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4ーⅡ話 10歳 ダンジョン攻略式典

4ーⅡ話です。


王城での式典です。


うん、晒し者になってるね。


しかも王家の罠って………

4ーⅡ話


王城に向かって馬車で大人しく向かっているフリートです。

沿道の方達の熱気がスゴイですね?

〔ハァ~、逃げたい! 〕


今回は、貴族門からではなく、王門(王族専用入場門)よりの入場です。

この門からの入場は式典等を行う時のみに使用する場所らしい。

〔前回は、国王様の結婚式の時で、ポルトンダンジョン攻略式典の時も使ったらしい? 〕


今回は、【ブルー島ダンジョン攻略式典】になってるらしい。

王門の前は凄い人だかりです。

〔基本王門は式典用らしいです 〕


馬車から降りると凄い歓声が聞こえていた。

そこでいつもの執事さんが待っていて案内をしてくれます。

〔あれ、また何か起こりそうだな? 〕


控え室に行き、暫く待つことになった。

父上達はなれたもので寛いでいたが、僕は緊張でガチガチでした。

〔うん、馴れたくはないな 〕


あ、一応確認しないとね。

執事さんにむさしちゃんとサファイアちゃんをどうしたら良いかと聞いてみた。

〔格好もそうだが、この2人、礼儀作法はできないよ? 〕


執事さんは少し考えてから、サファイアちゃんは僕と一緒に、むさしちゃんは父上達と一緒にいることに。

何でもドラゴンを従わせている所を見せる必要があるそうです。

〔むさしちゃんは必要な時に父上が連れて行く事になった 〕


服装に関してはむさしちゃんとサファイアちゃんの服は、ステファニー王女様の手作り品だから問題無いと。

これは露骨にバカ貴族を干すきですね。

〔王家の方々は………恐いね 〕


なお、今回の謁見は、ほとんどの国内貴族が集まっているらしいので中には五月蝿いのもいるので基本無視して欲しいそうです。

一応喋るのは国王様達王族方と宰相様だけで良いらしい。

〔はい、バカ貴族をはめるみたいですね! 〕


暫くして………父上達は、貴族スペースに向かいました。

僕はまだ暫く待つことに。

〔ウ~ン、この空気はなれないよね 〕


サファイアちゃんをなだめながら待つこと数分、迎えの騎士が来たようです。

迎えの騎士が来ましたと思ったら何と、騎士団長自ら案内に来てくれました。


「お、緊張してるね、フリート君! 」


「おひさし振りです、イグニス・ナイト・エジンバラ騎士団長殿 」


「そう緊張するな。いつもの様にふてぶてしくしていれば良いぞ(笑) 」


「流石にここでは無理ですよ。勘弁してください 」


「ハッハ、君でも緊張するのかね? 」


普通に緊張しますよ!


「所でフリート君、何でもオリハルコン製の剣を仕入れられると聞いたのだが本当かな? 」


「………え~と、誰に聞きました? 」


「なぁに、脳筋第2王子さまと甥っ子に聞いたんだよ 」


あの2人は一番教えてはいけない人に教えよって!


