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4ーⅤ話 10歳 フリート大いにあせる?

4ーⅤ話です。


フリート君は大変焦ってます。

4ーⅤ話


「それなら良い。しっかりとした船を作りなさい。それとな、フリート子爵に別に頼みがあるのだが……… 」


やな予感?

陛下の頼みって何?


「何でしょう? 」


「お主、我が娘達をどう思っておる? 」


「エ、何故でしょうか? 」


「いやな、よく長期の休みの時は一緒に遊びに行ってるからの、どう思っているのか気になってのう? 」


何で気になるの?


「陛下、ハッキリ言わないと伝わりませんぞ! 」


「陛下、まさかフリート子爵にもその様な考えをしてるのですか? 」


ン、父上まで何の話?


「実はのう、エドワード王太子の妃候補にバーミンガム家のカリーナ嬢を迎える事になってのう 」


まさかの姉様が次期王妃様にだって!


「エ、そうなのですか? エドワード王太子殿下、おめでとうございます 」


「あぁ、ありがとう、フリート子爵。いや、そうなると我が義弟になるんだ、エド兄さまと呼びなさい 」


「それは……… あ、殿下あの時に言っていたのはこの事だったんですね? 」


「え、あの時って? 」


「殿下、私と生徒総代総会の迎えに行ったときですよ? 」


そうそう、あの時に初めてエドワード王太子殿下に会ったんだよね。


「あぁ、あの時かって、あの時はそんな意味で言ってなかったんだが? 」


「そうすると、殿下はウィリアム兄様の義弟になるのですね 」


「あ、しまった。そうなるな! ウ~ン、ウィリアム義兄様? 」


「気持ち悪! 殿下、一応次期国王様なんですし今まで通りにお願いしますよ! 」


「気持ち悪いはなんだよ! 今まで通りに仲間内の時はウィルだな 」


「あぁ、そうしてくれエド 」


「オッホン、そう言う話は後でしなさい。それでフリート子爵、ハッキリ聞くがシャルロットとはどういう仲なんだ? 」


え、陛下は何を聞きたいの?


「え、シャルロット殿下ですか? 同級生で仲の良いお友達ですが? 」


「陛下、よろしいですか? 」


「なんだリチャード、言ってみよ 」


「はい、その~フリート子爵なんですが、はっきり言って朴念仁でして。恋愛って何なんですか? だそうですよ! 」


おい、本人の前でそんな事言うな!

確かにそうだけど?


「確かにあれだけアプローチされても気が付かないし? 」


「それによく一緒にいて仲良く見えてもそうでもないし? 端から見ていてもイチャイチャしてる様に見えるのは何で? 」


「そう言えば私の妹メモリと3人でよくいるらしいが、その辺はどうなのかな? 」


「確かに両手に華だよね………あれ、天然のすけこまし? 」


「その話は聞き捨てならないな。後でよく聞こうかな、フリート子爵殿 」


何このプレッシャーは!

しかもエジンバラ辺境伯爵様の威圧が強いよ!


「確かにその様じゃのう。のうフリート子爵、そこまでしていて何もないなどとは言えぬよの? 」


え、どう言うこと?


「………ハイ、ドウシタラ良いのでしょうか? 」


「そうじゃのう、ならシャルロットを貰ってくれるかい? 勿論、卒業後だがな 」


「それなら、家のメモリもと言いたいが………どうも騎士に憧れているようなので困った! 」


メルは脳筋ですからね。


「それなら父上、一旦騎士にしておいてある程度経験させてから引き取って貰えれば良いかと? 」


「なるほど! それで良いだろう。フリート子爵、よろしく頼むぞ! 」


な、なんだって!

ウ~ン、困った?


「エェ~ト、王家と子爵では釣り合いがとれないと言うか……………… 」


「その辺は大丈夫じゃ。最終的にはお前は辺境伯爵に昇爵させるから問題ない 」


「陛下、まだその辺の事は……… 」


「陛下、まだそれは……… 」


まだ、何かが有るね。

父上の方を見たら………あ、頭押さえてるね。


「………それにシャルロット殿下、メモリ嬢のお気持ちを聞かないと……… 」


「ほう、そうか。では、2人の気持ち次第なら受けるんだな? 」


困ったな………拒否権は無いのかな?

