[ダグラス ]┛ ┃
4.ダグラス⑥ ┛ ┃
[ ]┓
5.シャルロット⑤┓ ┃ ┃
[シャルロット]┓ ┃ ┃
6.ジェーン③ ┛ ┃ ┃ ┃
[リチャード]┛ ┃
7.クリフ④ ┓ ┃ ┃
[リチャード]┛ ┃
8.リチャード⑦ ┛ ┃
優勝[ ]
9.マキシム⑦ ┓ ┃
[マキシム ]┓ ┃
10.マイケル⑥ ┛ ┃ ┃
[マキシム ]┓ ┃
11.カイル④ ┓ ┃ ┃ ┃
[カイル ]┛ ┃ ┃
12.イリス① ┛ ┃ ┃
[ ]┛
13.エルザ③ ┓ ┃
[メモリ ]┓ ┃
14.メモリ⑤ ┛ ┃ ┃
[バスター ]┛
15.アイギス② ┓ ┃
[バスター ]┛
16.バスター⑦ ┛
5ーⅩⅠ
魔法で冷やして温めて水を掛けてみましたけど、どう?
他の試合も順調の様ですね。
あれ、脳筋教官推薦者が残ったね?