9ーⅩⅩⅠ話 18歳 ワンタイ島のその後と急報!
9ーⅩⅩⅠ話です。
さて、下山してからの話し合いですね。
エ、ウラル要塞が破壊されたって何?
9ーⅩⅩⅠ話
10月19日、朝です。
無事にワンタイ山ダンジョンの攻略ミッションも無事に終わりました。
ソロソロ引き上げようと思ってるフリートです。
〔ソロソロ一度、ブルー島に戻りたいからね 〕
今日はワンタイ山ダンジョンマスターのグレン殿とお供の執事さん、オウリン冒険ギルドワンタイ島ギルドマスターを連れてワンタイ街まで戻ります。
〔まぁ、ワンタイ子爵との話し合いかな? 〕
ちなみに、ゆきかぜちゃんは昨夜の内にマックに停泊中の強襲揚陸艦ホワイトに送ってもらっていた。
マックは驚いていたけどむさしちゃんの件が有ったので黙って送ってもらった。
〔マックには助かるよ! 〕
山頂よりゆっくりとⅧ号装甲指揮戦車に乗ってワンタイ山を降りて行く。
途中、電柱立てをやってる魔導装甲兵団にバスター小隊を返して麓に向かう。
〔バスター小隊は一緒に帰れると思っていたらしく、ガッカリしていた。しっかりと最後まで働きましょうね(笑) 〕
途中、定期便の戦闘輸送中隊とすれ違ったが結構余裕に登って行っていた。
魔物もあまり襲って来ないと言うか居なかった?
〔やはりダンジョンにほぼ、吸収された為だった 〕
夕方には麓のワンタイ街に到着。
そのままワンタイ子爵邸まで案内される。
〔ワンタイ街の市民も安堵してますね 〕
ワンタイ子爵邸にてワンタイ山ダンジョン攻略とグレン殿のダンジョンマスター就任の祝いがささやかに行われた。
大々的に祝いたかったらしいけどワンタイ山周辺の被害が酷かった為控えた形になった。
〔特に自然破壊が酷かった! 〕
元々、ワンタイ山の近くには村も無く、唯一ナンタイ町が有っただけだった。
開発計画も有ったが、先ずは北部地域の開発を優先していたそうです。
〔ホクタイ街が港町として発展していたのも頷けます 〕
次の日、これからのワンタイ子爵領、ブルー辺境伯領間の相互防衛協定、海上保安協定、輸出入に関する協定等の条約案を話し合っていた。
この件に関しては既にイングスランド王国、ナンギン帝国双方の了解を取ってあり、貿易に関しては自由にできる事になっていた。
〔まぁ、今回の戦費は自腹だったからね。王国には、それぐらいは認めてもらったよ。もっとも帝国側はすぐに了解してくれたけどね 〕
実際には既に双方の文官団が交渉していて詰めの協議をするだけだった。
ただ、問題な件が有ったが。
〔結構、難しいかな? 〕
まぁ、問題な件は、例の島船(粗大ゴミ)と船の供与に付いてだった。
島船の方はワンタイ子爵側で引き取って解体して資材にする事になった。
〔ブルー辺境伯側では要らないし、アレを解体して再利用するって大変だけど森林資源が今回の件でほとんど無いワンタイ島では需要が有るしね 〕
船の供与に付いてはワンタイ子爵側が是非にとお願いされていた。
アレだけ差が有ると欲しくなるよね。
〔帆が無くても進み、大砲の威力も船の防御も段違い、輸送に関しては多数の物資を運べる等の差があるからね 〕
実際にはカーゴ級輸送船(輸出仕様)とドルフィン級ベースの非武装船各種(警備挺、タグボート、小型輸送船、他)位の供与をしても良いと思っていた。
また、ドルフィンⅡ級の配備で余っている旧ドルフィン級哨戒艦を数隻レンタルしても良いと思っていた。
〔まぁ、将来の平和(海上保安)の為にね 〕
実際はイングスランド王国政府、海軍からの許可待ちの状態何だよね。
ま、グレン殿の弟、ラガン殿にワンタイ子爵海軍を任せて見たいと思ってもいたけどね。
〔フェロー島中央病院に入院中の彼は、うちの入院中の海軍関係者に色々と話を聞いていて、ワンタイ島の為にちゃんとした海軍を作りたいとブルー辺境伯海軍に留学を希望していると聞いていたしね 〕
ワンタイ子爵にラガン殿の話をしたら驚いていたけど、子爵本人からも留学を受け入れて欲しいと頼まれてしまった。
グレン殿もダンジョンの件が一段落したら、ブルー辺境伯海軍に留学したいと言ってきた。
〔相互理解の為に受け入れても良いけどね。ただ、今までの海軍の常識がブッ飛ぶけどね(笑) 〕
ん、お昼過ぎにセイバーが1機飛んできたな?
何だろう?
〔アレはセイバー07だよな? アレは本島に戻っていたはずだよね? 〕
暫くして何と、ライリー隊長が来たと連絡が有った。
セイバー07に載って来たらしい?