………あ、詰んだ?


「………ハイ……… 」


「よし、言質は取ったぞ。では、決まったもんだな、めでたいぞ! ただし、発表は卒業時にするので、それまでは秘密じゃぞ、皆のもの(笑) 」


あの~、僕まだ10歳なんですけど………

ア~ア、もうどうなってるんだよ?


「それでフリート子爵にしてもらいたい事なんだが、学園での教育が2日、騎士団での領主教育が2日、海軍の教育係を2日やってもらいたい。無論、報酬も出すしの 」


ウ~ン、忙しくなりそうな?

あれ、海軍の教育って何するの?

〔ほんと、何するの? 〕


「陛下、海軍の教育係って何をするので? 」


「フリート子爵がやっていたバーミンガム海兵隊の訓練を王国海軍、エジンバラ海兵隊の共通指導書の作成と今後の海軍の相談役だな 」


ウワァ~、メンドクサイ!

でも強制なんだろうな………


「………一応聞きますが拒否権は? 」


「無いのう。では、学園、騎士団、海軍と調整してスケジュールを組む様に 」


こうして晩餐会前の陛下の指令及び僕の婚約者(仮)が決まってしまった。

解せぬ?




そしてこの後、王家主催(祝)ブルー島ダンジョン攻略晩餐会が始まった。

まずは国王様と一緒に登場(連行されて? )して壇上に上げられます。

〔うん、皆さんに見られてますよね? 〕


「今日ここにイングスランド国王4人目のダンジョン攻略者であり2人目のドラゴンライダーが誕生した。史上初の快挙であり、この偉業を称えたい。ではフリート子爵の今後を祝って乾杯♪ 」


「「「「「「「「「「乾杯♪ 」」」」」」」」」」


こうして晩餐会が始まったけど……………流石に国王様と一緒にいるので貴族派の連中は近づいてこない(睨まれていたけど)が、王党派のお知り合いの方々は挨拶に来てくれた。

皆さん結構優しいですね。

〔流石に陛下様の前には家の娘をと言う方はいませんですね(笑) 〕


暫くして落ち着いた頃、シャルロット殿下とメルが何故か一緒にむさしちゃんとサファイアちゃんを連れてきてくれた。

サファイアちゃんはまた違う衣装で定位置の僕の背中の上に乗ってきた。

〔完全に定位置になってね。あ、また貰ったのね、衣装……… 〕


二人にお礼を言うと何故か真っ赤になっていた?

あれ、どうなってるのかな?

〔何があったの? 〕


ン、国王様の顔がニヤケテマスネ?

オカシイナ、陛下トズット一緒ニイタカラ、アノ話ハシャルロット様達ニハシテナイハズですが?

〔変ですね? 〕


あ、王妃様のお茶会が………そう言う事ですか、陛下。

どうやら既に王家の方々に色々とやられた見たいですね。

〔流石、イングスランド国王王家の方々にたぶん家の母上もかな? 〕


母上と王妃様とエジンバラ辺境伯爵婦人が仲良く歓談しながら此方を見てニコニコしていたので確定ですね。

この後、家のコア姫(むさしちゃん)ドラゴン姫(サファイアちゃん)が何故か大量の料理を召し上がり会場はおおいに盛り上がった様な?

〔この子達は、よく食べていたが………君達、そんなに食べて何処に入っているの? 〕


こうして晩餐会は、無事に終わりました。




9月1日(火の日)

学園登校日


2学期になりまして、こうなってからの初めての通学です。

頭にはいつもの様にサファイアちゃんが張り付きます。

〔勿論、姫様謹製の学園の制服(女学生バージョンの衣装)を着ています 〕


むさしちゃんも行きたいと言っていたが更に混乱する可能性も合ったので校長に確認してからと言って母上に預かってもらいます。

たぶん今ごろは母上にクララちゃんと一緒におやつ中又は着せ替え人形中かな?

