3ーⅨ話 10歳 ダンジョンアタック⑦ 海兵隊の試練!
3ーⅨ話です。
バーミンガム海兵隊 vs フリートダンジョンマスター
3ーⅨ話
フリートが第10層の魔改造を始めたその頃の海兵隊の面々
「よし、これで最後! 」
「総司令、階段までの通路を確保しました 」
「ご苦労! 交代して休め 」
「いえ、マダマダ殺れます! 」
「まだ先は長いんだ! ローテーションは守れ。つまらん事で怪我をする元になるぞ! 」
「はい、わかりました 」
「では、第2小隊は休憩、第3小隊と交代、第4小隊は支援位置に 」
「「「「「「「「「ハ! 」」」」」」」」」」
「しかしスケルトンしか出ないダンジョンって何なんですかね 」
「確かに変だな。確か君は王都近くのダンジョンに行ったことが有ったんだな 」
「はい、クロイドンダンジョンは最初にスライムとホーンラビット、たまにゴブリンが出て来るダンジョンなので初期訓練にはもってこいの場所なんですが……… 」
「なんだ、素材もとれて良いじゃないか 」
「冒険者の訓練と考えれば良い場所ですが、これが国軍と騎士団の訓練となると……… 」
「確かに、対人戦の訓練にはならんな 」
「それは、ポルトンダンジョンも同じですね。もっともポルトンにはスケルトンもゾンビも出ますけどね(笑) 」
「確かに出るらしいが、でも確かアンデットゾーンとして11層から20層までではなかったか? あそこは 」
「総司令は行ったことが有るので? 」
「学園在学中に、高等部の授業の一貫でなポルトンのダンジョンを潜るんだが基本は15層まで潜ってそこにいるあるボス格のスケルトンナイトの魔石を取ってくるんだよ。おっとマキシム君には内緒だったな。高等部の1年になれば訓練の一貫で潜るから頑張れよ 」
「あの~、皆さんフリートの事をあまり心配してませんけどどうしてですか? 」
「君は………まぁいいか。マキシム君は、フリートのステータスプレートを見たことは無いかな? 」
「いえ、ありません 」
「フリートは、魔法に関してはイングスランド国内では上位の方にいるのはわかるかな? 」
「え、………そう言えば凄い魔法を結構使っているかも! 」
「しかも師匠は、あの閃光の魔女だぞ。自分の覚えてる魔法はしっかり教えてるんだよ 」
「そう言えばそんな事をいってました。最近は校長と何かしてましたね? 」
「おい、それ本当か? あのハリー校長とか! なら余計に………別の意味で心配になるぞ! 」
「どうしてですか? 」
「最強の閃光の魔女と最悪のいたずら魔導師の弟子だぞ! 何が有ってもおかしくは無いぞ! しかも武術は、私が直に教えてるんだよ。君も王国騎士団長に教わってるんだろ 」
「エェ、フリートと一緒に教わってますし、前騎士団長も学園の教官にいいますので、………あ、納得。フリートって時々突拍子のない事をするからね。あ、まさかもうすでにダンジョンをクリアしてダンジョンコアと契約してたりして? 」
「マキシム君、奇遇だな。私もそう思っている。たぶん答えは次の第10層か、その次だろうね 」
「総司令、10層に降りてすぐに門が有りましたが、開ける事が出来ません。いかがしますか 」
「………マキシム君、意見は? 」
「はい、恐らくは………ありったけの装備と人員で対処した方が良いかと 」
「よし、第1、第2中隊総掛かりで対応する。装備も出し惜しみは無しだ! 何が有るかわからないので………相手は我々と同等として対処するよう。準備を始めろ! 第3中隊は補給路の確保、第1工兵中隊は補給所の整備と確保だ! 」
こうして海兵隊は準備を始めた。
海兵隊が準備をしている時のフリート達。
むさしちゃんとサファイヤちゃんは隣でお茶させてた。
〔サファイヤちゃんは良く食べるね 〕
「ウ~ン、ブレイン。この配置で行こうと思う 」
『そうするとこのスケルトン部隊で攻撃をするので? 』
「そうだね。後は武器のコピーは大丈夫? 」
『はい、全く問題ありません。助かりました。似たような武器は有ったのですが"火薬"と言うものが出来ませんでしたので 』
見せてもらったら旧日本軍御用達の38式歩兵銃だった。
確かに火薬が無ければ使えない物だった。
〔参考に貰うことに 〕
「火薬はコピー出来ませんでしたか。この世界で火薬は製造はできませんか 」
