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3ーⅡ話 10歳 魔の島へ

3ーⅡ話です。


魔の島に救助に向かいましょう。


ん、この島は………

3ーⅡ


港に行く途中、カラフルな魔法の星が光った!


「何ですの、あの光は? 」


「あれは信号弾の魔法でああやって順番に色別に打ち上げて連絡をしてるんですよ。勿論、王国海軍、バーミンガム海兵隊、エジンバラ海兵隊共通信号ですけどね 」


一種のモールス信号なんだけどね(笑)


「なるほど、これは便利だね。これなら連携もできますわね 」


「もっとも近ければ特殊なライトを照らして知らせる事もできますけどね 」


暫くして沖から船が向かってくるのが見えた。

来たのはポーツマツに搭載しているランディングⅡ型の上陸用舟艇だった。


「おや、何か沖から来ましたのう。あれは何ですか若 」


「ポーツマツ搭載の上陸用舟艇ですね。あれで海兵を上陸させることが可能ですね 」


「ほう、良いものですね若………(ジー)……… 」


「………トク爺、後でこの島にも配備できるように父上には、話しておきますよ。だからあんまり装備を見せたくないんだよな、トク爺には 」


ランディングⅡが港に着いた。

港の漁船専用岸壁に到着した上陸舟艇には、第1小隊が載っていた。


「まさか師匠が直属の部隊を引き連れて来るとはね。どうしたのですか? 」


「指揮官として気になりましてね。若がまた無理なことを言うかも知れませんしね? 」


「(チ、気づくとは………)アラン司令、勘が冴えてますね。勿論、僕が指揮を取りますよ。良い訓練になりますしね 」


「そして報告をして我々も怒られるですか? バーミンガム辺境伯爵様に! 」


「ウ、そこは僕の「ダメです! 」………え~とダメ? 」


「………ハァ~、仕方ない、私が同行しますので無茶な事はしないで下さいね 」


「アラン、諦めろ。若の性格を知ってるだろう。ワシも行くから任せなさい 」


「………ハァ~、トクゾー師範だから余計に心配なんですよ。全く 」


「アラン、どう言う事かな? 」


「………兎に角、詳しい話をお聞きします。島の海流の動きに関しても聞きますよ! 」



魔の島に向かう一行。


「所で何でマックまで来るの? 」


「イヤ~楽しそうだからね(笑) 」


「そんなわけあるか! ………まぁ、仕方ないな 」


「若、心配ですけど一応護衛も付けますよ。トムとラル、お前たちはマキシム殿の専属で護衛をする事。一応エジンバラ海兵隊からの出向中のお前達が適任だからな! 」


「「ハ、了解です。マキシム様、よろしくお願いいたします 」」


「アラン師匠、研修は順調のようですね 」


「エェ、彼らは優秀ですね。エジンバラ辺境伯爵様も本気で鍛え上げてほしいと依頼されましたから。我々の訓練にもついて来てますよ 」


「ヘェ~、すごく優秀なんですね。マック良かったな! 」


「そうだけど……… 参ったな、僕も鍛えておかないと不味いな? 」


「ま、そこはガンバレヨ(笑) 」


「そこは一緒に鍛えようだろ! ………そう言う事だから一緒に鍛えよう! 」


「お、ソロソロ魔の島に付きますぞ。周辺注意じゃ! 」



この魔の島、引き込む様な潮の流れが有るが勿論、離れる流れもある。

島の唯一安全に浸入できるのはその排出される流れに逆らって浸入する方法しか無かった。

〔以前は定期的に脱出用の小舟を島の海岸に持っていってそれに載って脱出していた 〕


トク代官は強襲揚陸艦ポーツマツや哨戒挺を見たときに小型沿岸漁船クラスの船をバーミンガム辺境伯爵様に要求(お願い)してきた。

父上も無下にもできないので、フリートに丸投げしていた。

〔ま、テストするためにちょうどよかったしね 〕



島が近付いて来た。

唯一の出入口の所から進入します。

〔結構な流れですね。でも進入はできるか 〕


「一応桟橋も作ってはあるのじゃが……… 」


「トク爺、わかってるよ。こいつは砂浜に直接乗り上げられるから問題ないよ! 」


「エ、そしたらどうやって戻るの? 」


「そこはお楽しみかな(笑) 」


単にバックするだけだけどね(笑)。


「若、居ましたぞ! 不味いな、魔物に追いかけられている! 」


そこには魔物(2mクラスの蟹の魔物? )2匹が船員3人を追いかけていたが蟹自体が遅かったので逃げ切れていた。


「おい、こっちにこい! 」


「(ハアハア)ワ、わかった! 「「助けてくれ~! 」」」


「相手は蟹だから火魔法で攻撃、その後バトルハンマーでとどめをさすぞ! 今夜は蟹鍋だぁ! 」


「「「「「「「「「「オウ! 」」」」」」」」」」


上陸舟艇は、砂浜に乗り上げたと思ったら前の扉を倒していた。

海兵隊員達は駆け出して、蟹に向かって攻撃を始めた。

〔蟹を食べるぞ~! って叫びながら? 〕


「何だろう、何時からこんな連中になったんだろう? 」


