1ーⅢ話 6歳 王都に行こう♪
1ーⅢ話です。
さぁ始まる異世界初の王都への旅♪
そしてあった馬車テンプレ(笑)
お約束のクッションを作ろう!
1ーⅢ
6歳になりました。
毎日充実した勉強と修行の真っ最中です。
5歳からは父上に剣と槍の修行(槍に関しては父上の護衛隊長のアラン師匠から直々に教わっています )しています。
もっともすぐに母上にラチられて魔法の修行もしています。
〔あの後、屋敷の魔法関連の著書が増えたような? 〕
最近は父上も忙しいらしく結構な頻度でお出掛けしてました。
修行の傍ら何故かダンスの練習も追加されました。
〔お披露目会でダンスを踊るかもよ、と母上に言われてしまった。それホントなの? 〕
そして春になった3月某日。
今日は遠く王都までお出掛けです。
〔兄様、姉様達元気かな? 〕
何で王都まで行くことになったのか?
そう、王都でのお披露目会と言う社交界デビュー戦です。
〔デビュー戦って何事ですか、母上? 〕
母上曰く、何でもここで将来の派閥が出きるほどの事らしい?
そこまでの騒ぎになるの?
〔良くわからない? 学校で作れば良いんじゃないの? 〕
本来は、貴族のお子様が集まって同年代のお友だちを作ろう会みたいなノリなのだが、実際はドロドロしているらしい(兄様情報です )。
しかも今回は、イングスランド王国の第3王女が初披露で男の子の親は"お友達になってきなさい! "と、物凄いプレッシャーを放っているらしい。
〔それ逆効果だよね。どうするのかな? 〕
もっとも僕に関しては、父上より好きにしていて良いと言われてしまった。
父上も兄様もお披露目会ではウンザリしたとか。
〔詳しくは教えて貰えなかったが……… あれ、姉様達の時はどうだったのかな? 〕
さて、移動ですが王都が在るのはイングスランド王都の中央、大イングスランド内海の畔(新潟県が有った辺り? )に在ります。
〔因みに僕の家が在るバーミンガム辺境伯領は丁度鹿児島と宮崎と熊本を足した辺りかな? 〕
でも国の地図を見たときに日本列島に似てるんだけど………ヤッパリ変なんだよね。
イングスランド大内海の形がほぼ円形なんだよね………
〔まるでクレーターの様な? 〕
王都までは馬車で移動です。
普通に20日程かかります。
〔船だとかなりの遠回りになるため? と危険な為!? 〕
何でも国境の海峡(北がロシーナ海峡、南がチョウカ海峡 )が今でも危険な海峡で、今の船では外海から内海には入れないらしい。
内海から外海には楽に行けるが。
〔内海から外海に向かって海流が流れているのと未だに建前上睨み合っている為とか? 〕
早速、初の馬車の旅を楽しんだが………初日の宿場で早くも帰りたくなった。
お尻が痛いです。
〔馬車ってこんなに振動が有るとは……… 〕
母上は平気な顔をしていたがこっそりヒールを掛けていたのはズルいです。
僕は結局、母上にヒールを掛けて治してもらいました。
〔どうも母上はヒールの練習も兼ねているらしい。僕に人前では使うなと言って 〕
お尻の痛みは消えたけど明日も結局は痛くなるので何とかしなければと思う。
取り敢えずは定番のクッションかな?
〔流石にサスペンションは今は無理だったけど、その内に再現しよう 〕
「母上、雑貨屋に行きたいのですがよろしいですか? 」
「フリート、何か欲しいのですか? それならばララに頼みなさい 」
「いえ、母上。自分で選びたいのです。よろしいでしょうか? 」
「………まぁ、良いでしょう。護衛は付けますよ 」
そしてお出掛けしてましたが………ララさんと護衛は5人って多いのか少ないのか良くわからないです。
これといったテンプレも無く、雑貨屋に着きました。
〔護衛が怖いです。誰も近づいて来ません 〕
さて、ドレドレ………ウ~ン、なかなか良いものが在りませんね………ララさんに聞いてみると店主に指定した物が無いことが判明。
仕方が無かったが、材料の革が有ったので品質の良さそうなクッションと鞣し済の革を5枚購入して宿に戻る事に。
〔魔物の革製のクッションは無いらしい 〕
宿に戻ると夕食を食べてから早速クッションの改造を始めます。
買ってきた鞣し済の革(ウルフの革)を袋状に縫い合わせてもらいます。
〔[クラフト]魔法が使えましたがまだ内緒なのでララさんに縫ってもらいます 〕
革に付与魔法で[衝撃緩和]の付与を付けます。
魔方陣のような模様の様なものが革の裏地に刻まれます。
〔ウ~ン、ウルフの革だと1つしか付与できないのか……… 〕
そして買ってきたクッションを中に入れてふたを縫ってしまえば………完成です。
ララさんは、僕が魔法を使ったのに驚いていたが黙っていた。
〔ララさんは、首を傾げていたけどね ………僕もだけどね 〕
取り合えず3セット作ってみた。
僕と母上とララさんの分です。
〔ララさんは、喜んでくれた 〕
さて、眠くなったので寝ましょうかね?