『ですが、この魔法銃と言うものはコピー可能ですね 』
「それがコピーできないと、ルクスのコピーもできないからね 」
『本当によろしいので? 』
「問題ないよ。さて、ソロソロ準備はできたかな? 」
『地形の変更は終わってます。相手の方もよろしいようです。始めますか? 』
「今はまだいい。明日の朝より始めよう。後、1層から9層まで、スケルトン部隊をそうだね、2時間間隔でランダムで発生させて補給路の遮断か補給所を襲うように指示しておいてね 」
『わかりました 』
「後、この荷物をスケルトンに持たせて敵陣の誰でもいいから渡してくれるかな? 」
『よろしいので? 』
「あ、白旗持たせて行かせてね 」
8日目………
ダンジョン攻略5日目の朝
「落ちて3日目か………大丈夫かなフリートは……… 」
「確実にダンジョンコアと契約してるな………恐らくは 」
「え、総司令はそう思いますか? 」
「あぁ、扉が開かないのがいい証拠だね。普通は簡単に開くはずだから。恐らくはスケルトンに………考えたく無いな。お同じ武器で戦うのは……… 」
「ヤッパリそう思いますか。それはそれでめんどくさいですね 」
「君はフリートと同じクラスだしクセ位なら知ってるだろう 」
「ウ~ン、どうだろう。わかりませんが、多少は………いえ、何でもありません! 」
「まぁいい、何か感じたら言ってくれ 」
「総司令、扉が開き始めました! 」
10層の扉がゆっくりと開き始めていた。
「………では、行こうか! さぁどうかな? 」
門が開き、中を見た海兵隊員達は……………
「「「「「「「「「「嘘だろう! 」」」」」」」」」」
そこには自分達海兵隊員と同じ格好のスケルトンソルジャー? が防衛陣を構えていた。
しかも陣地らしき所に赤い旗が翻っていた?
「何だ! この陣地は!? 」
「………あれ、この配置は見たことが………あ、アラン総司令、去年の冬休みの時にやった、雪合戦でフリートが考えた防衛陣地に似てます! 」
「………なるほど、あの要塞擬きの配置だな。あれで我がバーミンガム海兵隊が、初代優勝をしたのだからな。まさかこれを攻めるとはな 」
昨年、第1回雪合戦スノーウォー30人団体戦部門でエジンバラ海兵隊、王国海軍兵団を差し置いて優勝していたバーミンガム海兵隊だった。
今、そこにはフリートが考えた防衛陣地が再現していた。
「総司令、入口にこのような看板が……… 」
「………全くなめられたな。攻略後は………後で考えるとして、ウ~ン………どう攻略するか? 」
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┃スケルトン防衛陣配置略図 ┃
┃━━┳━┳━━┳━┳━┳━┳━━━━━━┓┃
┃ 陣┃ 陣┃ 陣┃ ス│ ┃┃
┃ ┗━┫ ┃ ┫ ┗━┫ ス│ ┃ ┃┃
┃┳━┓ ┗━┃ ┃ ┃ ス ┃ ┣┃
┃階旗┃ ル ス│ │ 門┃
┃┻━┛ ┏━┃ ┃ ┃ ス│ ┃ ┣┃
┃ ┏━┫ ┃ ┫ ┏━┫ ス│ ┃ ┃┃
┃ 陣┃ 陣┃ 陣┃ ス│ ┃┃
┃━━┻━┻━━┻━┻━┻━┻━━━━━━┛┃
┃ ┃
┃旗:この旗の下の赤い石に触れば貴方の勝ちで┃
┃ すただし、ここにはスケルトンジェネラル┃
┃ 中心の2個小隊(24体)が守っています┃
┃階:階段(11層へ) ┃
┃陣:陣地になっていて中にはスケルトンリーダ┃
┃ ー中心の1個小隊(12体)が守ってます┃
┃ル:Ⅱ号戦車ルクスのコピーが守ってます ┃
┃ (劣化コピーのゴーレムだよ) ┃
┃ス:スケルトンソルジャー1個小隊(12体)┃
┃ を配置 ┃
┃ ┃
┃基本は縦深陣で中央に敵が集まり易く、両サイ┃
┃ドから攻撃を受けやすいよ。 ┃
┃門前の壁を越えたらスケルトン部隊は動き出す┃
┃よ ┃
┃一応魔法弾は、ショック(雷系、初級 強め)┃
┃だから気絶は死亡扱いな! ┃
┃〔気絶した者は救助後反省会してね〕 ┃
┃さぁ、どうする? Fより ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
「さて、フリート副司令が既にダンジョンマスターになってるとして、確実なのは敵の片側の陣地を攻略しながらの進撃何だが………なんだ? あの真ん中の箱は? 」
真ん中に箱の様な物が有った?
