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12ーⅣ話 23歳 ワイハ諸島解放作戦! ②

12ーⅣ話です。


ワイハ諸島開放作戦がはじまります。


先ずは魔導帆船を沈めましょう。

12ーⅣ話


7月30日、早朝


まだ日が上る前。

メハ族の部隊は占領した王宮にて見張り以外は各々寝ていた。

〔連日の山狩りで疲れていた為だった 〕


勿論、ガウス族長代理もデギン元公爵も寝ていた。


「俺達何で見張ってるんだ? 」


「そりゃぁ、王家の襲撃を警戒してるからだろ? 」


「イヤイヤ、何であんな人族の言うことを聞かないといかないんだよ? 」


「止せ、誰が聞いてるかわからんだろう。仕方ないだろう、家族を人質に取られているんだぞ! 」


「あぁ、すまん。つい愚痴を言った。しかしあのガウスが仕切ってからメハ族本島は滅茶苦茶らしいぞ! いつまでこんな事してるんだか? 」


「言うな。だからアイツは元から族長になんかなれなかったんだからな! 」


「それで流れ者の人族と組んだんだろ。言いように操られてなければ良いけどな? 」


「違いないな。アイツは昔か………ん、なんの音だ? 」


「え、…………本当だ、なんの音だ? 」


微かに聞こえる音?


"……………………ヒュゥゥゥゥゥゥウウウ、ドガァァァン! "


「「なんだ! 」」


「オイ、港だ! 」


「え、……… あ、船が燃えてるぞ! 」


「どうなってるんだ? 」


「また聞こえるぞ? 」


"……………………ヒュゥゥゥゥゥゥウウウ、ドガァァァン! "


「………2隻目だな? 」


「あぁ、一体どうなってるんだ? 」


この後、貝殻湾に停泊していた魔導船10隻全て吹き飛んでいた!