〔あの高所恐怖症の人がセイバーで来るって余程の事が有ったのかな? 〕
午後の会議の前に打ち合わせをする事に。
港に停泊中の強襲揚陸艦ホワイトまで戻り、ライリー隊長が持ってきた話を聞いて驚いたよ!
〔あり得無い話だった! 〕
ソビエ聖国軍がウラル要塞を破壊、旧領土を奪還したと!
現在、関係各国が蜂の巣をつついた騒ぎになっているらしい!
〔破壊した方法がとんでもなかった! 〕
ウラル要塞を占拠ではなく破壊した方法が問題だった。
空から大量の岩を降らせて破壊しったってどうやって?
〔岩を降らせる程の大量の岩をどうやって? 〕
情報によると"空飛ぶ城"が現れて、大量の岩をウラル要塞に落として破壊したらしい。
しかも魔法で生成した岩では無く、城の下に張り付いていた岩を落としていたらしい。
〔岩自体が質量兵器なのかよ! しかも城が空を飛ぶってラ〇ュタかよ!〕
ウラル要塞を破壊した後、周辺に待機していた聖国軍が進行、旧クスノヤルク領土を奪還したらしい。
もっともクスノヤルク領民は逃げた後で街には何も無かったらしい。
〔今更聖国の暮らしが出来ないと逃げたらしい! 〕
クスノヤルク領を占領した当時、余りにも酷い生活をしているクスノヤルク領民の為に色々と手を差し伸べていたウラル公国占領軍だった。
余りにも差の有る待遇にクスノヤルク領民は懐柔されていった。
〔ま、そりゃそうだろうね。重税が無くなっただけでもかなり違うしね! 〕
こうしてクスノヤルク領民は物資を持てるだけ持って、ウラル公国に難民として残存ウラル公国軍と共に逃げて行った。
そして聖国軍がクスノヤルク街を無血占拠したが街には何も残っていなかった。
〔空飛ぶ城が何故か追撃しなかったのとウラル要塞が破壊された影響で聖国軍の予定進撃路が破壊された為に進軍が遅れた為、まんまと逃げ切られたのだった! 〕
この"空飛ぶ城"がイルクーツクで健造していた城の正体だったらしい。
ダンジョン資源を使い、近隣の岩山を切り崩して健造していたらしい。
〔ただの城の健造だと思ったよ。一杯食わされたかな? でもどうやって飛んでるのだろう? 〕
現在、この"空飛ぶ城"はイルクーツクに戻って岩の取り付け作業をしているらしい。
なお、イルクーツクに唯一直接向かえるホクギン公国、ウラル公国の進行ルートの渓谷は、真っ先に"空飛ぶ城"にて塞がれたらしい。
〔補給中に占拠されたら大変だからね。補給ねぇ……… 〕
その件で至急イングスランド王国まで戻って欲しいと陛下から召集がかかったよ。
参ったな、まだ色々と交渉中何だよね。
〔ウ~ン、困った! 〕
ライリー隊長とワンタイ子爵邸まで戻ると、何故居るガイアス君?
君は帰って仕事をしてる筈だよね?
「そこは"良く来たね、歓迎する! "でしょうが! 」
「それで何の用かな? 」
「連れないねぇ。聖国の"空飛ぶ城"の件だけど? 」
「………速いね、もう帝国は知っていたんだ! 」
「ブルー卿、第一報はナンギン帝国からで……… 」
バツの悪いライリー隊長だった。
聞くとナンギン帝国軍の観戦武官がウラル要塞に偶々いたらしい。
〔要塞の構造を見学していたのと聖国の進行状況の調査らしい 〕
その時、観戦武官に向かって迫ってくる巨大な空飛ぶ城!
そして始まる岩石落とし!
〔観戦武官は必死に逃げたらしいって、そりゃろうだろう! 〕
なんとか逃げ切って、連絡用伝書鳥(小型飛行系魔物)を放って本国に連絡が来ているらしい。
続報も来ているので観戦武官は無事だったらしいけどね。
〔ウ~ン、リアル岩石落とし(物理攻撃)かぁ……… 〕
ナンギン帝国もまさか空飛ぶ城から攻撃されたらたまった物では無いので最優先で情報を集めている所だった。
しかし謎なのはまたイルクーツクに戻った所だよね?
「しかしイルクーツクですか。偵察はできないかぁ 」
「確かに基本無理だよな 」
「それとは別に実は例の風の魔導具なんだが、出所がどうも聖国、イルクーツク街にて製造されたと購入した海賊派海軍関係者が吐いたんだよ。何でもイングスランド王国に打撃を与える為にと聖国の商人が売りに来たらしい。それで格安って言ってたけど、結構な値段だったんだよね 」
エ、あの魔導具がそんなにしたの?
同じ位の仕様の送風機ならフリートラボだと1/20の値段で3倍の風を送れるのができるけど………
〔島船に積んでた鹵獲品を検分した結果だけどね。まさかのボッタクリ? 〕
この件でイルクーツク街は例の魔導具の生産拠点と見て良いだろうね。
しかし空を飛ぶ城ですか?
