2ーⅩ話 8歳 文武祭の準備②
2ーⅩ話です。
先ずは事前に武器(杖? )の点検です。
え~と何この杖? と言われても………
校長の破産の訳が………
2ーⅩ
11月5日
文武祭前日、当日に使う武器、魔法具の事前点検です。
勿論、武術部門は剣や槍等の武器は木製の訓練用、魔法部門は基本杖又は使用魔法具のチェックが義務付けられている。
〔不正防止の為らしい 〕
もっとも検査は厳重で前日に道具を預けて当日に本人に渡す様だ。
一応、僕は根に近い長杖と特殊槍杖の試験モデルを持ち込んでみた。
〔見たこと無い武具? 杖? を見て教官は驚いてるね 〕
担当の教官(魔導具担当)はなにこれ状態で他の教官に聞きに行ってしまった。
他の教官(武術部門)は珍しげに見に来るし、他の出場者は驚いていたりしていた。
〔全く新しい武器? 魔道具? なので 〕
奏功してると何故かハリー校長が登場?
おもむろに僕の武具を見ていた。
〔校長は珍しい魔導具に興味が有るからなぁ~ 〕
「………ぼう、これはおもしろいのう。フリート君、これはどの様に使うのかな? 」
「え、ここで説明するのですか? 流石に……… 」
皆さんの前ではねぇ~。
「オッホン。それもそうだのう。では校長室で聞こうかのう。よろしいか 」
結局、担当の教官はわからなかったのか、"どうぞどうぞ"と言ったので校長室に行くことに。
担当教官は校長に丸投げした様だった。
〔それで良いのか? 〕
校長室に入ると校長は性能を言ってきたよ!
「ほ、ほ、ほ、全く魔女の息子はとんでもない物を作りよって。この杖は各種魔法弾が撃てるだろう、違うか 」
言い当てましたね。
今回僕が持ち込んだ槍杖? が有った。
〔性能は下記に! 〕
正式名称、[サウス5型ランスロット]の訓練用バージョン!
そこには大型魔導杖? に長めの木製剣? が付いた謎の槍杖があった。
〔見た目が前世の38式歩兵銃そっくりな物がそこに有った 〕
「良くわかりましたね。実際には火、氷、土、風、光の魔法弾が撃てますよ。カートリッチを替えれば他の魔法弾も撃てますよ。流石破産校長! 」
「破産は余計じゃ。もっともワシのトラップを見抜いている時点で魔道具の製作はお手の物なんじゃろう。しかもお主だろう、あの船の真の設計者は! 違うか? 」
おや、バレてるかな?
「………校長、陛下は何と言ってました? 」
「陛下には好きにやらせておけと言われてしまったわ。もっともワシも一枚噛ませてほしいの 」
マジで勘弁してほしい。
「それはお断りします。開発もギリギリでやってますし校長に頼むこ………あ、有るかも? 」
「なんじゃ、有るのか? 」
こればっかりはねぇ。
「確認しますが校長は時空魔法は使えますよね? 」
「ウグ、何故その事を? 」
「噂になってますよ。時空魔法を持ってないと説明が付かないと。亜空間スキルを持ってますね? 」
噂で校長の時空魔法の話は聞いていたよ!
「ム、ム、ム、……… 確かに持っておる。スキル[亜空間収納庫]。このスキルのお陰で荷物運びをやらされてのう、面倒で代わりに初代国王様が持っていた[マジックバッグ]という鞄を再現できないかと研究していたんだが気がついたら破産しとったわ。参ったのう、あはははは 」
なんだって!? [マジックバッグ]が実在してると!
平静を装い話を聞くことに。
「ヘエ~、初代国王様が作ったのかな? それで現物は有るんですか? 」
「ワシが1つ持ってるぞ。ちょっと待て。え~と、この辺にあったはずだよな………お、あったあった 」
校長は何もない空間から小さなバックを取り出した。
本物の時空魔法の使い手がいるとは………
〔ほんと時空魔法の手解きを受けたいね♪ 〕
「この小さなバッグがマジックバッグでこの中にはポーションを最大495本入れられるらしい。実際にはそんなに入れたことが無いがのう 」
マジックバックを[神眼]で見てみると………なるほでねぇ、材料が特殊では作れないよね。
[マジックバッグ(ポシェットタイプ)]
解説:ポーション瓶など小物を入れておく為のマジックバッグ(アーサー・キング・イングスランド手製)
魔物の革と時空属性の魔石でできている
ポーション瓶ならば、5種類99個づつ収納できる
中にいれると時間が止まっているので傷まない!
バックの口の大きさ以下の物しか入らないのでポーション瓶以下の大きさの物しか入らない
なお、この手のバックを作る場合には、特殊加工した革と時空属性の魔石が必要!
