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11ーⅤ話 21歳 シーランド王国とグレートバリア王国の和平

11ーⅤ話です。


パクニギア王国軍が襲撃してきた。


余裕で迎え撃つオルカ級巡洋艦!

11ーⅤ話


3021年3月1日


カーペンタリア街沖30km

パプニギア王国艦隊、艦隊旗艦 視点


「よし、これで南に進出できるな 」


「はい、陛下。まさか第1王女を街ごとくれるとは気前が良い話ですね 」


「しかもカーペンタリア街を押さえた後には和平協定を組んで近隣の諸国を属国にと言うではないか。まぁ、利用しているつもりで利用されてるとは思わないだろう、あのバカ公爵様は 」


「そうですね。今回の騒動、国王の暗殺から全ての黒幕がデギン公爵様と噂を流してやれば益々グレートバリア王国も混乱するだろうし、その隙に北部地域一帯を占領してしまえば良いですからね 」


「しかしこの船は足が早くて良いのう 」


デギン公爵は魔導船を10隻、パプニギア王に渡していた。


「エェ、何でも北の大国、ナンギン帝国の技術らしいですね。もっとも内戦に敗れて亡命を受け入れてもらった見返りらしいですな 」


「なんじゃ、うちに来れば良かったものを? 」


「漂着したのが大公領だったと。彼らも運が無いですね 」


「それは仕方がないのう。まぁ、後で引き抜ければ良いがな? 」


「今回はこの船で我慢しましょう。もっとも返すとは言ってませんが 」


「全く公爵様々だな。ワハハハハ……… 」


暫く順調に進んでいたが、見張りが騒ぎだした。


「おい、アレはなんだ? 」


「確かになんだ? 帆がない様だが? 」


「それより大きくないか? 」


「どうしたか? ちゃんと報告せよ! 」


「は、艦長殿! 前方10km先、カーペンタリア街手前5km付近に帆がない大型船らしき物がいます。此方の進路を塞ぐように停泊している様です! 」


「何だと! ドレ見せろ……… ほう、何だあの船は? しかしでかいのう? 」


「如何します、陛下? 」


「何処の国の船か分かるか? 」


「今、旗の確認中です。………エ、何だと! 船に掲げている旗は、ナンギン帝国旗とイングスランド王国旗が有るそうです! 」


「何だと! ナンギン帝国とイングスランド王国だと! 北の国の船が何でこんな所に居るんだ! 」


「報告します。大型船の陰で見えなかったのですが、国籍不明の大型船がもう1隻、カーペンタリア街の港に停泊しています 」


「艦長、どう思う? 」


「一応、デギン大公からの情報では現在、南のボルン街の港にてグレートバリア王国とナンギン帝国、イングスランド王国、シーランド王国との和平会談をしていると。恐らくはシーランド王国でグレートバリア王国軍がボロ負けしたらしく恫喝させれいるのでしょう 」


「そうするとあの船は? 」


「恐らくはナディア王女との会談では? 」


「ウ~ン、不味いのう。ここで進行を遅らせると……… 」


「では、いかように? 」


「よし、相手はたった3隻だ。沈めてしまえば問題ない! 知らないふりして近距離で一斉砲撃で沈めよう 」


「陛下、よろしいので? 」


「あんな所に居るのが悪い。我々は大公の依頼でカーペンタリア街の秩序を回復に来たのだ! あの船は偶々巻き込まれただけだ! ナ~二、全ての罪は大公様に擦り付ければ良い! 」


「陛下、流石に……… 流石ですね。その様にいたしましょう。 (そんな言い訳が通じれば良いのだが……… ) 」


「そうだろう、艦長。では、すれ違い時に砲撃せよ! 」


「ハ、後続艦に命令! 全艦砲撃用意! 目標、前方の大型船。すれ違い時に砲撃する! 」


「ハ、後続艦に命令を伝達します!