次の日………朝食を食べてすぐに出発しました。
今日はクッションの性能試験です。
〔お、昨日より揺れないし痛くないぞ! 〕
母上とララさんは、かなり驚いていたけど喜んでくれた。
ここまでできが良いとは思って無かったと言ってました。
〔問題は耐久性かな? 魔物の革だから結構行けるかな? 〕
そして何事も無く、次の宿場町に到着です。
クッションも問題無く使えてました。
〔ここから先は領地が替わります。つまりバーミンガム辺境伯領内は安全なのかな? 〕
クッションの性能はまずまずの結果でしたが、何故か家臣達が食い付いてきた?
話を聞いたら、みんなお尻が痛いですね。
〔その結果の大量生産になるとはねぇ。どうしよう、付与魔法は今の所1日に5個分しか使えないんだよね 〕
一応、何故かララさんが仕切ってました?
先ずはララさんの部下の侍女達の分を作ることになりました?
〔あれ、護衛達からクレームが来ないね。何でだろう? 〕
結局は王都に着くまでに護衛達全員の分と父上用のクッションを作りました。
護衛のみんなには感謝されました。
〔しかしここまで盗賊は愚か魔物も襲って来ないって、何でだろう? 〕
護衛隊長のアラン師匠に聞いたら、この時期にはお披露目会の関係で街道沿いの大掃除を王国騎士団主導の下、全国の街道で訓練の名目で行われているらしい。
その為、盗賊は引きこもり魔物は狩りまくられていないらしい。
〔ま、そうだよね。僕の[神眼]でも全く反応が無いしね 〕
こうして順調? に旅を楽しむこと20日後………
とうとう見えてきました。
イングスランド王国の首都、ロンドンシティーってまんまやん!
〔確かに、イギリス風の建物が建ってるけどさ……… 〕
あ、何故ビックベン? みたいな時計塔まであるんだよ!
しかも川はテムズ川って良いのかよ!
〔何か心の中で突っ込んでいると精神的に疲れるよ………ほんと井川くんって何者? 本当に日本人だよね? 〕
ほんと地理的には新潟市みたいな所だよね。
………あれ、ここ思ったより難攻不落の要塞都市だな!
〔まさかのそこまで考えていたのかな? 〕
入り口は貴族門、商業門、一般門と3ヶ所有った。
何でもこうしないと円滑に出入りができないらしい。
〔うん、商業門前が一番混んでるね 〕
そして貴族門から無事に中に入りました。
ウ~ン、思ってたより綺麗な都市だよね。
〔バーミンガムもそうだったけど臭いが無いのも良いことだよね 〕
どれ、[神眼]で確かめると………なるほど! これは凄いな!
何と上下水道がしっかりと完備していた!
〔凄いなぁ、川を利用した下水道って。 〕
もしかしたら似たようなスキルを持ってたのかな?
井川くんって本当何者?
〔いくらなんでも17歳でこの知識量は無いよな。もしかして転生者称号のお陰かな? 〕
馬車はメインの中央通りを通って目的の王都の屋敷に向かいます。
中央通りは立派な道(石畳)だった。
〔片側3斜線の石畳の道路って何? 一応左側通行なのかな? 〕
王都のバーミンガム邸は王城の近くでした!
しかも思ったより広いです。
〔門もでかいです。流石の辺境伯爵家ですね! 〕
屋敷の玄関に横付けされた馬車から降りると父上が待ってました。
父上とハグをしようと近づき、抱かれる瞬間、僕はキャロル姉様に連れ拐われました。
〔父上の目が点になってました。そして今、姉様に抱き抱えられています……… 〕
キャロル姉様は、今日は僕が来るのを朝から待ち構えていたらしい。
聞くとカリーナ姉様は、じゃんけんに負けてお菓子を買いに行ってるらしいです。
〔今日は偶々学園は休みで朝からソワソワしながら待っていたらしい? 〕
この後無事、キャロル姉様から救助? された僕は、改めて父上に到着の挨拶をしました。
父上は何となくお疲れの様ですね?
