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9ーⅩⅥ話 18歳 ワンタイ島救援作戦⑦ ワンタイダンジョンアタック③

9ーⅩⅥ話です。


ワンタイ山ダンジョンアタック41層からです。


全く平気のフリートダンジョンアタックチーム!


これからが大変になるよね?

9ーⅩⅥ話


10月14日、朝6時


攻略3日目です。

お早うございます。

〔早速昨日の続きの準備を始めましょう 〕


あれ、ワンタイ関係者の方々はお疲れの様ですね。

え、大丈夫ですか?

〔顔色の悪いグレン殿と護衛隊の面々。執事さんは目の下に隈できてない? 〕


お疲れの様なので、フリート印スタミナポーション飲んでもらってから突入しましょう。



【ワンタイ山ダンジョンB41~50層】


もしここのダンジョンが100層クラスなら、50層で大ボス的な魔物が待ち構えているハズ?

注意しながら進む事に。

〔恐らくは100層丁度かもね 〕


突入して初遭遇したのが………ゴブリン? 否、オーガだった。

ゴブリンの上位種のオーガまでワンタイ山には居たらしい。

〔たまにワンタイ山にて遭遇するとワンタイ領軍関係者の話 〕


初見のオーガだったがやはりと言うか魔導装甲騎士の前では単なる的だった。

バスター小隊の副小隊長がサクッとオーガを倒すのだった。

〔この後は順番に相手をしていくバスター小隊だった 〕


順調に45層まで行くとそこには今まで現れた薄緑色のオーガではなく、青いオーガが待ち構えていた。

あきらかに上位種らしく、2体の薄緑のオーガを率いていた。

〔ウ~ン、青鬼………リーダータイプかな? 〕


中々強かったがバスター小隊第1分隊だけで倒していた。

1対1なら負けないでしょう。

〔オーガもまさかの相手ではねぇ 〕


49層迄にはいろんな色のオーガが出て来たがやはり大したことは無かった。

色によってタイプが違うらしい。

〔青:指揮(複数)、赤:攻撃力、茶:防御(硬さ)、緑:スピード、薄緑:ザコ、等の能力持ちだった 〕


そして50層の門を開けるとそこには、大きなオーガ………より2回り大きな人形の黒い1つ目の鬼が巨大な棍棒(見た目金属製)を持って居た。

ワンタイ関係者が震えて、執事さんは指を指して一言、「トロール」と言った。

〔トロールって確か巨大な人形の魔物で大陸南部に生息しているって本に書いてあったけどね? (王国図書館秘蔵、魔物辞典(著者:アーサー・キング・イングスランド) 参照) 〕


流石にビビるかと思ってたけど、バスター小隊長自ら突撃して言ったよ!

トロールvsバスター小隊長の一騎討ちとなっていた。

〔何分で方がつくかの賭けが始まるバスター小隊と呆れる海兵隊員、顔色が悪く目が点になってるグレン殿とワンタイ護衛隊の面々。執事さんは………も、顔色が悪くなってるね 〕


この手の大型魔物は複数人での討伐が普通だが、バスター小隊長は一人で倒してしまう。

魔導装甲騎士だからできた芸当だと思うけどね。

〔当たったと喜ぶ小隊員とそいつを怒って殴るバスター小隊長。何故か目が死んでるグレン殿とワンタイ護衛隊。執事さんは報告書を書き出していたね 〕


取り合えず進もうとしたら不意に宝箱観たいな箱が有った。

罠を確認後開けて見たら………一振りの剣が出た。

〔見た目は普通の長剣だった 〕


驚いたのは執事さんで、何でも26年前に領主館内から盗まれたワンタイ子爵家の宝剣らしい。

当時、ワンタイ卿の三男が産まれた時に屋敷が火事になって焼失したと思ったが他の物が闇市場に流れていた為に発覚、大捜索した結果、他の盗まれた物は回収できたがこの宝剣だけは見つからなかったらしい。