〔マァ、大人しくしてくれるから助かるけどね 〕


校門のが見えてきたけど、校門の前には沢山の在校生達がって多すぎだろう!

そして何故か真ん中に通路が出来てるよ!

〔え、まさかこの中を通れと言うのかな? 〕


僕が立ち尽くすしサファイアちゃんが頭を"ぎゅ"と押さえてきた時、どこからか現れた学園総代ステファニー先輩と学園次席カリーナ姉様と思ったら両脇を押さえられて群衆の中に突撃していく!

そして左右に分かれる在校生一同………え、何で?

〔よく見ると生徒総代会議のメンバーが交通整理をしてたね 〕


そのまま校長室に連行されて監禁? された。

中にはハリー校長とグリッド武術教官と担任のガイア教官がいた。


「フリート子爵、すまないな。こんな騒ぎになって 」


「ガイア教官、ここでは身分の上下は有りません。なので今まで通りにお願いします! 」


「………そうか? わかったフリート君。今まで通りにするわ(笑) 」


ガイア教官、ユルすぎでしょうに!


「………え~と、残念な教官は良いとして「おい! 」この騒ぎはどう押さえます? ハリー校長? 」


「ホ、ホ、ホ、困ったのう。こればかりは暫くは無理だろう。グリットはどうかな? 何か無いかのう 」


「校長、蹴散らしても良いならしますが、流石に駄目でしょう。何か良い方法はないか? 例えば校長みたいに消えるとか? 」


「なんじゃ、あの魔法は難しいぞ! 何せ光魔法の応用でもあって結構難しいぞ? 」


「………え~とハリー校長、その~その魔法なんですが……… どうです? 消えましたか? 」


「「「エ、ほんとに消えた! 」」」


そう僕はハリー校長の得意な消えてる魔法を解析してステルス魔法を完成させていた。

もっとも光を屈折させて周囲の光を曲げて相手から姿を隠しているだけで臭いや熱は隠して無いけどね。

〔校長は偶然できたらしいけどね。偶々光を屈折させたら消えて見えていたらしい? 〕


「おい、フリート君、まさか本人に教わったから………かね? 」


「確かに原理はハリー校長に聞きましたよ。僕なりに改良はしましたよ 」


「………ホ、ホ、ホ、参ったのう。すると[亜空間収納庫]の魔法もかのう。マジックバックの方はどうなったかな? 」


「えぇ、一応目処は立ちましたが………マジックバックの方は材料が集まりませんね。一応冒険ギルドには依頼を出しましたが……… 」


「なんじゃ、材料とは? 」


「ヒントは校長が持っていた袋の革ですよ。意外と特殊な革だったので調べたら、マウントウォルフの革みたいで今はBランクの魔獣らしいですね。手に入りますかね? 」


「………無理だろう。奴は山岳地帯にいて滅多に人里には降りてこないが、過去に1度だけ群れで里に降りて来て村人を襲っていて私を含む騎士団2個中隊編成で挑んだ事があってね。あの時は参ったよ、単体でもBランクなのに12頭の群れで来たからな、Aクラスの依頼だよな、冒険ギルド的には 」


「………確かに団長の作戦が無かったらヤバかったですね 」


「え、ガイア教官もその時一緒だったんですか? 」


「まぁな、団長の訓練のお供で魔法師団から回復要員代わりに連れて行かれてな………ほんとに参ったよ 」


「………ガイア教官も一応苦労していたんですね。その時の革はどうしました? 」


「おい、一応苦労していたとはなんだ! まぁ、革は売ったんだよ。負傷兵の治療費と装備の修繕代とかにな 」


「まぁ確かに売ったな。結構良い値段で売れたな、当時は 」


「すると当時の初代国王様は順滅して革を手に入れて作ったのかな? ま、代用品でも行けそうかな? 」


「ちょっと待て、今代用品でもと言ったのう。するともう目処が立ったのか? 」


「流石校長! よく気が付きましたね。そう、マウントウォルフでは無くてもある程度の格がある魔獣ならいけると思いまして試したら簡易版はできました。これがそうです 」


そして[亜空間収納庫](ほんとは[アイテムボックス]だけどね )から鞄を出して見せた。



[試作デメンジョンバック(背袋タイプ)]