〔キャロル姉様はララさんに連れて行かれました………悲しい目をしながら……… 〕
ウイリアム兄様は今年から高等部騎士科に通っていて、全寮制なので寮にいるらしいです。
基本、1年生は夏休みまで外には出られないらしいです。
〔ちょっと寂しいですけど兄様は学年トップだそうです。すごいです 〕
カリーナ姉様は現在、中等部2年生でこの屋敷から通っています。
中々優秀な成績で高等部に進める様に勉強中です。
〔学年次席でトップを狙ってるそうです 〕
キャロル姉様は現在、初等部2年生でこの屋敷から通っています。
勉強の方は………でも剣術は凄いらしいです? って良いのかな?
〔取りあえずはAクラスらしい。Sクラスには入ってほしいと父上が……… 〕
父上には母上から僕が作ったクッションを貰ってもらう事に。
初めは良くわからなかったみたいだったが、早速執務室の椅子に置いて使ってみたら、ものすごく喜んでいた?
〔どうも腰の負担が減るらしい。これはちょっとした副産物かな? 〕
結局は滞在中、屋敷中のクッションとベットを魔改造することになったり、ご用商人にクッションの販売を嘆願されたり大変な目に………
もっともクッションの方は魔力を通すと魔方陣を刻印できる魔道具を開発してその場を凌いだ。
〔数が多くて大変だったのでどうしようかと思ったら、何故か置いてあった木彫りの置物(魚をくわえた熊? )があって鑑定したら何故かトレント製だったので使って作ってみたら何故かできた? 〕
その判子の権利をご用商人のケインさん(父上の古くからの友人? )が欲しがっていたので父上に相談したら父上と母上、ケインさんが密談?
その結果、ケインさんが生産から仕切って売り上げの1割を僕に、1割をバーミンガム家に納めることとなった。
〔無論、偽造防止の仕掛けも付けたよ。判子には指定した人の魔力(最初に使った人のみに)しか反応しないようにしておいた 〕
そして僕は何故か商業ギルドに連れて行かれて登録することになった?
何でも売り上げを納める為に必要との事でカードを作って貯金するためだった。
〔基本、僕は生産、販売にはノータッチ。お金だけが貯まっている状態? 〕
後にこのクッション、全国の馬車業者から貴族の人達、騎士団から文官の人達まで欲しがり大変な事になって常に品薄状態になったとか?
勿論、僕の事は内緒にされたよ。
〔その代わりにケインさんには追加で判子を作らされる羽目に……… 〕
こうしてお披露目会まで忙しく過ごす事になったフリートだった。
イングスランド王国の地形について
イングスランド王国は現在、弓状の島国です。
日本列島に似ているが北海道から九州辺りまで地続きになっている形だった。
〔津軽海峡、豊後水道、瀬戸内海が無く陸続きになっている形だった 〕
元々大陸とは弓状に地続きになっている為に戦争していたが、初代国王様の勇者井川君が両端を吹き飛ばして島国になっていた。
その為、唯一の進行ルートが無くなり戦争が休戦状態からの内部分裂して現在の状態になっていたが………
〔吹き飛ばしたその場所には元々地下に大海底トンネル水道が有ってそこを崩落させただけだったが……… 〕
イングスランド大内海の形が上空から見るとほぼ真円形の海でロシーナ海峡(宗谷海峡付近)とチョウカ海峡(対馬海峡付近)の所を外海に向かって海流が流れている。
その為、海上からの進行作戦も有ったが船舶技術も未熟な為に事如く失敗していた。
〔イングスランド大内海には海峡が出来たために内海に外海の水中魔物達(シーサーペントやメガシャーク、皇帝オルカ等)が生息しはじめていた為に対処できなかった! 〕
何故イングスランド大内海が真円形なのかは未だに謎だったが………まさかね?
〔まぁ、アルテナ女神様は知ってるだろうが教えてくれるかな? 〕
1ーⅢ
フリート君馬車の旅を快適にしようとした。
あれ、母上とララさんには逆らえない護衛って………
しかしイングスランド大内海の形って………まさかね?
明日も投稿していきます。