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2ーⅩⅤ話 9歳 ウイリアム兄様の卒業式

2ーⅩⅤ話です。


兄様の卒業式です。


その前に模擬戦って何で?


卒業生には盛大に祝ってあげましょう♪

2ーⅩⅤ話


3009年1月


1月8日、新学期が始まった。

初日からまた、ハリー校長が仕掛けてきたよ。

〔もう、全体攻撃(全教室罠設置)はやめて下さいよ! 〕


そしてまた、ハリー校長の校内引き回しの刑を見る羽目になるとは。

今回も校舎を3周してました。

〔何故、ハリー校長は懲りずに罠を設置するのかな? 〕


新学期早々の校長のイタズラが終わった後、………しつこいぞ、ロイド教官!

何で魔法陣の構成を教えろとしつこいぞ!

〔王立図書館にそれについての本が在るって教えたのに? 〕


因みにロイド教官(35歳独身)はハーフドワーフでドワーフの父と人族の母が居るそうです。

何でもお二人とも冒険者でパーティーを組んでいたらしいです。

〔ヘェ~、ドワーフいるんだ? 今度紹介してもらおう 〕



そして春、期末試験が終れば………兄様の高等部の卒業式です。

ちょっと淋しいですけどね。

〔エ、試験結果は? いつもの通りだよ。一部青い顔をした方がまだいますけどね(笑) 〕


困ったのは卒業式の前日、卒業演舞と称して兄様と模擬戦をすることになったってどういう事?

何でも学園総代は誰かを指名してみんなの前で模擬戦をするのが伝統らしいです。

〔勿論、双方の同意がないとダメなんですが、僕が断れる訳も無く……… 〕


そして当日、闘技場は超満員。

司会はいつものミリー先輩が、解説にはハリー校長、審判がグリット武術教官で行われることに。

〔絶対にハリー校長とグリット教官は楽しんでいるよな! 〕


試合にはウイリアム兄様が長剣に騎士盾(訓練用木製)、僕は[サウス3型ランスロット(訓練用)]を使います。

見た目はは槍だが、杖の代わりにもなる槍だった。

〔風、氷特化型の魔法の槍杖だった。もっとも文武際で使わなかった槍だけどね 〕


エ、何で魔法が使える武器を使うかって?

それは兄様が武術と魔法有りで勝負してほしいって言うからね。

〔すでにハリー校長とグリット武術教官には根回し済みって……… 〕


『さぁ、始まります。卒業生、生徒総代ウイリアム先輩vs初等部1年生総代フリート君の卒業模擬試合です。司会は私、中等部3年S組、実況ならお任せ♪ ミリー・ダイドー☆といつもの神出鬼没、イタズラ大好きハリー校長………ってまた何処にいってますね? 』


『………ミリー君は集中力が無いのう。席に居るのに………残念じゃ 』


『何が"残念じゃ"じゃないですよ! その消える魔法でいきなり現れないで下さいよ!! 』


いつものやり取りで実況が始まったよ。


『ほれ、さっさと進めぬか! 』


『校長………今回はウイリアム先輩のたっての希望により弟であるフリート君との勝負をしたいとハリー校長に直訴。そして認められた勝負です。なお、今回は武術と魔法を使用しての試合となります。この勝負、一見ウイリアム先輩が有利の様ですが、魔法に関してはフリート君の方が有利との話も有りますので結構良い勝負になるかも知れません。では張り切って行きましょう! 』


ほんと、許可しないで下さい!


『これより卒業生ウイリアム対、在校生代表フリートとの模擬試合を行う。それでは始め! 』


そして始まるウイリアム兄様との模擬戦?

先ずは先制攻撃でウインドニードル(風、初級)をしたけど………避けられ盾で防がれて全く効果がありません。

〔流石兄様、対策済みですか……… 〕


次は近接戦ですが………何か遊ばれてるね。

華麗なる模擬戦? 演武? をやってましたが何か?