「あ、フリートの戦車? かな!? あれ 」
「え、マック君、あの真ん中に居る箱みたいのを、何か知ってるのかい? 」
「エェ、あの中央にいる箱の様な物なんですけど、王都のフリートラボ(王都のバーミンガム辺境伯爵邸内に作ったフリート専用工房? )に有った確か戦車? って言う乗り物で、あの筒の所から魔法弾を撃ちながら魔物を掃討できる物って言ってました 」
「………また若はとんでもない物を作って………でもそんな物を作ったって聞いてないな? 」
「それは、王都で作った試作品は走らせてもすぐに魔力切れしてしかも力が出なくて失敗作だったそうです。確か今は飾りになってますね 」
「でも、何でここにいるんだ? 」
「ここで作ったのでは? 何でも使うミスリルが、かなりの量がいるらしくて。できればオリハルコンが有ればかなり良いものができるって言ってました。………まさか! 」
「奇遇だね。私も同じ考えだよ。参ったな、このダンジョンはフリート副司令にとっては宝箱になってるね 」
「総司令、副司令の宝箱ってどういう事で? 」
「恐らくはミスリル鉱床が有るんだろうな、ここには。しかもオリハルコン鉱床も有るかもな! 」
「ほう、そうするとここを攻略するとミスリル製の武具かオリハルコン製の武具が手に入ると? 」
「かも知れないと………まぁフリート副司令に会えばわかるだろう。後はあの軍団にどう対処するかだが……… 」
「フリートは楽しんでるね。全く人の気持ちも知らないで! 」
その時後方より箱を担いだ海兵隊員が来た。
「あの~ 総司令、荷物が届いていますと言うか……… 」
「どうした、はっきり言いなさい! 」
「は! 敵のスケルトン2体が先程8層の補給所に白旗を掲げて現れまして、この荷物を置いて立ち去りました。荷物の受取人は総司令とマキシム様になってました 」
「何だと! ご苦労だった。さて、中身を確認するか………ほう、これは中々の物だな 」
「え、この大剣? 両手剣は凄い。何なのこの剣は! 」
二人が持った武器が凄かった!
アラン隊長には、[サウス6型ランスロット(アラン専用)]が。
マックには、[ノース2型両手剣(マキシム専用)]が用意されていた。
〔性能は下記に! 〕
「ま、いつもの事かな。フリート副司令には、脅かされるよ 」
「全くフリート君は………なにこの剣は!? 」
「あの~その武器は? 」
「総司令! また看板が出ました! 」
「今度は何だと? 」
「は、こう書いてました。『最初にゴールの赤い石に触った者にオリハルコン製の好きな武器をプレゼント♪ 頑張ろうね。 Fより 』と! 」
「ほう、そう来たな。よし、野郎共聞いたな! さっさと終わらせてフリート副司令を捕まえて、総隊訓練か皆に奢らせて財布の中身を散々させるか選ばせるぞ! 」
「「「「「「「「「「オウ♪ 」」」」」」」」」」
「何この連携は! 」
こうして海兵隊vsフリートスケルトン軍団の仁義なき戦い? が始まった!
フリート製特殊武器
[サウス6型ランスロット(アラン専用カスタム)]
解説:バーミンガム辺境伯軍特殊海兵隊専用装備で[サウス2型ランスロット]の改良カスタム品
魔力を流せば本体の筒状の部分から魔砲弾が発射できる。
カートリッジシリンダーを回せば各4属性魔砲弾(火、風、水、土)が撃てる
刃と本体部分、触媒関係を総ミスリルで製作した為、価格が高い
実力者用にカスタムすることを前提に設計されている
〔基本は隊長格の専用武器として配備〕
このランスロットはアラン総司令官専用にカスタムした物
本体と刃の部分をオリハルコンに交換して強化した!
[ノース2式両手剣(マキシム専用カスタム)]
オリハルコンで製作した両手剣
一撃攻撃に特化しているが守りにも特化させている
魔力を流せば切れ味も上がるが剣自体にも強化がかかる
筋力、スピード強化魔法の付与が付いている
〔使用者の魔力を吸収して発動する 〕
巨大な両手剣な為、取り扱いには注意が必要
この両手剣はマキシム専用でカスタムした物
マキシムの体格に合わせて調整してある
まさに魔槍と魔剣ですね。
3ーⅨ
10層に現れたフリート印の訓練所?
真ん中にルクス君のコピーを配置。
果たして海兵隊は攻略できるかな?