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10ーⅩⅠ話 20歳 浮游城迎撃戦①

10ーⅩⅠ話です。


[浮遊城ゴロウォフ]とソビエ聖国艦隊が攻めて来ます。


ブルー辺境伯軍、出撃です!

10ーⅩⅠ話


ロンドン軍港内、ブルー辺境伯軍専用埠頭!

第1艦隊旗艦、[強襲揚陸艦ブルー]のブリッジにて。


「ブルックリン艦隊司令、ブルー総司令官よりコンデション・レッド発動されました! 」


「何だと! よりによって今日だと! 」


「敵さん、わざとこのタイミングを狙ったのでしょうか? 」


「有り得ますね。連中の性格の悪いのも有名だから! 」


「今すぐ第1艦隊全艦緊急出港! ロンドン沖合にて2列体形にて北に向かうぞ! 」


「沖合に居る第1航空艦隊には? 」


「付かず離れずだな。航空隊には側面攻撃をする予定だからな 」


「所でブルー大将はどうするのですか? 」


「迎撃計画通りに行動せよと言われてる。ブルー大将は総旗艦より指揮をと言っていた 」


「エ、総旗艦って何です? ホワイトですか? 」


「イヤ、違う。………直ぐにわかるだろう 」


艦橋内に居るものは何の事だかわからなかった。

ブルックリン第1艦隊司令も詳しくはわからなかったが?




ロンドン沖に居る、第1航空艦隊

[航空母艦ヒリュウ]艦内にて!


「おい、コンデション・レッドだって! 」


「マジかよ! よりによって今日来るか? 」


「せっかくのセイバーでお祝い飛行だったのに! 」


パレードで航空ショウ擬きをする予定の第1航空隊だった。


「兎に角、出撃準備を! 」


先方の第1航空隊は準備に入った。



「ファントム隊の見せ所ですね、マック隊長! 」


「ただなぁ、またフリートが美味しい所を持っていく様な? 」


「あ、あり得ますね 」


「しかも自分用の戦闘機を作ってる様な気がする? 」


「あり得ますね! 隙あれば何かしら作ってますからね 」


「あのバイクって魔導2輪車もいつの間にか作ってたし 」


「隊長、褒美に新型機だったら同じ物を配備させて貰いましょう! 」


「それ良いですね! 」


「それでは事前の打ち合わせの通りに! 各自、出撃待機する 」


「「「「ハ、マック飛行隊長! 」」」」


マック率いる第11飛行隊のファントム6機は出撃準備を初めていった。

後は出撃命令を待っていた。




同じくロンドン沖に居る、第1空挺団支援艦

[飛行挺支援艦タートル級 タートル]内、第1空挺団詰め所


「バスター隊長、ブルー総司令官よりコンデション・レッド発動されました! 」


「何だって! このタイミングかよ! 嫌みか? 」


「確かに嫌みですよね。敵はなに考えてるのか? 」


「折角、練習してたのに! 」


空挺団は余興でブルー辺境伯爵邸に空挺降下する予定だった。


「まぁ仕方ない。ぶっつけ本番だが、やるしかないか 」


「でも報告通りの弾幕の中を降りるのはイヤですね 」


「確かにそうだが。一応、最悪の場合だからな! 後はマック隊次第だからな……… 」


「それって一番の不安材料ですね(笑) 」


「「違いない(笑) 」」


「まぁ、運が良ければ何も無い状態で、相手の騒ぎの中に降りて行く事になるだろうね 」


「だったら良いのですけどね 」


「まぁ、最悪の方を予想しておけば大丈夫だろ? 」


「「「イヤイヤ、それはないでしょう、バスター隊長! 」」」


「まぁ、なるようになるさ! 」


こうして空挺団は各々準備を始めるのだった。

後はどのタイミングでの降下かだった。




[B/R/RーⅠ マザーバード] 中の様子


「すごいわね、この子? ベッドまで有る! 」


「そうですね、思ったよりこんなに中が広いのね 」


3人は休息室の中に居た。


「えぇ、一応4~5日間乗っていますからね。前に偵察飛行した時は往復4日かかりましたし 」


「兎に角………これで良し。ヤッパリシワになると後で変になるからね 」


「渾身の作品ですからね。大聖堂での結婚式はちゃんとしないとね 」


ウエディングドレスを整えるお姉様方。


「お姉様方はよろしいので? 多分明日の午後までかかりますよ。王子様方は大丈夫………の様な? 」


アンドリュー王子とルイ君は今は偵察用カメラを覗いていた。

下に居る筈の偵察挺探しの遊びをしていた。

〔何故かマザーが相手をしていた? 〕


「しかし何でも有りなのね、フリートは 」


「そうね。あの魔導ミシン? をプレゼントされた時は驚いたわ! 」


「そうですね。私もこのマザーを最初見せられた時も驚きましたし……… 」


フリートは甥っ子達が産まれた後、お姉様方に魔導ミシンを各々プレゼントしていた。

ただ、余りにも便利だったので後に量産を強要させられていた。

〔それが洋服専門店のできた切っ掛けでもあったが 〕


「まぁ良いわ。それよりお姉様方、ソロソロお昼にしませんか? お腹が減ってるでしょう。特に王子様達は(笑) 」


お腹の音が鳴っていた甥っ子ズ達(笑)