〔もうウイリアム兄様は、本気モードになってきたよ(汗;) 〕


「フリート、強くなったな。お兄ちゃんは嬉しいよ♪ 」


「(ハァハァ)兄さまに誉められるのは嬉しいけどまだ余裕ですよね、兄さま! (ハァハァ) 」


「そうかな、結構ギリギリだったりして(笑) 」


「(ハァハァ)兄さま、何故僕を指名したのですか。結構無茶振りですよね? 」


「フリートの本気が見てみたくてね……… 」


「………本気ですか………(ハァ~)………では、遠慮無くやらせてもらいます! 」


「あ、マズッタかな? 」


「兄さま、覚悟! 」


その後はものすごい事に。

僕は、身体強化(無属性)を掛けていきなりの高速戦闘モードで攻めていきます。


もっともウイリアム兄様も身体強化をして盾と長剣で防御してます。

しかもしっかり防いでいます。

〔何か悔しい! 〕


「フリート、ソロソロ止めようか。今回は引き分けって事で……… 」


「………兄さまに一本入れるまで止めない! (ハァハァ) 」


「エ、僕は今攻撃を受けるので精一杯何ですけど! 」


「兄さま、(ハァハァ)そのわりには余裕ですね……… 」


「イヤ、そんな事無いよ。結構ギリギリだよ 」


「………それじゃ(ハァハァ)僕の今時点の最大の攻撃をしますので受けて下さい 」


「フリート、その最大の攻撃ってまさか!? 」


「(ハァハァ)そのまさかです! 」


「ヤバ! ウインドウォール(風、中級 強め) 」


「甘い! トルネード(風、特級! ) 」


僕は最近覚えた風魔法(特級)のトルネード(竜巻)を使った!

同じ風魔法だが風の壁を飲み込んで竜巻は兄様に向かって行って飲み込んだ!

〔風魔法同士だから相乗効果で威力が上がった! 〕


兄さまは、剣を地面に刺して盾でガードをして耐えていた!

兄さまやりますね………

〔では追加しましょう! 〕


「追加でブリザード(氷、特級! ) 」


兄さまの嫌いな氷魔法(特級)のブリザードでとどめです!

これで決まったと思ったら!


「ファイヤーストーム! (火、特級) 」


何と土壇場での火魔法(特級)のファイヤーストームを打ってきたよ。

そしてブリザードとファイヤーストームがぶつかって相殺したよ!

〔マジかよ! 〕


「は、しまった! 」


「フリートの負けだ! 」


いつの間にか兄さまに後ろを取られて木刀を首に突き付けられたよ!


「………兄さま、もしかして[縮地]ですか? (ハァハァ) 」


「まぁそうだな。まだ完璧では無いけどな(ハァハァ) 」


「………(ハァハァ、ハァ~)………参りました! 」


『勝者、ウイリアム! 』


"ウァァァァァ! "と喚声が上がった。


『イヤ~、すごい試合を見ましたね。しかし先輩もそうですがまさか1年生のフリート君が特級魔法を使うとは! しかも身体強化の魔法までって………あれ? フリート君は無属性も使えたのかな? 』


あ、しまった。

どう誤魔化そう………。


『ホ、ホ、ホ、その辺は個人の秘密だから詮索は無しじゃぞ! それとやはり1年生ではきつかったのう。フリート君はこの後しっかりと休むように 』


『では、これで卒業模擬試合は、終わりです。なお、明日は卒業式ですので皆さん精一杯卒業生を追い出しましょう。それではまた明日、司会は私、ミリーと解説はイタズラ大好きハリー校長でした♪ 』


こうして卒業演武?は終わった。




そして次の日は卒業式でした。


卒業式? そういつもの長いお話との戦いです。

校長に来賓(陛下)も在校生も勿論、兄様も挨拶が長いです!