〔恐らくはワンタイ山方面に逃げた賊がオーガに襲われた時に取られて、そのオーガごとワンタイ山ダンジョンに吸収されたのでは? となった 〕


バスター小隊長は欲しがったが、返還するのが筋とブルー卿からグレン殿に返す事に。

グレン殿は恐縮していたがワンタイ子爵家の宝なのでちゃんと渡す。

〔バスター小隊長には後で専用の武装を用意する事で納得してもらった。だからって大剣(嶄馬刀?) って何だよ! 〕


次は60層まで行くのでここで休息しましょう。

昼食を用意して交代で食べた。

〔此処まで来ると余裕が出たのか執事さんが美味しい紅茶を出してくれた。うん、美味しい! 〕


では、休憩も終わったので次に向かいましょう。




【ワンタイ山ダンジョンB51~60層】


ここからは様子が変わり森林っぽい所に出た。

結構天井も高く飛行タイプも居るようだった。

〔恐らくワンフロア2層分だろうね。ブルーダンジョンもそうだしね。ア! すると……… 〕


案の定、遠くにワイバーンが1頭飛んでいた。

まだ遠い為、見つかってないので様子を見ていた。

〔ダンジョン内だとああなるんだよね? 〕


ワイバーン自体は徘徊方のフィールドボス的な扱いらしく、各層に1頭づつ飛んでいた。

それを海兵隊員が打ち落としてバスター小隊が首を落として行っていた。

〔残念な事に落としたワイバーンは魔石と鱗の一部又は皮膜等のドロップしか残らなかった。肉は無かった! 〕


他には普通に狼や猪、飛行系の魔物も居たけど大したことは無かった。

変わった所でヘビ(10m程のアナコンダクラス)の魔物が出て来ていきなりバスター隊長を襲っていたが、返り討ちされていた。

〔魔導装甲騎士にまとわり付いたまでは良かったがパワー負けして引きちぎられていた! 〕


なんとか60層のボスがいる所に出た様だったがそこは回りが森で中に広いスペース的な場所が開けているような場所だった。

そして突然現れたワイバーンの亜種らしい個体………って真っ赤なワイバーンだと!

〔あれ、まさかあのワイバーンってワンタイ山で目撃されていたレッドワイバーン? 〕


いきなり火を吐くレッドワイバーン!

僕はビッグマジックシールド(時空、王級)を展開して攻撃を受けた!

〔皆さん必死で僕の後ろに隠れたって、盾にされた! 〕


海兵隊員は魔導装甲騎士の影から攻撃してたけど効果が無い!?

弾が直前で溶けていた!?

〔ア、シマッタ! 弾種が氷だった! 〕



《あら、珍しい。火属性のワイバーンって! 》


《ソウカ? 昔ハ普通ニ居タケドネ? 》


《フラウお姉様、そうなのですか? 私が閉じ込められる前には確かに普通に今したわ。今は居ないのかしら? 》


今、僕の両肩と頭の上には3人の精霊達が座って見ていた。

3人目の精霊、あのドラゴンバスター?(正式名称:風切りの大剣(シルフィードソード))の中に捕まっていた風の精霊を解放したら出て来た子がこの子、シルフィーだった。

〔ドラゴンバスターの名前はあのバカ第1皇子が勝手に付けた名だった 〕


風の大精霊シルフの眷属で格は上位精霊だった。

偶々精霊石に封印されていた所をドワーフの鍛冶師に大剣に組み込まれてしまったらしい。

〔あのバキュウムブレイドの能力は偶々だったらしく、当時のナンギン帝国皇帝に献上されていたそうです 〕


一応、戦利品だから調べるのに精霊石を外したら精霊石が光りだし、中から出て来たのがシルフィーだった。

一応自由にして良いよと言ったが、フラウさんが何か話し込むと僕に着いていくと言い出した?

〔だからってお菓子食べ放題だよと勧誘しないでよ、フラウさん! 〕


こうして3人目の風の精霊が僕の契約精霊になった。

イフリートは喜んでいたけどね。

〔序列で下ができたのが嬉しいらしいし、風の精霊とは相性が良いらしい? 〕



しょうがないのでフラウさんに協力してもらい、レッドワイバーンを精霊魔法で一瞬で凍らせた。

氷の塊で堕ちるレッドワイバーン?

〔何が起こったのか解らず混乱する攻略隊! と呆れて見ていたバスター隊長 〕


完全凍結させて倒したワイバーンを試しにフリート印のデメンジョンバッグに入れようとしたら………入った?

凍ったまま、しかもまるごとって何で?

〔通常は魔石と数種のドロップ位しか無いのに? 〕


後での検証って事で今回はここまでにする事に。

グレン殿達ワンタイ関係者がお疲れの様なので。

〔何故か目が死んでるよね? 執事さんもお疲れの様ですね 〕



後の検証の結果、ダンジョン内では倒して死んでから2分以内なら素材の回収が可能らしい。

これはイングスランド王国内のダンジョンでも確認が取れた。

〔実際に報告を聞いたガーランドギルマスがポルトンダンジョンにて自ら倒したミスリルゴーレム(レアボス)を倒した時に切り落とした腕を戦闘中に回収したらしい。本体は大きすぎて持っていたバッグには入らなかったらしい 〕



本日は此処までと61層入り口の転移ポイントから地上に向かう事に。

地上に戻ると建物と人が増えているね。

〔何だろう、この勢いは? 〕


一応、現在我々ブルー辺境泊軍が作ったスペースはそのままブルー辺境泊軍ワンタイ山駐屯地(仮)となっていて債務返却時にそのままワンタイ子爵に譲渡予定となっていた。

隣にはワンタイ子爵軍の駐屯地予定で現在基礎工事中だった。

〔ワンタイ子爵軍の兵達が地面を馴らしていた 〕


此所もワンタイ子爵軍ワンタイ山駐屯地として此処の治安維持と出るであろう盗賊対策の拠点とするそうです。

現在はテント村状態だが、いずれは立派な施設ができるだろうね?