「ま、その話は後だな。それでは行くか 」


サファイアちゃんを抱き上げて部屋を出る。

歩き始めるとサファイアちゃんは、定位置になりつつある僕の頭の後ろにしがみつく様に肩車体制になる。


「ほう、ドラゴンと聞いているがカワイイものだな。しかもよくなついている様で? 」


一応、聞いておこう。


「服に関しては? 」


「ドラゴンの衣裳は姫の謹製だろ。誰も笑わんよ(ニヤ) 」


何だ、騎士団長もグルか。

もう、勘弁して欲しいね。

〔僕やサファイアちゃんで遊ばないで欲しいです 〕


暫く歩くと大きな扉の前に着いた。

中でザワザワ聞こえますね。


「フリート・フォン・バーミンガム様ご到着です 」


騎士団長が叫ぶと扉が開き、中に歩いて入ると………謁見の間には人がたくさんいた。

中央の少し高い位置に国王様がいて左右に王族の皆さんが勢揃いしていた。

〔おや、シャルロット王女様達はニコニコしてますね。特にステファニー王女殿下は 〕


右側には貴族達、左側に騎士団を初め国軍関係者かな? がいますね。

貴族側は、それぞれの派閥に別れて並んでいるようですね。

〔王様側から王党派、中立派、貴族派かな? 〕


貴族派からは、サファイアちゃんの衣裳を失笑している声が聞こえているね。

中立派は困惑、王党派からは何故かベタ誉め? してるような。

〔ま、知ってれば誉めるよね 〕


そして片膝をつき頭を下げる。

うん、サファイアちゃんがガッチリ頭を掴んだね。

〔そしてクスクス笑う貴族派の面々 〕


「顔を上げよ 」


陛下より声がかかる。

陛下は………あれ、顔色が、隣の王妃様はニコニコしてますね。

〔本当、何があったのかな? 〕


「今回のダンジョン探索はご苦労だった…………………………」


この後、長~~~い、お話でした。

内容としては………


・ダンジョンの発見、探索ご苦労様。

・何でも友を庇って事故に有ったそうで無事で何よりです。

・苦労してダンジョンを単独で制覇して封してくれてありがとう。

・尚且、ダンジョンコアとの契約もうまくいって良かったね。

・しかも幼体とはいえ、ドラゴン種とのテイムをするとはおどろいた。


………との事で、話の内容がかなり改竄してるような事になってるね。

〔実際は………内緒で良いかな? 〕


「………よってフリート・フォン・バーミンガムにはダンジョン制覇者として、ダンジョン男爵への昇爵とする。また、イングスランド王国()()()のドラゴンを従えた者としてドラゴンライダーと認め、子爵に昇爵させる 」


へェ~、2人なんだぁ~?

1人目は誰だろう?


「また、ブルー島ダンジョンの領有を認め、ダンジョン制覇褒賞金100,000,000ポンドと王都に屋敷を与える事とする。国からは年金1,000,000ポンドを支給することとする。なお、当人はまだ学生のためダンジョンの開発等は本人の学園卒業後としてそれまでは、後見としてバーミンガム辺境伯爵が責任を以て行うこと。以上だ。なお、この決定に異議の有るものは居るか! 」


さて、どう出るのかな?


「………恐れながら陛下、よろしいでしょうか? 」


お、チャレンジャーあらわる? ってまさかのマンチェスター侯爵様だよね。

貴族派筆頭様のお手並み拝見(笑)


「なんだ、マンチェスター卿は不服か? 」


「いえ、確認をしていきたく。まず1つ、本当に1人で攻略したのか? そしてもう1つ、そのドラゴンは本物のドラゴンなのか? です 」


へェ~、そう来ましたか。


「先ずは最初の件、本当に1人で攻略をできたのですか? 齢10歳の子供がです? 」


「その件は報告書として軍部より出ている。何よりも第2王子と王女様方が見ておる前でだが、それでも信じられぬか? 」


「そうです。そして何よりもその服装です。何故バーミンガム辺境伯軍の制服を来ているのですか! 」


へェ~痛いとこ付いたつもりかな?


「その件に付いて軍部より話がある。イグニス・ナイト・エジンバラ騎士団長、発言を許す 」


騎士団長が前に一歩出てきた。


「は、陛下、発言の機会をありがとうございます。マンチェスター卿様の疑問にお答えします。まず、当時のフリート・フォン・バーミンガム様の身分に付いてです。公表されてませんが彼、フリート殿はバーミンガム辺境伯軍の中では、バーミンガム特殊海兵隊()()副司令官であります 」


貴族達がザワザワしだしたよ。

まさか僕が軍部の偉いさんだと思わないよね。

〔あれをばらすのかな? 〕


「バーミンガム卿は息子には甘いのかな。こんな10歳の子供に軍を玩具にするようなことをされて 」


貴族派の方々が笑ってるね。

父上達は怒ってにらんでますよ。


「彼が何故要職にいる理由、()()が付いてますが()()が有るためです。しかも王国騎士団、王国陸海軍、バーミンガム辺境伯軍、エジンバラ辺境伯軍も認めています 」


「ほう、どのような実績が有るのですか? 」


マンチェスター卿も攻めるね。


「陛下、よろしいですか? 」


「構わん、バーミンガム卿も構わないな 」


「御意! 」


「では、彼フリート殿は、ロンドン級の開発、設計、機関の設計、製作等のロンドン級を作った設計者だからです。また、王国海軍、バーミンガム海兵隊、エジンバラ海兵隊の装備の開発も彼が大元の装備を作ってます。なお、今回公表しますがロンドン級の元になった船が在りまして、バーミンガム海兵隊所属、強襲揚陸艦ポーツマツという艦艇も彼が設計、改造しております。なお、ポーツマツは現在ロンドン沖に展開していまして、明日の昼には一部公開しますので見に行く方はご案内させていただきます 」