「………(オマユウ)………フリート君のせいでは? 」


「ナ、何デ? 」


「だって訓練中のフリート君のノリと似てるよね? 」


「………マック、終わったらたっぷり訓練に付き合ってあげるね(ニヤリ) 」


「………良いけどね。お、もう倒したみたいだね。蟹の魔獣でも見に行こうよ! 」


蟹の解体ショウも終わり上陸舟艇に積み込みも終わった頃。


「しかし何でこんな潮の流れが有るんだろうね? まるで沖にいる獲物を取り込んでるみたいな? 」


「確かにのう。この島は、昔からいろんな伝説が在るらしいのう 」


「トク爺、例えば? 」


「ウ~ン、ワシが聞いた話だと、この島にはダンジョンが在って外から人を取り込むためにこの海流で呼び寄せて………なんて話が有りますのう。実際はダンジョンなんて発見されてませんのう 」


ヘェ~、ダンジョンねぇ~?


「そのダンジョンが無い根拠は? 」


「若、これは3年前の話ですが……… ワシがシード島の代官になった頃の話ですが、一度この島の調査をしましてのう、まぁ外周部分ですがそれらしい入り口も無かったし魔物も外周部分にはさっきの蟹とグリーン大トカゲ(体長5m級のイグアナ? )とかグリーンスネーク(体長5m級のヘビ? )、そのエサらしいホーンラビットとスライム? いた位だったので……… 特に入り口も有りませんでしたな 」


「また何で調査を? 」


「もしダンジョンがあれば資源が取れるからのう、シード島の財源にもなるからのう。なにせ前の代官がのう……… 」


前代官は砂糖の売上を偽って報告し、かなりの額を自分のポケットに入れていた。

インフラ整備も怠っていて、島民の怒り爆発寸前だったらしい。

〔部下もオコボレを貰っていた為、不満の有った島民を弾圧していた 〕


「あ、そうだね。あの代官は、良くもあれだけの不正ができたよなって位やってたらしいしね 」


「確かにあれは酷かった。私も査察に付き合いましたけど………思い出したくは無いわ! 」


確かに後処理がスゴイ事になってたような………

私はダンジョン話を聞いたが何故か違和感を感じて島を[神眼]にて見てみると………エ、この島は………

〔ウ~ン、どう説明しよう? 〕


「………トク爺、恐らくだけど、たぶんダンジョンみたいなのが在るかもね 」


「ナ、なんですと!? ダンジョンが在ると言うのですか、若! 」


「若、調査をして発見できなかったのにダンジョンが在るとはどう言う事なんですか? 」


「フリート君、どう言う事? 」


「マック、魔法学の授業の一貫でダンジョンの話をしたよね? 」


マックは魔法学は苦手だからな。


「あぁ、ダンジョンの生態とか………あ、そう言う事か。確かにそう考えればそうだね


「若、ワシにわかるように教えてほしいのう 」


「トク爺、元冒険者らしくないですよね。ダンジョンの種類と言ったら? 」


「種類? ……………まさか、この島自体がダンジョンだと? 」


「そうだね。この島がフィールドタイプのダンジョンみたいだね。そして出入口もあの謎の海流だとしたら? 」


「確かに辻褄は合いますのう………そうするとこの島の中心部には……… 」


「そう、恐らくは島の中心部にはコアがって言ってもあの山自体がダンジョン迷宮? とは限らないけどね。それこそダミーかもね(笑) 」


「ではどうしますか? このまま放置とはいかないでしょう? 」


「確かにね。………調査をしますか? 若 」


「そうだね。一旦戻って皆さんと相談かな? ………あ! 」


「どうしました? 若 」


「こんな楽しいことをあの人達が黙って見ているかな? 」


「「「あぁ、なるほどね。どうしましょう? 」」」


こうして一旦戻って出直す事になった。




2日目………3隻の上陸舟艇が魔の島に向かっていた。

ランディングⅢ型揚陸挺3隻に選抜した海兵隊3個小隊と陣地構築資材コンテナ3個と建築工兵1個小隊と………


「で、何でついてきたの皆さん……… 」


「それはこんな楽しいことをほっとく人はいないのでは? 」


「「「そうそう(笑) 」」」


「ハァ~、殿下とバスター先輩はわかりますけど何故に付いてきたのメルにシャルロット様? 」


「「え、そうかな? 良いじゃない、楽しそうだしね(笑) 」」


「いいのですか? リチャード殿下 」


「そこは護衛のフリート君の見せ場では? 」


「………だから危険なのは………ハァ~、もうしょうがないか。とりあえずは陣地構築までは船に残ってもらいますよ。マック、よろしく! 」


「わかった! 」


「「エェ~、そんなぁ! 」」



砂浜に上陸後、先ずは昨日の結果を見ておく。

うん、取り込まれた様子はないね。

〔帰り際、蟹の残骸を森と海岸の境目に残して取り込まれたかどうかを見るために 〕


「取り込まれた後は無いけど……… 」


「食い散らかされたね……… 」


「蟹ですか? 」


「恐らくは……… 」


まぁ共食いするからなぁ、蟹は?


