5ーⅥ話 15歳 ポルトンダンジョンアタックⅣ
5ーⅥ話です。
スタンピート? の原因が判明!?
狙いは僕?
5ーⅥ話
こうして特別学園チームが結成? して攻略する事になった?
先ずは19層の攻略に向かう事に。
〔勿論、途中に杭がないか確認しながら 〕
なお、ポルトンダンジョンマスターは現在、魔物の発生場所はコントロールできるがボス以外のフィールド魔物はコントロールできない事になっていた。
裏ワザ的に初代ダンジョンマスターは全ての魔物のコントロールができるが次代からはコアの正規攻略をしない限り正式なダンジョンマスターとは成らず仮のダンジョンマスターとして登録されていた。
〔まぁ、当たり前かな? 引き継ぎは先代のダンジョンマスターが指名した者がコアの間にて引き継ぐらしい 〕
正式な攻略者が出るとダンジョンマスターは引き継がれる。
現在ポルトンダンジョンの最高攻略者は145層でポルトン男爵自身だった。
〔ガチで! 何気に実力者だったクリート・バロン・ポルトン卿 〕
冒険者には攻略者にはポルトン男爵の地位を交替しても良いと宣言しているポルトン男爵。
今も人気のダンジョンとして冒険者の人気が有ってポルトン男爵領はそこそこの収益が有った。
〔考えて見ると………結構商売上手なクリート男爵様なのかな? 〕
15層から18層までは余裕で攻略していた攻略部隊だった。
まぁ、過剰戦力が揃って居るしね。
〔15、16層は僕とマック、17、18層からはグリット教官がガマンできずに脳筋アタックでクリアしていた……… 〕
問題の19層なのだがソコソコスケルトンが増えては居たけど………
所詮スケルトン、タマにナイトクラスが居たが大した事も無く倒していった。
〔いくら増えても所詮スケルトン、物理には弱いからね 〕
スケルトンを倒しながら杭を探していたら………
"いったい何本植えたんだよ!" って位の[魔素放出杭(劣)]が有った。
しかも全て劣化杭が!
〔全部で33本有った 〕
「ウ~ン、基本20層の転移ポータルからここに来るのをポータルの所で目撃されてるはずだから一応、確認するかな? 」
「それは後でじっくりとすれば良いのでさっさと杭を抜きましょう 」
こうしてスケルトン達を順滅しながら杭を抜いていった。
奏功している内に何とか魔素放出杭を全て抜き、何とか増えていた魔物の数も何とか減らす事に成功した。
〔全て回収しました。もう疲れたよ! 〕
「次は22層ですが……… 」
「20層のボス部屋を通らないと22層に行けませんしね。取り敢えずは20層のボスを倒しましょうね。因みに、20層のボスは、スケルトンキングだからね。じゃ、頑張ってね 」
「まぁクリート男爵はパスできるが何で手伝わない? 」
「校長、このメンバーで手伝い要るのか? 」
………確かに(笑)
「まぁそうじゃが、全くクリート男爵は! では先に行って20層の転移ポータルのチェックをしなさい。できれば応援の冒険者を呼んだ方が良いじゃろう 」
「そうします。では、ポータルの前で待ってますよ 」
「それでは20層のボスに挑むぞ! 」
「「はい、グリッド教官! 」」
「グリッド、程ほどに……… 」
「校長、ここは全力だろう! 」
こうして4人で20層のボス戦(スケルトンキング戦)が始まったが………一方的にスケルトン軍団をボコっていた?
キングは取り巻きのスケルトンナイトとスケルトン軍団(ナイト×2 スケルトン×12)が待ち構えていた!
〔まぁ、基本は何処も同じなのかな? ちょっと少ない様な? 〕
早速、僕フリートがさっさと光魔法のサンレーザーで横凪ぎして雑魚のスケルトンを舜殺した。
校長がダークバインドでナイトを拘束、僕とマックでナイトに斬りかかっている時にグリッド教官がキングに突撃していた。
〔ウン、速攻ですね 〕
この日、20層のスケルトンキング軍団が最短タイムで攻略された。
この記録はこの後更新されることが無かったとか?
そして20層の転移ポータルの所に行くとなんとポルトン男爵が拘束されていた?
しかも冒険者? に。
「オイ、何をしている! 何故ポルトン男爵を拘束している? 」
「あん、お前ら何処から現れた! 仕方ない、見られたのでお前らにはここで死んでもらう! 」
冒険者風の賊は21人。
クリート男爵はリーダーの男に拘束されていた。
〔残りの20人が回りを囲む! 〕
「ウ~ン、こいつらが今回の犯人? 」
「そうみたいだね。ドウシマス、グリッド教官? 」
「まぁそれは………順滅で良いだろう。あのリーダーは残せよ♪ 」
「「わかりました! 」」
「オイ、何を言ってる! たった3人で何ができるんだ! 此方には人質もいるのにな! 」
「「「人質? 」」」
見るといつの間にかポルトン男爵は消えていた。
慌てる賊達!