「そうね、そうしましょう。アンドリュー、ルイ、お食事をしますからこちらに来なさい 」


この後、楽しく昼食を楽しんでいた。

甥っ子達もそうだが、お姉様方にも料理を美味しく食べていた。

〔温めただけだが美味しかった 〕


簡易マジックバッグの試作に成功したフリートは、簡易保冷庫を製作、先行で[マザーバード]に搭載していた。

定期的に中身を入れ替えたばかりでも有ったが。

〔このタイミングでの侵略は予想外だったけどね 〕


なお、[マザーバード]もそうだが、ブルー辺境伯爵軍では戦闘食でも手を抜かず、美味しい物が食べられる工夫がされていた。

[マザーバード]内の魔導保冷庫には、グリル隊長監修の携帯食セット6種、4人が6日分食べれるだけ常時備えて有った。

〔通常は魔導冷凍庫にて保存、温めてからの提供だった 〕






[浮游城ゴヴォロフ]中央司令所


「イヨイヨ最大の廃信者共に鉄槌を下せるとは 」


「イヤ、大岩を落とすのでは? 」


おもわずツッコミをしたウィーク開発主任


「………まぁ良い。これで私はダメノフ教皇様の一番の側近大司教としての地位が約束された物だな! ワハハハ……… 」


「しかしその教皇様(予定)は、今回の遠征に来ないのですか? 」


「まぁ良いか。ダメノフ教皇様は船に弱いんだよ。あの時、前教皇選挙に負けた時に船でウラジオストク要塞まで流されてなぁ。それ以来船事態ダメになったらしい 」


「なら、この浮游城にお乗りになれば良いのでは? 」


「………ダメノフ教皇様は高いところもダメなんだよ 」


なんだかヘタレな教皇様(予定)だった。


「あぁ、高所恐怖症ですか? 」


「何だ? それは病気か? 」


「単に高いところが苦手な事ですよ 」


「ほう、魔族ではそう言うのか? 」


「まぁ、そうですね。ここのコアを回収した時も仲間の一部はそれになりましたしね 」


「しかしよく回収できたな? 」


「我々も飛べませんからね。まぁ、この前の公国の連中と一緒で魔獣を手懐けてましたしね 」


「なるほどな。ナンギン帝国のワイバーン騎士団と同じか? 」


「まぁそうですね。我々はグリフォンと言う魔獣でしたが 」


「グリフォン? 魔大陸に居ると言う空の王者とか? 」


「えぇ、そのグリフォンですね。もっともこちらの大陸にはいませんが 」


「ほう、ならなんとか手に入らないかのう 」


「たぶん無理でしょう。この大陸は魔素の量が魔大陸より低いですからね。下手をして連れてきても、飛べないし死にますね 」


「そうなのか? 残念だな 」


ちなみにグリフォンや他の魔大陸に生息する魔獣は魔大陸以外では住めなかった。

他の大陸は魔素が魔大陸より低く、魔素切れ状態が続くと衰弱死してしまう為だった。

〔交易等でたまに魔大陸の魔獣素材が入るが、生きた魔獣は大体途中で死ぬらしい 〕


「このダンジョンコアを回収しようとした時も野生のグリフォンの群れが島に巣を作ってまして結構な犠牲の上でコアを回収しましたからね 」


「そんなお前が何故この大陸に来たのだ? 」


「その時の損害を私のせいにした奴が居ましてね。粛正される前に逃げたんですよ。もっとも脱出の際、このダンジョンコアを貰って来ましたがね(笑) 」


この魔族、ウイークは魔大陸から脱出してきた自称研究者らしい。

ある都市国家の依頼でダンジョンコアを取ってきたは良いが、言い掛かりを付けられた上に損害はウイークのせいだとして粛正される前にダンジョンコアを盗んで逃げたらしい。

〔本人は報酬として貰ってきたらしいが 〕


そして偶々逃げた先がロシナ聖国だった。

何せ魔大陸から北極方面経由で来ていた。

〔追跡者達が南の方を捜索していたが、予想に反して北に向かった為に上手く逃げ切っていた! 〕


このダンジョンコアを利用して建造中の魔導飛空船ごと乗っ取って脱出したのだったが、聖国付近に着いた途端に魔素切れで墜落していた。

それで魔素が薄いとわかったらしい。

〔まぁ、普通は知られてないし、わからないらしいね 〕


その後は、聖国の役人に捕まったが、その空飛ぶ船の有効性をその土地の司祭が上に報告した為に保護されていた。

その報告を聞いた前教皇(老衰で死去)が取り上げて浮游城計画が始まった。

〔最初は予算も付いて結構進んでいた 〕


ところがその前教皇がお亡くなりになったので新に行われた新教皇選挙の結果、現教皇が即位、後に予算が減らされていた。

まぁ物になるか微妙だった為だが。

〔その頃は浮遊させるのに目処が立っていなかった為でも有った 〕



[浮游城ゴヴォロフ]の構造は、中央の斜塔内に本体のダンジョンコアが在り、回りの6基の斜塔には疑似ダンジョンコアを搭載していた。