〔一体誰が開発したのだろう? 〕
この騒ぎの為にイングスランド王国に戻らなくなっていたのでどうするか悩んでいたが、ガイアス第2皇子はイングスランド王国まで着いてくると言ってきた。
何でも今回の件は流石に色々と手を打たないと不味い結果になるので王国側と話し合う必要が有るからと。
〔確かにあの岩石落としは基本、防げないからね 〕
なお、今回の渡航は非公式の渡航になるので出来れば送り迎えをお願いされた。
ならばとワンタイ子爵も一緒に招待して条約を決めてしまおうとなった。
〔船旅は3日掛かるからね。その間に決めてしまおう! 〕
こうして非公式のイングスランド王国、ナンギン帝国との和平交渉(とブルー辺境伯領とワンタイ子爵領の貿易交渉)は進むことになった。
もっとも、イングスランド王国首都ロンドンシティーに着いたときには色々と驚かされたけどね。
〔結構な大事になってきたよ! 〕
聖国の聖都首都モスクワ近く、イルクーツクダンジョン近くのとある場所、[浮游城ゴヴォロフ]にて。
「ウハハハハハァ! これで領土を奪還できたぞ! 」
「でもよろしいので? 跡地がアレで? 」
ウラル要塞跡地は岩石落としで滅茶苦茶になっていた。
一部残ってはいたが、要塞としては使えなかった。
「構わんよ。あんな所、有っても無駄だろう! 」
「それにクスノヤルク街がアレでは奪還した意味が有ったのですか? 」
「ウルサイ! あんな異端児どもは要らないわ! 領民なら他から移住させれば良いのだからな、善良な領民をな! 」
この司教、実はクスノヤルク街の元大司教で結構な暴君だった。
もっともウラル公国が攻めて来た時、さっさと聖都まで逃げ出して奪還の軍を挙げる様に騒ぎ、聖国軍を混乱させていた。
〔その為、ウラル要塞が邪魔されず短期間で建築されてしまっていた 〕
その為に司教に格下げの上、この浮游城計画担当に飛ばされていた。
少しでも中央から離れさせる為に。
〔この計画も実際は物になるか微妙だった。できたら良いな位の程度だった 〕
左遷されて焦ったこの元大司教は、自分の資産(今まで貯めてた裏金)を使って資材等を集め、建築の為に奴隷を集めて建造していた。
その甲斐あってか、一応、完成したのが[浮游城ゴヴォロフ]だった!
〔ソビエ聖国の初代教皇の名前を付けていた元大司教だった 〕
「しかし思ったより燃費が悪いですね。やはり岩の量を減らす必要が有りますね 」
「そこをなんとかするのがお前の役目だろう! 」
岩石落としを思い付いたのも、この元大司教だった。
実際は岩石の量を多く付けなければならず、重すぎるので本来の予定通り、魔石爆弾を落とす方向で作りたかった開発者だった。
〔一連の魔石爆弾や帆走用魔導具の開発者も彼だった! 〕
「それなら魔力供給用で良質の魔石、Sクラスの魔石が有れば尚良いのですが? 」
「そんな物は……… ウ~ン、有るには有るなぁ! 果たして教皇様が許可するだろうか? 」
一応、Sクラスの魔石がソビエ聖国の総本山、首都モスクワに有るロシナ大聖堂(元ロシナ帝国帝城)内に有った。
ロシナ大聖堂内のインフラ用魔導具の動力として。
〔当時、建設したロシナ皇帝が帝城用に用意した、アースドラゴン(土属性、S級)を討伐した時の魔石だった。現在は聖堂のルシファナ像の台座の所に設置されている 〕
果たしてあの教皇が許可を出すのだろうか?
代わりの魔石を探すか、どうするか元大司教は悩みながら部屋から出て行った。
「まぁ、次の攻撃目標には、手前の補給ポイントまで行ってから準備すれば良いのに。荷物を少な目に積んでウラジオストクで追加で積み込めば良いだろうに? それとも他に攻撃でもするのかな? 」
一人ボソボソと言っていた開発者だった。
9ーⅩⅩⅠ
まさかウラル要塞が岩石落としで破壊されるとは! (ウ~ン、質量兵器? )
ファンタジーの城って飛ぶんですね? (違うだろう! )
そして裏で暗躍する謎の開発者? (一体誰? )
昨日、百里で航空際を観てきたよ。
最後のファントム航空際だったね。
まさかのオオジロワシファントム(302最終記念塗装機)がまだ有ったとは! (保存希望!)
ケロ4ファントムも一緒にね! (屋根付きのヤツで! 雨ざらしNGでね )
あ、ひっそりとFー86Dが基地の片隅に有った。(場所が若干代わったかな?)
しかし、混んでるねぇ~。(石岡からシャトルバスで1.5hって! 大洗からだと? )
次の投稿は正月かな?
ちょっと早いけど、皆さん良いお年を!