「オイ、どこに行った? 」
そしてフリート達の後ろに現れるクリート男爵と校長!
「ホ、ホ、ホ、爪が甘いのう。………何々、ほう、やはり海賊スペクターの者か。貴様らが大陸からあの杭を持ってきたのかな? 」
「ほう、[鑑定]持ちか! まぁそうだな。今回の仕事は結構楽にできると思ったのだがね 」
ドレドレ、僕も[神眼]で見てみると………ヘェ~、ヤッパリか!!
「ヘェ~? それでそのスペクターの皮を被った聖国神罰隊の隊長さんのえ~とダルクさん? スタンピート起こしてどうするの? こんな浅いところではたいして効果も無いでしょう? 」
「な! 何故私の名前と聖国の者と………何故解った! 」
「まぁ、時期が時期ですからね。それに情報も有ったしね 」
「………そうか、君がブルー子爵様ですね。そうすると作戦は成功したものと同じですね 」
「え、こんなのが作戦なの? まさかと思いますが私が狙いだったんですか? 」
「まぁそんな所ですね。何せあまりにもガードが固くて貴方を襲うこともできませんしね。屋敷はトラップだらけで侵入するだけ無駄、通学中は護衛がウザいし、学園内には侵入できませんし……… 貴方自体もおかしいしね? 」
「それは誉め言葉と思った方が良いのかな? 」
あれ、通学中に護衛居たかな?
大方ライリー隊長の部下かな?
〔今度通学中に調べよう♪ 〕
「貴方を暗殺した方が良いとうちの上層部の判断でしてね。将来邪魔に………既にあの船を作った為に邪魔になってますけどね。その為のこの仕掛けですよ! 」
「しかしこんなものでスタンピートですか? 」
そう言って例の杭を投げる。
「こんな効率の悪い魔道具でスタンピートねぇ………これだと1フロア最低100本以上は打ち込まないと無理でしょうね? 」
「何を言ってる!? この杭を最低20本打ち込めば魔素が放出されてそれだけでも魔物が大量発生するはずなのに……… 」
「簡単な話ですよ。単純に魔素の放出量自体大した事無いのに発生すると思いますか? 大陸のダンジョンはこの位で大量発生できるの? 大した事も無いのでは? 」
「…………… 」
もう少し煽るか。
「もっとも組立をミスってる時点で無駄でしょう? 」
「何だと! おい、説明通りに組み立てたはずだよな? 」
仲間に聞いていたが誰もわかっていなかったらしい。
勿論、本人もそうみたいだったが?
「………恐らくは教えた方もわかって無かったみたいですね。まぁ、あなた達の間抜けな対応でスタンピートは起こらなそうで良かったですよ 」
「クソ~! ならばここでフリート子爵を始末してこの国を脱出するぞ! 野郎共かかれ! 」
かかれと言われた部下達だがグリッド教官の威圧で動けなかった。
「まさかの開き直り? ま、こいつらにはこの後王国の諜報部隊が欲しがってるからね。なるだけ生かす方向で。無理ならダンジョンの肥やしに! 」
「え~と、フリート子爵、こいつらのゾンビは見たくないのですが……… 」
「そうすると手足が無くても良いのだな? 」
「「グリッド教官怖いわ! 」」
「ク、お前達、さっさとかかれ! 」
「五月蝿いなぁ、[バインド]! 少しは黙れよ! 」
さっさと五月蝿いダルクを[バインド(闇、初級)]で拘束した。
「ウグ! …………(何だと、外れない!? ) 」
「さて、リーダーは拘束した。では残りの人はドウシマス? 降伏? 戦う? 」
「私は戦いたいね(ニヤリ! ) 」
「「グリッド教官怖いわ! 」」
結局、他の盗賊もとい聖国のスパイ? 特殊部隊? 海賊達? は降伏した。
降伏した海賊スペクターの下っぱを武装解除後、近くの横穴に入れて[クリエイトブロック(土、上級)]で簀巻きの上、鉄格子擬きを作って付けて閉じ込めた。
そして元々ここにいた筈のクリート男爵の部下の遺体を回収、地上に持っていく事に。
僕がデメンジョンバックを出して運びました。
〔僕の為にお亡くなりになったので僕が責任をもって運びます 〕
1階の転移ポータルに出るとそこには王国連合統合海軍海兵隊員が待っていた。
外に出るとダンジョンの出入口を囲む様に陣地ができていて、クリート男爵軍と海兵隊員とルクス07~09 3台が塹壕を掘ってスタンバイしていた。
〔まぁ、そう言う指示ですしね 〕
実はあのバスの後部にルクスを1台隠すスペースが有って緊急時の保険で積んでおいた。
もっとももう1台、ルクス10は姉様達の屋敷に行かせて護衛をさせていた。
〔もしかしたらと向かわせるのを予定済み 〕
そして海兵隊員に20層の捕虜の回収と22層の杭の回収を命じておき、近くにいた王国諜報部? の人を呼んだ。
来たのは見た目40代のオッサン風の冒険者が来ていた。
「いや~フリート子爵様、大変でしたね 」
「………そう言う事にしときますよ。いい加減部隊名を教えて下さいよ、ライリー隊長 」
そう、このオッサンがイングスランド王国の諜報部門のトップのライリー隊長の変装だった。
フリートにさえ諜報部隊の名前を教えないほどの徹底した秘密部隊だった。
〔もっとも王家の直轄部隊らしく代表のライリー隊長以外は誰が隊員なのか誰も知らないらしい。ライリー隊長の名前も怪しいが? 〕
「でこの聖国の特殊部隊? の隊長はどうします? 要りますか 」
聖国の隊長? はもがいていたが、ライリー隊長が睨んだら大人しくなった?