「ではさっさと陣地を構築しますか。工兵隊やるぞ! 」


僕たちは先ず森を伐採して倒した木は丸太にしていき、平地部分を広げて行く。

更に土魔法で切り株を抜いていく。

〔基礎工事は大切です 〕


平地部分ができたら土魔法で地面を固めていき、上陸舟艇に搭載していたコンテナ3個を運び込む。

コンテナは輸送用馬車に載せたままなのでここまで押してきます。

〔勿論、無魔法の身体強化魔法で押してきます 〕


コンテナの中身は陣地構築セット(フリート印)が入ってましてこれを組み立てればアッと言う間に前線陣地(1個中隊用 )が出来上がる。

後は陣地を土魔法で囲むように土壁で作れば完成する。

〔これで魔の島にバーミンガム辺境伯軍特殊海兵隊駐屯地の完成です……… 〕


「若、いくらなんでも普通は高々半日でここまでの砦はできませんよ 」


「まだ伐採した木で杭と砦門を作らないと完成ではないのですが……… 」


「イヤ、これでも充分な砦ですぞ! 全く若だからかのう 」


「それに港も作らないとね。あ、工兵隊は大丈夫かな? 」


海兵隊工兵隊はへばっていた。

彼らは優秀な土魔法使いで編成された部隊なんだけどねぇ


「あの~若、若と比べては彼らがかわいそうですよ 」


「確かにかわいそうだのう。確かに……… 」


「「「そうそう! 」」」


「「え、そうなの? 」」


フゥ~ン………それでは………


「………じゃ僕は手伝わない方が……… 」


「「イヤイヤ、手伝ってください 」」


「「「「「「フリート副司令、お願いします! 」」」」」」


「「「「「エェ~! フリート君ってそうなの? 」」」」」


「あ、………ないしょだからね! 後お前ら後で魔力上げの訓練な! 」


「「「「「「ア、マズッタ! 」」」」」」


こうして今日は砦の中でお食事会とお泊まりです。

上陸舟艇の内、2号挺と3号挺は追加の海兵隊員と追加のコンテナを取りに、1号挺は一応脱出用に残しています。

〔建築中に襲ってきた蟹を肴に蟹尽くしパーティです 〕


皆さん交代で食事をします。

思ったより蟹は美味しいです。

〔後に蟹の甲羅で鎧を作ったら革鎧より硬く鉄鎧より硬いが軽い、蟹ライトアーマーができることに(海兵隊の装備に♪ ) 〕


今夜は早く寝ましょう。

勿論、姫達専用(お付きの女性海兵隊員と一緒 )にコンテナハウスを1つ使用します。

〔コンテナ自体が宿舎兼砦壁になってます 〕


そして明日は、いよいよ島の本格的な探検です。






バーミンガム特殊海兵隊編成表【極秘】


基本は3単位制を導入

分隊(最小人数の部隊) 3人

小隊 分隊が3部隊+指揮官と副官 11人

中隊 小隊が3部隊+指揮官と副官と本部小隊9人 44人

大隊 中隊が3部隊+指揮官と副官と本部小隊9人 143人

師団 大隊が3個部隊+工兵1個大隊+指揮官と副官3人と師団司令部24人 600人



現在、バーミンガム特殊海兵隊は2個師団を編成中(現在、第2師団編成中)

海兵隊本部はポーツマツ軍港


海兵隊総司令官はアラン・ナイト・ポーツマツ騎士爵(出世してポーツマツ騎士爵を襲名)

〔副司令の中には、フリート君が名誉副司令として名がある(秘密) 〕




今回登場の船舶の概要


[大型上陸用舟艇ランディングⅢ型]

解説:敵地上陸用の特殊船舶

砂浜に直接乗り上げて人員、物資を上陸させる用に戸板状になっていて上陸時、前方に倒れる様になっている

【ベースには旧日本陸軍が開発した大発動挺を参考に製作】

完全武装の兵員を50名又は標準コンテナ2個を載せて輸送できる

(後にルクスⅡ型等の車両も搭載可能に )

作業船用小型船用魔導ウォータージェット機関を2基搭載

武装は無い


全長:15m

全幅:3.5m

排水量:10t

機関:小型船舶用魔導ウォータージェット機関×2基

最大船速:8ノット

乗員:3名

最大積載量:20t(標準コンテナ2個又は兵員55人)


他に[ランディングⅡ型]12m級(兵員33人又はコンテナ1個

  [ランディングⅠ型]8m級(兵員16人)

等の上陸用舟艇が有る




3ーⅡ

どうもダンジョンが在りそうですね。


さて、ドウシタモノカ?………


あっと言う間に拠点ができました。


フリート君の裏の顔(海兵隊副司令)がバレマシタ!

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