カーペンタリア街沖5km

合同遠洋航海訓練艦隊、第1巡洋戦隊(ブルー海軍、第2艦隊第2打撃戦隊、オルカ級巡洋艦Bu503 )視点


「あいつら何処の国の船か分かるか? 」


「旗からして、隣のパプニギア王国艦隊ですね 」


「しかし、ナゼにこのタイミングってなんだろうね? 」


「仕方がない、救難連絡挺で近づいて真意を聞くか? 」


「いや、危険です! やるなら空からならですが……… 」


「生憎セイバーは載ってないか……… 」


「ならこのBu503で近づいて魔導拡声器で直接真意を聞き、返事が無い又は攻撃してきたら、沈めるのはどうでしょうか。我々の艦は、帆船の大砲では近距離での砲撃は効かないでしょう? 」


「艦長、それで行こう。この艦で向かおう。なお、船体が凹んだら艦長の責任と言う事で(笑) 」


「戦隊司令、ソリャナイヨ! 」


艦橋は和やかになった。





パプニギア王国艦隊側 視点


「敵艦1隻動き出しました! 」


「ほう、そちらから近付くか? 」


「恐らくは何らかの合図が有るのでは? 」


「では可なり近付くまで向こうも何もせんな 」


「ハ、そうですね。(しかしかなりの大型船みたいだが帆も無いのにどうやって動いてるんだ? ) 」


しばらして双方の距離が約2kmになった時

いきなり敵艦よりの音声が聞こえた!


『接近中のパプニギア王国艦隊に告げる。

此方はナンギン帝国、イングスランド王国合同遠洋航海訓練艦隊、第1巡洋戦隊、旗艦オルカBu203である。

そちらの艦隊はカーペンタリア街に向かっているようだが何用か。

現在、カーペンタリア街にて我々の代表とカーペンタリア街の代表との会談中である。

すぐに停船して我々に今回の行動に対しての説明を求める。

なお、敵対行動を取られる場合はそれなりに対処させていただく。

停船し、回答をせよ! 』


「何だと! 何故聞こえるのか? 」


「恐らくは何らかの魔導具でしょうね。まさか2km先に届くとは! それで如何します、陛下? 」


「そんなもの無視じゃ! 我が艦隊の射程に入り次第砲撃せよ! 」


「は、わかりました! 左舷砲撃用意! 照準、敵1番艦 」


左舷側の大砲ハッチが開き砲身が出る。

既に弾は込めてあり何時でも発車可能だった!





オルカ級巡洋艦オルカBu503 視点


「さて、敵さんはヤル気だね。砲身が出たな! さて、此方もやるか。砲術長、主砲1番2番、敵2番艦、3番4番、敵1番艦を狙え。弾種は鉄鋼弾で良い! 喫水下を狙え! 航海長、発砲と同時に増進、敵艦隊の後方に回り込む。なお、降伏する艦に付いてはカーペンタリア街側に任せる 」


「砲術長了解。すぐに沈めなくて宜しいので? 」


「ナ~二、底に穴の開いた船に何時まで乗ってられるかな? 脱出するだろうからその中に居るだろう責任者を捕まえた方が楽だろう(笑) 」


「なるほどねぇ。1度水に落として頭を冷やさせると(笑) 」


「そう言う事だな! 」





パプニギア王国艦隊側 視点


「距離1kmです! 」


「よし、各艦砲撃開始! 」


「撃てぇ! 」


"ドドド………ドドドン! "


"ヒュゥゥゥゥ……… ドドド………ドドドガン! "


「敵艦に命中多数! 」


「よし、殺ったか! 」


煙が晴れた!

無傷の敵艦が現れた!


「テ、テ、敵艦無傷です! 」


「何だと! そんな馬鹿な! 」


「転進、面舵一杯! 右舷砲撃用意ヨーイ! 見えたら撃て! 」


「敵艦発砲! 」


「全員、ショックに備えろ! 」


"ヒュゥゥゥゥ……… ドドドドガン! "


「敵艦の砲弾が左舷側に命中しました! 喫水下より浸水! 艦が沈み始めてます! 」


命中した敵の砲弾は貫通しただけで爆発はしなかったが、船底を突き抜けて大穴を開けてそこから浸水していた。


「マズイ! 陛下、脱出を! 」


「何故じゃ! 我が方の大砲が何故効かないのじゃ! 何故じゃ? 」


「(マズイ!) おい、陛下を脱出させる。急いでボートにお乗せしろ、急げ! 陛下、御免! 」


「"ドガ! " ウ!…………… 」


何とか沈む前に陛下を脱出させることに成功した艦長だった。



海戦が始まって2時間後!

パプニギア王国側は降伏艦3隻以外は全て沈んでいた!