「まぁ、大した事も知らなそうですが、此方で預かりますよ。報告書は後程 」
こうして間抜けなスパイ? 特殊部隊? 盗賊? 海賊スペクター? の連中を騎士団憲兵隊(もしかしたら諜報部隊? )に引き渡して本日のダンジョンアタックは終わった。
本当、今日は大変な目に有った1日だった。
〔突入していた生徒は全員無事だった。勿論、姉様達も無事だったよ! 〕
この後、5日までポルトンダンジョンアタックは続くが僕たちフリートチームはクリアしたのでどうしようかとチームで話合っていたら不完全燃焼のグリッド教官が来て僕とマックを掴まえて一言。
「これから課外授業の続きだ! 」
………と言って引きずって連れ拐われた。
ダンジョンの入口手前でマホーニ教官に阻止されたが諦めきれないグリッド教官だった。
〔全く脳筋は何故闘いたいのかな? 〕
こうしてポルトンダンジョンアタックは若干邪魔されたが何とか全員(一部を除く) 課題をクリアした。
後にライリー隊長から報告書が着たが、やはり下っぱだったのか大した情報は取れなかったそうです。
〔まぁ、そうだよね 〕
ただ、国内の侵入方法や聖国の特殊部隊や拠点の情報など色々な小さな情報が取れたそうです。
それを元にマンチェスター侯爵領を捜すらしいです。
〔所詮は使い捨ての人員らしい? 〕
おまけ
ハリー校長の悩み(笑)
ハリー校長がゴブリンキングを狙っていた理由がなんとキングの睾丸だった!
何でも魔法薬学や錬金術学では睾丸を材料に精力剤が有名らしいが、校長はなんと毛生え薬を作る為だった。
〔主に自分用だったらしい? 〕
何でも偶々見つけた古代の魔法薬学書にその製法が載っていた(かなりボロボロの本だがなんとか解読した? )らしく作る材料にゴブリンキングの睾丸が必要な為、面倒だが自分で摂る事のできるポルトンダンジョンに潜りたかったらしい。
そこでかなり前に同じようにポルトンダンジョンアタックの時に来た時にコッソリ潜ろうとしたがダンジョンマスターであるポルトン卿にばれて出禁になった。
〔まぁ、討伐もしないでいきなりボス戦しかしないで30層まで行ったらばれるよね(笑) 〕
通常は魔物を倒しながら下段に降りるのだが、校長は全て消える魔法でスルーしていた。
ボス戦の倒し方もいきなり消えて至近距離での奇襲で魔法を撃ち込む。
〔流石にズル賢いよ! あ、だからイタズラ魔導士なんだ!! 〕
もっとも校長がハゲかかっている原因はなんと母上にイタズラをした時に返り討ちにあった時に氷浸けにされて頭皮が霜焼けになったとか。
回復魔法でしもやけは治ったが毛根が何故か弱ってしまった状態に。
〔何故か回復しなかったらしい。それで入学式後にすぐにイタズラしないように自ら1ヶ月はイタズラ禁止にしたらしい? 〕
この件で、ハリー校長がポルトンダンジョン出禁になったと言うわけ。
今回も3日目以降にどさくさに紛れて潜ろうとしたが入口でダンジョンに弾かれ即見つかりできなかった。
〔そして最終日に学園関係者が迎えに来るまで簀巻きで入口の脇の木に吊るされていたハリー校長だった! 〕
5ーⅥ
スケルトンキング撃破ってまさかの脳筋アタックって!?
しかし詰めが甘いと言うか………本当に特殊部隊!?
さて、どうした物かな?