〔少し手伝ってもあげたいけど……… 下手には手伝わない方が良いよね 〕


商人達が建てている現場も整地作業をしていた。

すんなり揉めることも無く粛々と作業をしていた。

〔どうもワンタイ卿が事前に許可制にして区割りまで決めていた為だったと執事さんが教えてくれた。納得! 〕


しかし商人達の行動力には驚くよ!

既にテント露店が有ったのには驚いた!

〔有っても簡単にできる串焼きや軽食、ポーションの露店だったが、有り難いよね 〕


我々ブルー辺境泊軍は自己完結してるから良いけどね。

ワンタイ子爵軍の兵は助かってるみたいだった。

〔あの軍隊食(ワンタイ軍)のは流石に……… 干し肉と魚、黒パンだけではね 〕



出来立ての食堂に行くと!


「いやー、まさか此処まで来るとは思わなかったぞ! 」


「Ⅸ号戦車(アリゲーターⅡ)が上がって来れたなら大丈夫でしょう? 」


「だからって無理して来られても困るぞ! 」


「良いじゃないか。僕はこうして料理を出して皆さんの支援をする。ブルー辺境泊軍はお腹一杯で戦える。良いことずくめでしょう 」


「全く。ヤバくなったら装備備品捨ててでも逃げろよ、アイギス 」


今回、Ⅷ号ベースの補給支援車で山に登ってきたのがアイギス君が所属する第1戦闘輸送支援中隊、第1小隊の支援部隊だった。

〔Ⅷ号補給支援車(トランスポーター)+けん引コンテナ車×3両の編成 〕


「おい、アイギス! さっさと片付けて明日の仕込みを始めるぞ! 」


「ハイ! グリル親方 」


「親方って言うな! グリル隊長ってよべ! 」


このグリル隊長、王都のレストラン[デリシャス](アイギス君の実家)の紹介で来てもらった方だった。

何でも店の規模を大きくする為に、在る商家に借金をしたのまでは良かったがその商家が倒産(させられた?)、連鎖で借金を返せと在る貴族(相手の男爵で勿論、貴族派の方)と揉めていた。

〔グリルさんの店は一等地に有って結構有名店だった為に、狙われていたらしい? 〕


グリルさんの困ってる所を見掛けたデリシャスの店長は、丁度人材を紹介して貰うためにアイギス君と店に来たブルー卿に相談。

グリルさんと三者会談の後で相手の男爵を辺境伯爵の名で呼び出して騎士団憲兵隊立ち合いの上、その場でグリルさんの借金を返した。

〔男爵の前に借金の額分テーブルに金貨を積み上げてね。うん、借金を返したので問題は無いよね? 〕


グリルさんは5年契約でブルー辺境泊軍の料理番をする条件で借金をチャラに、ブルー卿はブルー辺境泊軍の戦闘輸送隊の調理技術の向上と後進の育成をと、WIN・WINの契約となった。

なお、店の改修工事はそのまま完成させて、5年後に新規オープンすることになった。

〔勿論、サファイアちゃん御用達の盾も寄贈済み 〕


今回はカクセン諸島の支援に来ていたが、ワンタイ島危機の支援の為、部隊と一緒にワンタイ街に上陸、街に第2小隊を置いて来ていた。

暫くは此処で食事の支援をする事になった。

〔ワンタイ子爵軍の方もおすそ分けしていたブルー卿だった 〕


後にブルー辺境泊軍の戦闘食を食べてたグレン殿と護衛隊、ワンタイ山頂の工事をしていたワンタイ子爵軍は軍の戦闘食の改善をワンタイ卿に進言、更にナンギン帝国軍にも提案する形にした。

ブルー卿の支援も有ってワンタイ子爵軍の食事環境は改善されて、交渉をしたグレン殿は名実共にワンタイ子爵家の後継者と認められたそうです。

〔先ずは子爵軍の胃袋を押さえたグレン殿だった 〕


ナンギン帝国軍もガイアス第2皇子(後に皇太子)が軍に対して同じ指示をして改善していった。

3年後、ガイアス皇帝が即位した時、ワンタイ山ダンジョンの運営、軍の食事改善等の改革をした功績でワンタイ子爵は昇爵、ワンタイ伯爵になっていた。

〔ワンタイ伯爵は後にグルメ伯爵と云われる事に 〕


夜のマック便も通常連絡のみだったので今日はここまでにする。

明日も攻略を頑張ろう。




9ーⅩⅥ

50層のボス(トロール)撃破!


60層のボス(レッドワイバーン)撃破!


食事は大切ですよ!

アイギス君、ここに居たんだね!



明日も投稿予定です。

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