10ーⅠ話 18歳 国際会議①
10ーⅠ話です。
お忍びでイングスランド王国首都ロンドンシティまで来たら、何故か歓迎されてるガイアス君?
これから軍事部門の会議です。
10ーⅠ
無事にイングスランド王国首都、ロンドンシティーの屋敷まで帰って来たフリートです。
今回は大変でしたが、これからが本番かな?
〔まさかここまで大騒ぎになってるとはネェ~! 〕
ワンタイ島からの海路はガイアス第2皇子とワンタイ子爵とのトップ会談しながらの優雅な船旅でした。
しっかりと寛ぐガイアス君と緊張しているワンタイ子爵。
〔ガイアス君は何故か余裕ですね 〕
まぁ、各々の文官達も結構余裕ですね。
艦内の会議室で激論を交わしているらしいね。
〔マァ、良いことだからね 〕
ガイアス君はグラハム騎士団長と会議の合間に強襲揚陸艦ホワイトの各所の見学をしていた。
基本、当たり障りの無い所だけね。
〔積んである車両とか舟艇とかね 〕
もっともガイアス君の興味はやはりセイバーだった。
ワイバーンを簡単に落とす実力が有るのを確認してるしね。
〔まぁ、欲しいと言わないだけでも助かるよ。何処かの王族にも見習ってほしいね(笑) 〕
第3駆逐戦隊(シャーク級駆逐艦×3)と第2護衛戦隊(ガード級大型護衛艦×1、シールド級護衛艦×4)が護衛で付いてきていた。
もっとも、少し離れた所には空母ヒリュウ艦隊(空母ヒリュウ、第5駆逐戦隊、第3護衛戦隊)が付いてきているのは内緒だった。
〔水平線の向こうなので気付かれていないよね? 〕
10月23日昼前
イングスランド王国首都ロンドンシティーのブルー辺境伯軍専用埠頭に到着する。
そこには何故か沢山の市民と中央で待っている陛下と王太子と護衛のウイリアム隊長とスティーブ副隊長!
〔まぁ、誰の差し金かはねぇ。参ったな! 〕
降りる前に乗り込んで来る何時もの執事さん!
ハイ、厄介事決定です。
〔さて、今回はどうなんだろうね? 〕
早速、執事さんに話を聞くと、僕はガイアス皇太子を案内して来た事になっているらしい?
それも今回はナンギン帝国との和平条約と友好の為の来日として来たと?
〔理由付けとしては良い方かな? 〕
本題は、例の浮遊城対策会議の為に関係各国の代表が集まって、ここロンドンシティーで国際会議を行うらしいです。
現在、極秘で関係国の代表がここに向かっているらしいです。
〔ガイアス皇太子にはナンギン帝国宰相様よりとお手紙を渡す執事さん 〕
「……………ウ~ン、僕で良いのかな? 」
「何が? 」
「僕が正式にナンギン帝国の全権代表で交渉するようにと書いてあるね 」
「つまりガイアスが決めて良いと? 」
「そうなるね。まぁ、よろしく頼むよ、フリート 」
「わかりました。ガイアス皇太子様 」
「頼むよ、ブルー卿 」
この後、一緒に強襲揚陸艦ブルーから降りて陛下にガイアス皇太子を紹介、本日は王城にて歓迎パーティーとなった。
ガイアス皇太子とお供のワンタイ子爵はそのまま王城にて会議まで宿泊する事になっている。
〔僕は屋敷に戻って残務処理をする事になった。書類が溜まってるって何? 〕
次の日は結局、ブルー辺境伯爵領関連の書類の処理を1日していた。
次の日は午前中は、イングスランド王国連合艦隊司令部に出頭して軍関係者に今回の海戦とワンタイ島支援の報告をしていた。
〔まぁ、最終報告とこれからの事の話し合いかな? 〕
午後は………
「ヘェ~、ここがイングスランド王国の王都かぁ~。賑やかだね 」
「そうかな? アップシー街も賑やかだったでしょう? 」
「それはそれ、ここはここだよ! やっぱり露店の品も良いねぇ! 」
お忍びで手に串焼きを持って露店巡りをしているガイアス皇太子とお供のブルー卿。
もっとも見た目は冒険者の格好をしているのであまり目立たない様にしていたが。
「しかし尾行が下手だな。アレでは巻いてくれって言ってる様な物だぞ! 」
「ウ~ン、それは我慢してよ。一応国賓で来てるのだからね、ガイアス君 」
イングスランド王国、ナンギン帝国の諜報部が陰ながら護衛をしたけど。
「全く、うちの連中もなってないな! 諜報部も建て直しが必要かな? 」
「まぁ、中には優秀な部下もいるでしょう? 例えば例の報告を送ってきた方とか? 」
「まぁ、そうだけど……… 撒いたら不味いよね(笑) 」
「面倒だから止めて! 」
ワイワイと言いながら露店を冷やかしていく二人。
陰から護衛をしている諜報部の皆さんはヒヤヒヤしながら護衛をしていた。
〔二人とも護衛を撒くのが上手いためだったからね 〕
しばらく露店を冷やかしつつ歩いていると。
「アレ、お兄様どうしてここにいるの? 」
「ワン! 」 尻尾を振り切るノワールちゃん
突然、後ろから声をかけられて振り向くとノワールちゃんに乗ってるクララちゃんがいた。
「フリート、何でナイトメアウルフが街中にいるの? 」
「え~と、紹介しますね。この子は僕の妹でクララ・オブ・バーミンガムです。そしてこのワンコは専属護衛犬のノワールちゃんですね。クララ、この方は………どうします? 」
お忍び中なのでどう紹介しようか迷うね。
「これはクララ様、はじめまして。私はガイアスと申します。フリート殿のお友達と思って貰えればと。以後お見知りおきを 」
「はじめまして、クララ・オブ・バーミンガムです。以後お見知りおきを 」
「ワン! 」
ノワールちゃんも挨拶したよね?