「おい、一体この騒ぎはなんだ! 」


「ガウス族長代理、港の魔導船が爆発してます 」


「何だって、そんなバカな? 豹人族の攻撃か? 」


「その様な報告はまだ有りませんが 」


「あ、港から誰か来ましたね 」


「一体何が有った! 」


「わかりません。突然船が爆発しましたから! 」


「豹人族がやったのか? 」


「イエ、全く誰も近付いてはいません。あそこは桟橋が一本ですから通れば気が付きます 」


「そう言えば変な音が聞こえましたが……… 」


「そう、"ヒュゥゥゥ"って聞こえましたね? 」


「我々も聞こえました。何ですかあの音? 」


こうして早朝から混乱するメハ族軍と元公爵軍だった。





高度10,000m付近

[マザーバード]視点


「スゴいな。この高度で当たるものなのか? 」


「まぁそうだね。その為に作ったからね 」


「しかし貝殻湾に魔導帆船が集まってて良かったな 」


「多分、デギン元公爵が王宮に移動したんだろう 」


「これで連中の逃げ道が無くなったと 」


「後は海兵隊の仕事だな 」


「で、どうするの? 」


「まぁ監視だな? 後は逃亡者を見つけないとね 」


今回、[マザーバード]から投下したのはmk.Ⅴ 800kg滑空誘導爆弾だった。

この爆弾、魔導ミサイルの誘導装置をmk.Ⅲ1t爆弾に付けた物だった。

〔その為に誘導装置分、軽くなっていた 〕


後は魔導帆船の送風機に目掛けて落とせばよかった。

接触信管を付けて落とせば魔導帆船なら吹き飛ばすのも簡単だった。

〔魔導帆船は魔力タンクにチャージする為に一晩中動かす必要が有った 〕


「お、海兵隊の強襲上陸が始まったな! 」


島の沖合いから複数の上陸舟艇が一斉に貝殻湾に突入して行った。




「貝殻湾に船が入って来ます 」


「どこの船だ? 」


「帆がない平船が大小多数、貝殻湾に侵入して来てます! 」


「何だと! 帆がない平船だと? 」


「デギン殿、心当たりが? 」


「まさか、………沖合いに船は居ないか? 」


「イエ、見当たりません。………何だあれはわ? 」


「どうした、何が居た? 」


「水平線の向こうから船が現れました! 遠過ぎてまだよくわかりませんが、帆は見当たりません。有りません! 」


「まさかイングスランド王国か! 」


「何ですか? イングスランド王国って? 」


「我々が追放された原因の国だ! アイツラが余計な事をしなければ儂は国王に成れたものを! また邪魔をする気か! 」


「公爵様、どうします? 」


「オイ、デギン! どうするんだ? 」


「(不味い! )此所だけでは無いだろう。このワイハ諸島全体を占領する気だろう。あの侵略者め! 」


「侵略者? ならメハ族の恐ろしさを教えてやる。オイ、部隊を率いて迎え撃つぞ! 」


ガウスはメハ族軍を率いて貝殻湾の港に向かった。


「公爵様、どうするのですか? 」


「魔導船は無いのか? 」


「全て沈みました……… 」


「ク、一旦隠れるぞ。そうだな、ワイハ島に逃げるぞ! 奴らの船が有るだろう。それなら行けるだろう? 」


「わかりました。こちらです 」


部下と共に逃げ出したデギン元公爵だった。



「もうすぐ敵の船が港に着くぞ。着いて敵の兵隊が降りて来た瞬間に襲うぞ! 」


「わかりました。犬人族の恐ろしさを教えてやりましょう! 」


「敵は砂浜に乗り上げる様だな? 」


真っ直ぐ突っ込む上陸舟艇?

そして乗り上げて前のオープンデッキが倒れた!


「何だあれ? 船が壊れたのか? 」


「え、何だあれ? 」


「箱が動いてるぞ? 」


最初に降りたのは第3戦車中隊のルクスⅡ型だった。


「オ、恐れるな! どうせ張りぼてだぁ! 突っ込め! 」


ガウスの命令で真っ直ぐに突っ込んで来たルクスに槍で突撃してきた犬人族?

尽く槍が弾かれ折れる物が続出していた!

〔普通に刺さる訳無いのにね 〕


「何だ、槍が折れたぞ? 」


「こっちもだ? これって鉄の箱か? 」


「何で動くんだ? 」


「ヤバイ、離れろ! 」


ルクスから一斉に魔法弾(火)の一斉射(1発のみ)をした。

着弾した場所に居た犬人族は吹き飛ばされた!


「何だと! あれは魔法か? 不味い、王宮まて一旦引け! 」


ガウスは引かせようとしたがルクスの後ろから来た海兵隊員が襲ってきた。

第1海兵大隊第1中隊の連中だった。

〔ブルー辺境泊軍最強の海兵隊員だった 〕


次々と倒されるメハ族の精鋭?

逃げ出したメハ族の精鋭?



「オイ、デギンはどこに行った? 」


何とか王宮まで戻ったガウスがデギンに協力させようと探すが!


「デギンは居ません。逃げた様です! 」


「何だと! あの野郎! 」


「で、どうします。ガウス族長代理? 」


「仕方ない、一旦メハ族の本島に戻るぞ! 此所では不利だ! 」


「何が不利何だ、ガウス? 」


そこに数人の豹人族が現れた。


「な、お前は国王スタン! お前こそノコノコと現れやがったな! 」


「この状況でよく言うな? メハ族の兵は既に散りじり、お前だって今逃げ出そうとしていただろうに? 」


「フン、お前こそ逃げていた癖に! 」


「何を言っている。儂は王宮から一歩も出とらんぞ? 」


「何を言っている? 王宮内は探したぞ? 」


「あれで探したとはな(笑) いくらでも隠れる所など有るわ、間抜け! 」


「何だと! 」


「後はお前だけだな! 覚悟せよ! 」


「ウルサイ、老いぼれは死ね! 」


こうして始まったなスタン国王とガウスだったが数分で差が現れた。

やはり元々の差が有るのかスタン国王が圧倒していた。

〔技のスタンvs脳筋ガウスだった 〕


「それ、足元が疎かだぞ! 」


「クソー、舐めやがって# 」


結局、槍を落としたのはガウスだった。


「クソー、ナゼなんだ! 」


「フン、お前には王の器どころか族長の器も無いのだ。さぁ、覚悟せよ! 」


「マダダァ! 」


ガウスは懐から何かを投げた。


「何だ? 」


石みたいのが落ちた瞬間!