〔ワンサイドゲームだった! 〕


現在は浮いている生存者(捕虜)の救助、カーペンタリア街への搬送をしていた。

積んでいた救助連絡挺がフル稼働だった。

〔救助した捕虜には勿論、捕虜の首輪改(オートヒール機能追加)を付けさせます 〕


救助した中には敵の司令官が居たのだが、まさか最高司令官がパプニギア国王自身だった。

国王自ら率いて来るとはね?

〔パプニギア王国側がどの様な対応をしてくるやら? 〕




カーペンタリア街領邸にて


「それで、ナディア王女様、如何します? 」


「困りましたわ。まさか大公が国を売るとは思いませんでしたわ 」


「一応、ナディア王女をボルン街までの護衛の為に来たのですが、まさかパプニギア王国が攻めて来るとはね。我々は正当防衛ですけどねぇ……… 」


「エェ、それに関しては私が証言しますのでご安心を 」


「さて、パプニギア王国には如何します? 一応、身代金の請求位できますよね? 」


「ウ~ン、それなんですが恐らくはわが国は無理でしょうね。パプニギア王国側から言えば、大公がカーペンタリア街を攻めて欲しいと魔導船まで与えてますからね。それを言われるとグレートバリア王国側としてもそこまで請求はできませんしね。それに今回の攻撃はイングスランド王国とナンギン帝国への攻撃ですからね 」


「困りましたね。まぁ、我々はしっかりと請求はしますけどね。では、パプニギア王には暫くは付き合ってもらいましょうか 」


「そうですね。では、ボルン街までのエスコートをお願いしますね、艦長さん 」


「誠心誠意勤めさせて頂きます 」


捕虜に関しては残った帆船(通常型)3隻に下っぱを詰めるだけ積んで此方の要求(身代金の請求書)を届けてもらう。

パプニギア王と上級幹部には暫くお付き合いしてもらうことに。

〔捕虜として[シーライオンBu204]の牢獄に入ってもらう事に! 〕


こうしてボルン街にグレートバリア王国王位継承権第1~3位が集まる事に。

おまけでパプニギア王が居たけどね。




3月3日


ボルン街に関係者が集まった。

この時点でグレートバリア王国とシーランド王国、ナンギン帝国、イングスランド王国間の紛争は、完全停戦、和平条約を結ぶ事になった。

〔これで一応、シーランド王国は完全独立、平和になった 〕


次はパプニギア王国の問題だが、パプニギア王国には賠償金の請求後、支払いができた時点でパプニギア王の釈放となった。

パプニギア王は、和平条約に渋々サインしていた。

〔まさか捕まるとは思ってなかったのだろうね 〕



そして問題の公爵様だったが、金銀財宝を船に満載して何処かに逃げ出していた。

公爵領に踏み込んだグレートバリア王国正規軍だったが、やはり情報が漏れていた為に逃げられていた。

〔逃げ足が速い公爵様だった! 〕


東の方に逃げたらしいがその後グレートバリア王国には二度と戻って来なかったらしい。

もしかしたら隣の大陸(ステップ大陸)まで行ったのではと噂されたが?

〔途中で海中型魔獣に襲われていたとも? 〕



こうしてシーランド王国とグレートバリア王国間の問題が解決したのだが、新たな問題が発生した。

何と、ナディア王女がシーランド王国に嫁ぐと言い出した!

〔ほぼ、その場にいた全員が驚いていた! 〕


ナディア王女は理由として今回の騒動の責任を取って私がシーランド王国に人質として嫁ぐ為に向かうと。

シーランド王国国王とも面識は元々有ったので相手の性格も悪くはないと思っていたらしい?

〔何か別な理由が有りそうだけどね? 〕


後に、本当の理由は分かったが公表される事は無かった。

何せ理由が南島のダンジョンを攻略したいだけだったと?

〔ただ端に冒険者になり、ダンジョンアタックをしたいだけだった 〕


ナディア王女はシーランド王国に着くやら早速、南島南部のダンジョンに向かって行った。

ブルー卿から貰った装備を身に付け、お供の護衛役として一緒に来ていた侍従達と共に?

〔侍従達は学園時代からのパーティーメンバー(全員女性)だったとか? 〕


後にゴーレムダンジョンを攻略してダンジョンマスターになってしまったナディア王女は正式にシーランド王国王妃となってシーランド王国を発展させたそうな。

シーランド王を尻に引いていたと後に伝えられたらしい?