「しかしナイトメアウルフをこうも手なずけてるのには驚くね。 触っても大丈夫かな? 」
「クララ、大丈夫か? 」
「ノワールちゃん、良いかな? 」
「ワン! 」 尻尾を振り切るノワールちゃん
「大丈夫みたいよ 」
大丈夫なのでノワールちゃんをモフるガイアス君。
一部の人以外、結構人懐っこいノワールちゃんだった。
〔回りにいたちびっ子達もノワールちゃんに手を振っていた 〕
「今は学園の帰りかい? 」
「うん、今日もノワールちゃんが校長先生を探して教官に渡してた(笑) 」
あい変わらずの校長だった様だ。
ちょっとホッとした。
「お兄様、たまにはサファイヤちゃんとも遊びたいから今度連れてきてね 」
「それなら今度の冬休みに一緒にエジンバラ雪まつりに行くかい? 」
「うん、行く! 楽しみにしてるね 」
ノワールちゃんに乗って颯爽と帰るクララちゃんだった。
「お前の妹凄いな。完全にコントロールしてるよな? 」
「ウ~ン、確かにその辺は凄いよ。彼女ももうすぐワイバーンライダーになるだろうしね 」
「え、何だって! どう言う事? 」
「僕も飼ってるけどクララちゃんもワイバーンを1頭飼っていてもうすぐ乗せられる位には育つからかな? もっとも本職のワイバーンライダーと比べたら酷だよね(笑) 」
クララちゃん所ののワイバーン、ムーンちゃんも既に6m級になっていて現在はバーミンガム領都のお城にて過ごしています。
そこで領都の空中哨戒をしてるそうです?
〔ただの散歩ですね(笑) 〕
「………ウ~ン、それなら帝国に留学してワイバーンライダーになるかい? 僕から推薦しても良いぞ 」
「流石にそこまで考えてないよ。まぁ、クララちゃんは生粋のテイマーだからね。教えなくても乗りこなすと思うよ 」
実際にノワールちゃんを乗り回してるし、バーミンガム領都では大きくなった川イルカのチェリーちゃんにも乗って優雅に川遊びをしているらしいしね。
本当にこれでワイバーンに乗ったら陸海空制覇だね(笑)
〔今のバーミンガム領都の屋敷の状態が非常に心配です 〕
この後はブルー辺境伯爵邸にて歓迎会をすることに。
屋敷には既に準備が整っていて呼んだ方々(勿論、王党派だけですけどね)と内輪の会をしています。
〔まぁ、貿易交渉ですよね。利益は分配しないとね。ブルー辺境伯爵領経由の貿易ですからね 〕
次の日から続々と各国から関係閣僚達が来たようだった。
港には迎えに行ったシャーク級駆逐艦が続々と入港してきた様です。
〔どうやって回収してきたのだろうか? 〕
勿論、極秘での入国ですので軍専用埠頭から王城に直行してもらいます。
いまだにスパイ関係がいるからねぇ。
〔いまだに例の方々が蔓延っているらしいからねぇ。1人居たら30人は居るって何と一緒だよね? 〕
そして10月30日、先ずは軍関係者の会議から始まる事となった。
王城の会議室に集まる各国の軍関係者達。
〔今回の首席随員さん達ですね。………アレ、あの人は! 〕
東ロシーナ王国より陸軍のウラジミール参謀長。
現在の東ロシーナ王国軍のトップの人。
〔あの聖国の大進行では、何とか自力で最低限の被害で防衛戦をした方 〕
ウラル公国より陸軍のエルフィン参謀次長。
例のウラル要塞を考えて作った方。
〔まぁ、岩石落としは想定外だっただろうね 〕
コウライ王国より陸軍第1師団のガルム師団長。
現在の北方方面軍の事実上のトップの方。
〔ホクギン公国国境と言うか聖国方面の守りの要の方 〕
ホクギン公国より航空魔導師団のカシム師団長。
例のエアロウイングにぶら下がってた方だよね?
〔出世した様ですね。でも何で来たのかな? 〕
ナンギン帝国よりグラハムワイバーン騎士団長。
まぁ、一緒に来たからね。
〔軍での発言権が上がってるみたいだしね? 〕
そしてイングスランド王国より統合連合艦隊司令部よりフリート副司令官ってなんの冗談だよ!
他の陸海軍の人達に押し付けられたよ!
〔まぁ、分からんことも無いけどね。だからって僕がいないときに決めるなよ! 〕
こうして軍事部門の会議が始まった。
10ーⅠ
久々のロンドンシティでお忍び散歩です。
学園帰りのクララちゃんと背中に乗れるほど大きくなったノアールちゃん。
学園の方は通常運転の様ですね?
議題:しかしあの浮遊城は何だろうね?
明けましておめでとうございます。
今年も本作共々よろしくお願い致します。
明日も投稿します。