中央のコアと周囲の疑似コアを結ぶ事で全体の浮遊を可能としていた。

〔疑似ダンジョンコアの製作に時間が掛かっていたが 〕


疑似コアはあくまで中央コアのコピーみたいな物で単に重力制御のみしかできなかった。

しかも中央コアが繋がってないとただの石と同じだった。

〔その為に中央コアがコントロールする必要が有った 〕


その為に魔力をかなり使う事となっていた。

イルツークツダンジョン脇での建造はその為だった。

〔コアに魔力を補充するには他のダンジョンの魔力が必要だった為だった 〕


ある程度は重力制御で移動も可能だったが、大きさと重さ(岩石)の為に補助動力として風の魔導具による帆での推進も利用していた。

もっともその為の試験用に作ったのが魔導帆船だったが。

〔できが良かったので次期主力帆船として聖国では量産が始まっていたが、まだ数は無かったが! 〕



[浮游城ゴヴォロフ]と一緒に出撃した聖国艦隊(魔導帆船20隻とガレー船改(送風機付)150隻)は一路イングスランド王国に向かって南下していく。

到着は明日の午後には着くだろう。

〔魔導具を使っても無風状態でも精々10ノット程しか出なかったし、この時季は南からの風が吹いている為でも有ったが 〕





ブルー辺境伯爵邸の庭にて


「それじゃ行くよ、むさしちゃん、ゆきかぜちゃん 」


「「ハーイ! 」」


王城を出たフリートはむさしちゃんとゆきかぜちゃんを回収した足で屋敷に戻っていた。

屋敷にはセイバー01が駐機させていたからだった。

〔それである場所に向かう為でも有った 〕


セイバー01は離陸した後に北西方面に飛んで行った。

行き先は誰も知らなかった。

〔まぁそうだろうね 〕


果たしてフリート達は何処に向かったのだろうか?

一体何がいるのだろう?

〔ま、わかるよね? 〕







今回登場の艦艇の概要


[飛行挺支援艦 タートル級 タートル]

解説:[CSーⅠ輸送飛行大挺]専用に支援する為に建造した特殊支援艦

【前世旧日本海軍の1等輸送艦をベースに拡大して設計】

CSーⅠ飛行大挺を乗せるために後部甲板から後ろに傾斜が在り、後方より飛行挺を引き上げられる

発進させる時は後方に押し出す様に海面に下ろす

飛行大挺を3機乗せる為に後部甲板を広く取り、ブリッジ等は前部に集中させている

(船体の前1/4程が前部、後部甲板が3/4程を占めている )

その為、見た目先頭が大きく後ろが低く後部が沈んでいる様に見える

機関に戦闘艦用大型魔導ウォータージェット機関を3基搭載

その為、最大30ノットで航行する事が可能に

船体は総魔鉄鋼製で装甲も魔鉄鋼製を使用してあり、多少の大砲攻撃は効かない設計(3010現在の帆船搭載砲では効果は無い! )

武装は3インチ魔導単装砲塔が3基搭載しているがあくまでも自衛用である

乗員は最低11人で航行可能な為、3交代可能にするため33人体制での運用を予定(最悪、3人居れば航行は可能)

8m級小型救難連絡挺を2隻搭載

一応、飛行大挺を載せない場合には輸送用標準コンテナを40個又は小型標準船クラス(ドルフィン級を含む)を2隻又は[ランディングⅢ型]を物資込みで6挺の輸送も可能


全長:190.6m

全幅:11.8m

排水量:5,000t

機関:戦闘艦用大型魔導ウォータージェット機関×3基

最大船速:30ノット

武装:3インチ魔導単装砲塔×3基

乗員:33人(最低3人で運航可能)

航空支援員:45人

空挺団員:空挺3個中隊分

最大積載量:3,000t

積載輸送物:①CSーⅠ輸送飛行大挺×3機

      ②標準コンテナ×40個

      ③小型標準船×2隻(ドルフィン級含む)

      ④ランディングⅢ型×6挺

搭載船舶:8m級小型救難連絡挺×2挺




10ーⅩⅠ

お楽しみを邪魔されたブルー辺境伯軍の面々。


マザーに乗って上機嫌の甥っ子ズ! とウエディングドレスが大事なお姉様方。


ヘェ~、ウイークさんは苦労してたんですね。


さて、フリート達は何処かに向かっていた。




明日も投稿します。

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― 新着の感想 ―
[一言] 航空艦隊に違和感を持ったんですが… 空母を主体とする艦隊は"機動艦隊"では? 旧軍準拠だと航空艦隊≒陸上…基地航空隊(主として大型爆撃機)を複数纏めたモノって聞いてたので 個人的なイメージ…
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