参ったな、本当にばらしているよ。

新学期は大変だなぁ~。


「更に文武に関しては彼が学園で学年トップでありますのでその辺は問題ないかと。ま、私を初め、前騎士団長も稽古を付けてますので武道に関しては今は中隊長クラスですね。成長が楽しみですよ 」


おや、貴族派の方々の顔が青くなってますね。

これ以上ツツクと藪から地竜が出て来るよ。


「………ク、それではそのドラゴンは本物のドラゴンなのか? まさかワイバーンの亜種か何かを誤魔化す為にそのような布切れでごまかしているのか? 」


はい、思いっきり地雷を踏み抜きました。

あ、ステファニー王女殿下の顔が般若になってるよ!

〔流石に不味いよね 〕


「(サファイアちゃん、ステファニー王女殿下の所にいってお礼をしてきなさい)」


僕が小声で言うと、サファイアちゃんは翼を広げて飛び上がると貴族達と軍部からも"オォ~ "と声がでた。

サファイアちゃんは、ステファニー王女殿下の前に降りて"キュイ♪ "っと鳴いてお辞儀をした。

〔お辞儀を覚えさせて良かったよ♪ うん、ステファニー王女殿下の顔も元に戻ったね 〕


「サファイアちゃん、()()()()()()()を早速()()()()()()()()()()。とってもお似合いよ♥ 」


さぁ、この答えに驚いたのは貴族派とその筆頭様のだった。

そりゃそうだ、さっき布切れって言い切ってたしね。

〔あ、凄く顔が青白くなってますよ 〕


「ワシからも言おう。皆も知っての通り王家の血筋には必ずスキル[鑑定]を持っておる。勿論、お前達の状態も即わかる。そして[鑑定]で見てもその子は間違いなくドラゴン、しかも水を司ると言われるブルードラゴンと出ている。この意味がわかるか? 伝説の4大ドラゴンの1つと契約しておるのだぞ! それでもこの子がワイバーンと言い切れるのかな 」


あ、マンチェスター卿が下がったね。

うん、引き際の決断は早いね。

〔息子は1人を除いてグダグダだけどね 〕


「では、これ以上異議の有るものはいないな! 」


…………………………(誰も喋らないね)…………………………


「沈黙は肯定とする。今後、フリート・フォン・バーミンガム改め、フリート・ヴァイカウント・ブルーとして扱う。これにてダンジョン攻略式典を終る。この後は、バルコニーでの国民にお披露目の後、今夜はワシが主催のパーティーが有るので出席をするように 」



こうして謁見は終ったがこのまま陛下に連れて行かれ、バルコニーで盛大に晒し者にされました。

グッタリして控え室まで到着して父上達と合流して休んでいたら、執事さんがフリート殿と少し話があるので暫く待つようにと陛下からの伝言がありました。

〔後程使いを送るので控え室で待つようにと 〕


結局は、あの島はブルー島と名前が付いた。

確かに命名はシャルロット殿下だけどね。

〔まさかねそのまま決まるとはね 〕



そしてこの後、国王様より爆弾を落とされるとはこの時の僕は思いませんでした。






ドラゴンライダーとは。


単にワイバーン等の下級竜種ではなくレジェンド級のドラゴン(Sクラス以上)の固体と契約、一緒に戦う事のできる者の総称である。

現在、確認されている、ドラゴンライダーは、フリージニアの歴史上過去にただ()()しか確認はされていない。



4属性ドラゴンとは。


ドラゴン族のトップ、各4つの属性(火、水、風、土)を持っているドラゴン

別名4色のエレメントドラゴンとも言われている


①レッドドラゴン  火属性のドラゴン

②ブルードラゴン  水属性のドラゴン

③グリーンドラゴン 風属性のドラゴン

④ブラウンドラゴン 土属性のドラゴン


この4種が伝説の4大ドラゴンと言われている




4ーⅡ

見事に引っ掛かった貴族派の皆さん。


これで誰も文句なしにフリートは子爵になる。

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