小さいながらも確かにマジックバックだった。
「小さいバックですね。 ポーション瓶専用ですか 」
「良くわかったのう。当時はポーション瓶などを入れて使っていたらしいのう。もっとも当時は初代国王様が大量に作って当時の騎士団員に団員の証と言って配った物の1つだそうだ。今、現存してるのはこのバックを除くと王家で少数あるらしいが民間に回ったものはどうなったかはわからんのう? 」
初代国王様も時空魔法を持ってたんだね。
「恐らくは大手の商会何かが持ってますね。その辺はその商会次第でしょうけど 」
「それで、このマジックバックを[鑑定]して見てどうじゃ、何かわかったかのう 」
おや、僕が[鑑定]持ちなのを見破ってますね。
本当は[神眼]なんだけどね(笑)
「え、バレました? ま、ハリー校長も持ってますよね、[鑑定]位は 」
「ホ、ホ、ホ、勿論持っとるぞ。もっとも持ってないとワシのトラップを見抜いて解除できないだろうし、しかけ直すのもできないだろう。それとお主も時空魔法の適正が有るようだしのう 」
「………まぁ持ってもすね。それでお願いがあります 」
「わかっておる。時空魔法を教えろじゃろう? 」
「お願いできますか。何せ市内のイングスランド大図書館にも時空魔法関連の資料が全く無いものでして、………まさか! 」
「ホ、ホ、ホ、その通り。ここイングスランド王国王立学園の図書館の閲覧禁止エリアにあるぞ。ま、文武祭が終わったら案内するかのう 」
全く時空関連の書籍が無いと思ったらここに有ったとはね。
これでマジックバッグの製作が可能になったかな?
「よろしくお願いします。所で杖の使用は良いですか? 」
「この武具は………ま、使用しても良いだろう。そのもう1つの杖? だと相手がかわいそうな事になりそうだからのう 」
校長は見抜いているね。
何せこの長めの杖? の性能は………
〔何せ槍としても使えるからね 〕
[サウス3型ランスロット]の訓練用バージョン!
元々衛兵の巡視用に作った物だった。
〔性能は下記に! 〕
確かにこの武器? だと魔法戦だけどイザとなったら棍棒としても使えるからこちらが有利になるかもね。
まぁ所詮、衛兵装備かな?
〔一応、ポーツマツ村内の見回り用に開発した棍棒? 長杖? だからね♪ 〕
「校長、サウス5型が壊れない限りはこの槍杖は使いませんよ。ま、相手次第かな? 」
「ホ、ホ、ホ、そうしておくれ。恐らくはお主が初等部トップじゃろう。楽しみだのう 」
「期待されても………あくまで勝負は水物ですからね? 」
「わかっておる。ま、勝てばエキシビションで2日目で高等部の優勝者と公開模擬戦が出きるぞ。だから下克上を見せて欲しいのう 」
「え、聞いてませんよ! それに勝てませんよ! 」
恐らくは兄様が勝つだろうけどね。
「………そうかのう。フリート君なら校内トップになりそうじゃないかのう? 」
「勝てそうもない勝負はしたくないです! 」
結局、僕の武具は、校長に預けて当日に望む事になった。
〔………出たくないです 〕
11月6日
とうとうこの日が来てしまった。
イングスランド王国王立学校文武祭!
〔何故かロンドンシティー中がお祭りって? 〕
この2日間はロンドンシティーはお祭り見たいな物ではっきり言って大騒ぎです。
もっとも例年通り、中央通りを封鎖して露店が立ち並び大道芸人がパフォーマンスをしています。
〔毎年恒例のお祭りだった 〕
今回の目玉は、ロンドン港でロンドン級1番艦ロンドンの見学会というイベントとが開催されていた。
もっとも重要部分等の見学(機関等の重要区画) は、丁重に断っているけどね。
〔ま、ゴネタバカ貴族の身元はチェックしてますよ、大体貴族派のおバカさんばかりだったらしいけどね 〕
学園も開放されていて学園の中央通り両脇には、中等部以上の子達がクラス別に露店を出して色んな物を売っていた?
定番の串焼き等の料理からポーション、剣や盾を作って売ったりしていたよ。
〔何故か色んな物が売られていたよ 〕
聞くと授業で作った魔導具なんかも売ってるらしく、実用品から武器防具、ポーションなんかも有ってそこそこの売上が在るらしい。
僕は買いませんけどね(笑)
〔だって作れるもん♪ 〕
そしてキャロル姉様のブースに行くと早速作ってましたね、パンケーキ屋さん。
この屋台は僕が作った魔導鉄板(ただ熱くなる鉄板)でパンケーキ(ほぼ、ホットケーキ? )をその場で焼いて2枚をシロップを挟んで提供するスタイルで売っていた。
〔手掴みで食べれるのでお手軽です♪ 〕
王都の屋敷にて試作中(将来のクララちゃんの為のおやつ用に試作中の重曹で作っていた)のパンケーキ擬きを極秘で作っていたら、臭いでばれたのか姉様達に発見されて強引に完成させられた逸品です。
勿論、シャルロット様とメルにも強要されましたよ!