〔影の女王様とも言われる様になったとも(笑) 〕



グレートバリア王国は内乱の後、ダリル王太子が正式に国王になっていた。

バリル第2王子はバリル大公として兄を支えたらしい。

〔兄弟和解して仲良くなったらしいね 〕



和平条約発行して1週間後、パプニギア王国側は、王の身代金を用意して支払って来た。

身代金を運んだ船にパプニギア王を乗せて返した。

〔パプニギア王は悔しそうな顔して乗り込んだとか? 〕


パプニギア国王が国に戻って数日後、パプニギア王国でクーデターが起きた。

元々圧政に苦しめられた民衆は、クーデター軍の見方となったのでアッサリとクーデターは成功した。

〔圧政に苦しめられていたからね 〕


パプニギア王は側近と脱出して亡命しようとしたが途中、クーデター軍と民衆に捕まり、弾劾裁判の後に民衆の前で公開処刑された。

クーデター軍は、パプニギア王の実弟(幽閉されていた)を両立して新パプニギア王とした。

〔元々民衆に人気が有った為に嫉妬されての幽閉されていたらしい 〕


圧政から開放された国民は、素直に新パプニギア王の即位を受け入れた。

新パプニギア王は民衆の為に改革を進める事に。

〔パプニギア王国は平和な国になったとさ 〕




その頃グレートバリア王国から離れた西の海域にて!


「クソー、何で奴らがここまで来てるんだよ! 」


1隻の魔導帆船が西に向かっていた。

乗ってるのはあの海賊スペクターの首領と残党一党だった。

〔こんな所に居たんだ! 〕


折角、ナンギン帝国の落ち目の貴族様を逃がした次いでにこの地まで来たのが無駄になっていた。

ただ、脱出の際に貰うものは貰って来ていたが!

〔その辺はしっかりとしていたスペクター一党 〕


「折角、デギン公爵に取り入ってまた海賊行為で稼ごうとしたのに! 」


「首領様、次はどちらに? 」


「仕方ない、北西に公爵が言っていた揉めてる国があったろ? その揉めてる国のドレかに取り入って見るか? 」


しぶとく逃げるスペクター一党。

一体何処に行くのだろうか?





5月某日


フリートはロンドンに戻って来た次の日に登城した。

イングスランド王国王城内のいつもの会議室での話し合いです。

〔今回の遠征の報告です 〕


「それで陛下。何故あの時派兵を即決したのですか? 」


「確かに今回の騒動は通常はもう少し良く調べてから行動すべきですよね? 」


「今回はブルー卿の艦隊とナンギン帝国の協力が有ったから可能でしたが……… 」


「なんじゃ、ワシだって助けを求められたら助けるぞ? それにナンギン帝国からも頼まれては……… なんじゃ、その目は? 」


「「「「で、本当は? 」」」」


「…………エリザベスとシャルロットからも助けてあげろと言われて…………のう……… 」


実はあの後、ロンドンまで戻る中、何故か仲良くなったシャルロットとフラワー王女。

ロンドンに着くなりシャルロットはフラワー王女を引き連れ、王妃様に面会していた。

〔あ、そう言う事か! 〕


結局、陛下は王妃様に尻を蹴られて救援をすることにしたんだ!

まぁ、今回は儲かった(賠償金諸々)から良いけどね(笑)

〔感謝もされたし結果オーライなのかな? 〕


一応、シーランド王国とグレートバリア王国とも今後貿易出来るようになったしね。

定期輸送便も出る様になるしね。

〔ナンギン帝国との合同事業になりそうです 〕


ロンドン級輸送船クラスの輸送便を3ヶ月間隔での運行予定です。

専用の長距離貨客船を作っても良いかもね?

〔[クイーン級]の拡大版か[シャルロット級]の貨客船仕様でも設計しても良いかな? 〕




11ーⅤ

襲ってきたパクニギア王国艦隊を沈めるオルカ級達!


ナディア王女様をエスコートしましょう。


これでシーランド王国とグレートバリア王国は平和になった?


ナディア王女はシーランド王の嫁になるらしい?


アラ居たの、スペクターの首領さん(笑)


しかしあい変わらず王妃様の押しに弱い陛下だった(笑)




しかし政府の給付金本当にくれるのかねぇ?

また手続きが面倒そうだけどね(笑)

ま、役人は書類を増やすのが仕事だからね(笑)


次は5月に投稿しますね。



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