"ドガァァァァン! "


爆発した!


「ク、ハハハハ、これで国王を倒したぞ! まさかここまで威力が有るとはな 」


ガウスは[エクスプローション・ボム]を投げつけていた。


「全く便利な物じゃないか。デギンももっと寄越せって言っとけば良かったな 」


「そのデギンってどこにいる? 」


「な、お前は誰だ? 」


煙が晴れたら先に青い鎧を着た兵士が立っていた。

傍らにスタン国王を庇って。

〔フゥ、間に合って良かったよ 〕


「私はデギン元公爵を捕まえに来たんだが何処に居るのかな? 」


「知らん、デギンならとっくに逃げてるわ! 」


「そうか、じゃぁ寝ておけ! 」


"バチン! "


「アパパパパ……… 」


「フゥ、静かになった。大丈夫ですか? 」


「かたじけない、私はこのワイハ王国の王、スタンだがお主はもしかして? 」


「お初にお目にかかります。私はイングスランド王国ブルー辺境伯爵です。今回、クレオ王女の依頼で反乱の鎮圧及び、グレードバリア王国逃亡犯のデギン元公爵を逮捕に来ました 」


「ドライアド様より聞いてわいたが。あの爆発をどうやって? 」


まぁ、魔法障壁で防いだだけなんだよね。


「まぁ、それなりの技術ですね。それよりお怪我は有りませんか? 」


「何、このぐらいかすり傷だ。それとクレオは? 」


「今はワイハ島に居ますよ。ドライアド様と一緒に 」


「そうか、無事か。それとカメ族達は無事だろうか? 」


「それに関しては我がブルー辺境泊軍の精鋭が救助に向かってます。後、幽閉中のメハ族の族長も今頃は救助されてるでしょうね 」


「色々とかたじけない。この恩は必ずや 」


「まぁ、それはクレオ王女と約束してますので。それよりすぐに終わらせましょうか 」


「そうですな 」


気絶したバカ(ガウス)に捕虜の首輪をはめ、一応縛っておく。

応援の第3戦車中隊が王宮まで来たので警備させることに。

〔戦車を見て驚くスタン国王 〕


「こちらでしたか、ブルー卿(笑) 」


「モンゴメリー中佐、何してるの? 」


「まぁ、敵を蹴散らせて来ましたが何か? 」


「まぁ良い。王宮の警備を頼むよ。近衛達が帰って来るまで 」


「了解しました 」


「後、指揮車はどうした? 」


「Ⅷ号ならもうすぐ来ますよ 」


Ⅷ号コンダクターの無線を借りることに。


「ブルーリーダーより[マザー]、聞こえるか? 」


『こちら[マザー]のファントムリーダーです。何か? 』


「アロハ島から出た船は居なかったか? 」


『それなら小型船が2隻、ワイハ島に向かったぞ! 』


「そうか、多分それにデギン元公爵が乗ってるな。まぁ、捕まるだろうね 」


『そうだな。それで一応バスター少佐から救助したって連絡が有ったぞ。後、第2海兵中隊から上陸したカメ族の3島の無事に奪還したと 』


「ならバスター少佐にメハ族の族長をアロハ島に来てもらうように手配してくれ 」


『了解! 後、こんな高さから飛び降りるなよ! 』


「わかったよ。それじゃな。アウト! 」


この後、貝殻湾に揚陸艦シーライオンBu203を入港させて第1工兵中隊と物資を下ろして復興作業と港の拡充を始めさせた。




こうしてワイハ諸島の反乱は終結した。




12ーⅣ

国王は逃げてなかったんですね。

〔隠れる所が有る王宮って? 〕


しかし弱いね、脳筋ガウス君。


おいしい所を持っていくフリートだった。


さて、港の拡充を始めましょう。




次は7月頭に投稿予定です。



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