〔またメルが落ちかけて、シャルロット様が起こしていたよ! 〕


来賓席には父上、母上とクララちゃん(6ヶ月)も来ていました。

え、クララちゃんはこういう場所は早い………寝てるからいいか(ホッコリ♪)

〔良く寝て大きくなれよ(笑) 〕


そして無事? に卒業式も終わりました。

最後には在校生が校門の回りに集まって卒業生を送り出す恒例の行事が有ります。

〔ほんと誰が考えたんだろうね。まさかねぇ……… 〕


「卒業生が出てくるぞ! 皆さん精一杯"水"を掛けてあげましょう♪ 」


そう、イングスランド王国王立学園名物、卒業生を綺麗サッパリと水で流す? という行事があった。

勿論、卒業生はずぶ濡れで家に帰る事になってるそうです。

〔勿論、王族だろうと関係なしでぶっかけます! 〕


「ウイリアム兄さまにエドワード殿下、卒業おめでとうございます 」


「エドワード兄さまにウイリアム先輩、卒業おめでとうございます 」


「ありがとうフリート、シャルロット殿下。………所でその……… 」


「おう、シャルロット、フリート君、ありがとう♪ ………ん、ウイリアムどうした? 」


「………エド、上を見ろ↑ 上を! 」


二人の頭の上には巨大な水? の塊が浮遊していた!


「エ、上って………これフリート君達が用意してるのかな? 」


「あ、それで僕たちの回りに誰もいないんだね。………フリート、マジに勘弁してください 」


「………イエイエ、兄さまにエドワード殿下にはお世話になりましたから存分にお楽しみ下さい 」


「そうですわ、エド兄様達に私達からのプレゼントですわ♪ 」


「「お前ら、息ピッタリだな♪ 」」


「「では、お受け取り下さい♪ 」」


"ザッパァン" ………上にあった"水? "の塊が二人目掛けて落ちた!

そしてちょっと流された2人(笑)


「ウワップ! あれ、温かいぞ? この水? 」


「"ブルブルブル" 本当だな、どうやったんだ? 」


「簡単ですよ。僕が水の塊を待機させておいて 」


「私が温めたんですよ、エド兄様 」


この日の為に考えた魔法です。

単純に水魔法のウォーターボール(水、初級)を上に待機させてヒート(火、初級)で暖めただけですけどね(笑)

〔ウォーターボールを解除すれば自然落下します 〕


「そうなんだ………で、私達はその試練を後何回受ければ良いのかな? 」


「おい、ウイリアム、何を言って………何で水の塊が上に………5個は待機してるよね? あれ全部か? 」


「そうですかね? では! 『卒業生の皆さん♪ ウイリアム先輩とエドワード先輩と水?を被りたい方は記念に一緒にどうぞ! まだ沢山用意できますので。後、温度の指定もできますよ。熱湯から氷水まで用意できますので係りの者に言ってくださいね♪ 』 って事です! 」


「おい、係りって何だよ! それに増えてるぞ、水の塊! 」


「………エド、諦めよう。例え全部お前のせいでも一緒に最後まで付き合ってやるわ……… 」


「え、何で俺のせいになってるんだぁぁ! 待て、引っ張るな、ウイリアム! ちょっ………… 」


こうして例年より大量の水攻めにあった今期の卒業生達だった。

やはりウイリアム兄様とエドワード先輩が人気で一緒に水を被りたい人達が沢山いました。

〔皆さん楽しめましたか? 〕


因みに、エドワード殿下は、卒業と同時に正式に次期国王として王太子となり、とりあえずはイングスランド王国騎士団に入って修行をします。

勿論、ウイリアム兄様も一緒に騎士団に入って修行します。

〔国王様も父上も通った道だそうです 〕


そして4月、無事2年生になった僕たちは、新入生を迎えていつものように過ごします。






フリートが今回使った槍杖


[サウス3型ランスロット(訓練用)]

解説:フリートが作った風、氷魔法特化型の長槍杖

街の警備等に使える様に作った見た目長さ1.5m程の槍

槍としても使えるが、風、氷魔法の杖としても使える

外側にトレント材、芯材と槍先と石附にミスリルを使って製作

この訓練用は(先行試作型)をベースに槍先と石附をトレント材に変更した物

主に訓練に使うために製作したが、癖が強いので使い手を選ぶ槍杖になっていった

その為、量産型の4型ベースの訓練用が量産される事になった




2ーⅩⅤ

卒業生に水掛って誰が最初にやったのかな?


A、初代国王様の長男(第2代国王)です。


ん、誰?

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