〔そしてキャロル姉様のクラス用に屋台用の魔導鉄板まで作らされたよ! 〕
え、カリーナ姉様はパンケーキをやらないのかって?
かわいい子供服専門店をステファニー先輩とするそうです。
〔もう、逃げようかな……… 〕
一応闘技場の受付に行って、武器の回収をしましょう。
受付に行ったら、校長室に行くように言われた?
〔あれ、何でだろう。まさか使えない? 〕
校長室に行くとハリー校長とゴツイおっさんがいた?
まるでドワーフみたいなおっさんが睨んでいたよ。
〔誰? 〕
「フリート君、まぁ座りたまえ 」
「ハリー校長、どなたです? この人は? 」
「まぁまて、そう慌てるな。今紹介する。こいつは当学園の魔導具学教官で元王国騎士団のロイド教官じゃ 」
「私がロイドです。よろしく……… 」
何かメッチャ睨まれてるよ?
何でだろう?
「初等部1年S組のフリート・フォン・バーミンガムです。よろしくお願いします 」
「早速聞くが、この魔導具は君が考えて作った物か? 」
どうも他に制作者が居るものだと思ってるらしいね?
「はい、この槍杖は僕が考え、材料を集めて作りました。それが何か? 」
「そんなわけ有るか! こんな高度な物を一介の初等部の生徒、しかも今年入学したての小僧に作れてたまるか! 」
「ロイド、止めないか! 」
「別に隠しませんけど、現在バーミンガム辺境伯爵軍海兵隊の装備も僕が元の装備を作ってますけどね。まぁこの槍杖は試作品を訓練用に改良した物ですけどね 」
「フリート君も煽るな! この槍杖? は確かに彼フリート君の作った物だ。鑑定してわかってるだろう 」
「確かにそうなんですけど………何か悔しいです! 」
何で悔しいの?
エ、マスマスわからなくなったよ?
「校長、どう言う事なので? 」
「実はのう、この槍杖に使われてるこのカートリッチの魔法陣なんだが、彼ら魔導具学教官で解析できたのがいなかったんだ。こんな高度な物をこの大きさにすること自体が無理だったらしいので、焦ってわしの所に来てのう。それで本人に聞こうとここにおるのじゃ 」
なるほどねぇ………
確かに読み取りは難しいかな?
〔そのように作ったしね 〕
「それでは校長、結局は使ってもよろしいので? 」
「構わんよ。もっとも剣で切りつけたら反則負けだから気を付ける様に 」
注意を受けて席を立とうとした時、校長がボソッと………
「決勝戦には気をつけるんじゃぞ! 」
「エ、決勝戦ですか? わかりました? 」
武具を返してもらい、闘技場に行くことに。
僕が出た後の校長室では。
「校長、私は彼に何を教えれば良いのですか? 」
「ホ、ホ、ホ、別に好きにさせとけば好き勝手に作るじゃろう。まぁ普通の作品を作らせて、今の魔導具の状態を教えるのも一興かな? 」
「校長、人事だと思って! よし、単位をやるから好きにしろって言っておこう。中等部になったら! 」
「早速の職場放棄じゃな! 」
こうしてフリート君の中等部での魔導具学の単位の取得と免除が決まった。
本人は気がつかない内に………
フリート製特殊武器
[サウス3型ランスロット(先行試作型)]
解説:フリートが作った風、氷魔法特化型の長槍杖
街の警備等に使える様に作った見た目長さ1.5m程の槍
槍としても使えるが、風、氷魔法の杖としても使える
外側にトレント材、芯材と槍先と石附にミスリルを使って製作
なお、訓練用に総トレント材製のランスロットも有る
[サウス5型ランスロット(試作特殊短槍杖)]
解説:[試作ミスリルランスロット]をベースにコンパクトにし、改良した特殊短槍杖(長さ900mm 銃剣込み)
【モデルは前世旧日本軍の38式歩兵銃の銃剣付きタイプ 】
各種魔法弾を打てるように回転式シリンダーに各属性魔法弾体触媒をセット
回転させることで任意の魔法弾を発射できる(最大5種類)
魔法弾体触媒を変える事で魔法弾の種類も変えられる
本体はミスリル製でストック部分はトレント材を使用
先端に銃剣(特殊ナイフ)が付いている
銃剣は取り外して使うこともできる
訓練用にトレント材製の訓練用木製ナイフが有る
なお癖の強い武器なので、今の所フリートしか使いこなせていない
本人魔力登録型なのでフリートにしか使用できない
2ーⅩ
ウ~ン、校長は色々と持ってますね。
マジックバックも目処が付きそうです。
しかし何故、女性は甘いものが好きなのかな? (心理?)
そしていつの間にか魔導具学の単位取得って………まだ初等部なのに?