解説:マジックバックを作る過程でできた収納袋(防水タイプ)

マジックバックとは違い状態保存(時間停止)はできないが、収納性能がある

収納物10kg単位で最大99個収納できる(入れても重量的には最大25kg位にしかならない)

バックの口の大きさ以下の物しか入らないが口を広げる事ができるので結構入る

なお、この手のバックを作る場合には、特殊加工した革(シーサーペントの革)と無属性の魔石が必要



まさかシーサーペントの革が使えるのには驚いたよ。

よく考えたらアイツもBランクの魔物だったよ!

〔まさに棚からぼたもち? 〕


無属性の魔石もスケルトンリーダーやメイジの魔石(闇属性:D級)を魔力を抽出してから無属性魔法を摘めたら何となくできた。

イメージしてやったらできるものですね?

〔普通はできないらしいが、スキル[クラフト]のお陰でできてしまった 〕


「ホ、ホ、ホ、フリート君はかなり近い物が作れたようじゃのう。早速ワシにおくれ♪ 」


「………校長、そう言って解析して商業ギルドに持ち込んで儲けようと思ってますね 」


「そ、ソンナ事ハ無イゾ! 第一革が手にハイラナイゾ! 」


「そうかな? バーミンガム領産で最近は結構出回ってた様な? それにもう商業ギルドには登録済ですけどね(笑) 」


「ウグ、兎に角フリート君のスケジュールとしては、火と雷の日に学園、水と風の日に騎士団、土と氷の日に海軍となった。なのでしっかりと勤めるように 」


1週間は7日で火水風土雷氷無なので学園には週始めと終わりに通う事になったようだ。


「………露骨に話を変えて………はい、わかりました。そのようにしますね。ハァ~ 」


一応むさしちゃんの登校について確認したが、別に構わないと校長のお墨付きを貰ったので次回の登校日には連れて来ることになった。

因みにダンジョンコアの分体の事を聞いたら知らないらしかった。

〔他の国内3ヶ所のダンジョンには、いないらしい。 大陸のダンジョンには昔いたらしいが、文献が無いそうな……… 〕



この後、3ーSの教室に行くとクラスメートに囲まれて経緯を話す事になった。

まぁ、話をしていたら皆さん納得してくれたのかな?

〔サファイヤちゃんはチヤホヤされて嬉しそうです 〕


勿論、サファイアちゃんの事も聞かれたけど、偶々テイムできた事にした。

当のサファイアちゃんは、女子達にお菓子を貰って食べていた。

〔あれ、いつの間にお菓子の持ち込みしてたのかな? 〕


授業中、サファイアちゃんはおとなしくしてくれるので助かります。

最初は頭の後ろで"ギュ! "っとしていたが馴れたら机の上で寝ていた。

〔教官は………最初はビビっていたけど寝たらスルーしてくれた? 〕


そして問題の昼食時………食堂は異様な雰囲気………いや、異常な静けさだった。

食堂の隅にて昼食をタップリ食べるサファイアちゃん。

〔ウン、何処に入ってるの? 後で食堂にサファイアちゃんの分の食費を渡そう 〕


それを見つめる他のクラスの人達………って何故か遠目に見ている中高等部の先輩方?

特にステファニー王女殿下? とその一派

〔恐らくは衣装のチェックかな? 何か違うかも知れないが!? 〕



こうして火の日、学園での1日は終わった。






フリート君の今後1週間の予定。


火の日、学園登校日

水の日、騎士団の修行日

風の日、騎士団の修行日

土の日、王国海軍出勤日

無の日、学園登校日

光の日、王国海軍出勤日

闇の日、お休み


お休みが在るだけましなのかな?




4ーⅤ

フリート君は、婚約者(仮)ができました。(モゲロ!)


そして新学期………どうすれば良いのかな?

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