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9ーⅩⅣ話 18歳 ワンタイ島救援作戦⑤ ワンタイダンジョンアタック①

9ーⅩⅣ話です。


イヨイヨワンタイ山ダンジョンアタックです。


その前に山頂の入り口に向かいましょう。

9ーⅩⅣ話


10月11日 早朝。


本日はいよいよワンタイ山ダンジョンに向けて攻略作戦が始まる。


「それで、何でガイアス殿下が付いて来ようとしてるのかな? 」


「イヤー、1度はダンジョンに潜って観たかったんだよ! 」


「だからって、しれっと騎士団の格好をしても駄目ですよ。そうでしょう、グラハム騎士団長殿? 」


「殿下、今回は諦めて下さいね。今、怪我されても困りますし基本邪魔ですよ! 」


「いや、大丈夫だろう? これだけの戦力が有って? 」


「未到掘のダンジョンですよ! 何が有るかわかりませんし、ワイバーンをも吸収してますので! それにダンジョンボスがあれでは……… 」


解体中のウォータータートルを見て言うグラハム騎士団長。

現在、第3戦闘工兵中隊と応援の第2戦闘工兵中隊が解体して第2海兵大隊が支援していた。

〔何せデカいので結構な手間と時間が掛かっていた 〕


「素材としては甲羅の強度も良いけど、肉が勿体なかったね? 」


「まぁ、最初から食えるのが判っていたらそれなりの量を確保できたけど………まさかすぐに腐り始めるとわね! 」


ウォータータートルは死ぬと暫くしてから急激に腐り、腐敗臭が凄いことになっていた。

仕留めたら基本は凍らせて保存するそうです。

〔オウリンギルマスが見に来た時に言っていた 〕


そう、見張っていたバスター小隊の面々は臭いに気付いたけど処置が解らず取り合えず凍らせて見たが大きいので一部しか凍らせられなかった。

そして悪臭が出て来て大騒ぎとなった。

〔到着した第3戦闘工兵中隊は臭いとの戦いにもなっていた 〕


辛うじて凍らせて確保した肉はギリギリの部位を凍らせて何とか強襲揚陸艦ホワイトとブルー等の艦艇群の食料庫(冷凍庫)、ワンタイ街の冷凍倉庫に閉まっておいたが、それでも合計2t分しか確保できなかったが!

残りの腐った肉は穴を掘って、ワンタイ子爵軍の魔法部隊に燃やしてもらっていた。

〔臭いが酷いので仕方なく穴掘って燃やしていた! 〕


「でも本当に良いのか? 魔石貰っても? 」


仕留めたウォータータートル(亜種特大)の魔石はA級だと思ったが、鑑定の結果S級相当だった。

しかも属性が水、土の2属性だった。

〔かなり貴重な物だった。その分デカい(1m級)けどね 〕


「何言ってるの! 仕留めたのはフリートだろう? 謎の攻撃で? それであの攻撃は何なんだよ? 」


「………まぁ、見られていたかな? あれに関してはノーコメントで! 本当は出す予定では無かったのでね。攻撃に関しては特殊爆弾を使ったとしか言えないね 」


「まぁ良いや。それでどの様に向かうのかな? 」


「だから連れてかないよ、ガイアス殿下! 」


こうして色々と有ったがダンジョン攻略作戦が始まった。

先ずはワンタイ山の頂上までのルートを決める事と開拓する事になったが………


「大変です! 冒険者のグループが勝手に山頂に向かったと連絡が有りました! 」


冒険ギルド職員が駆け込んできて、オウリンギルマスに報告していた。


「何だと! 誰だその冒険者は! 」


「それが、C級冒険者ウィロー率いる約20名程がナンタイ町からナンタイ山に向かったと。外の魔物の解体依頼の仕事を放置して向かったそうです 」


「あいつらか。何を狙ってる? 」


「オウリンギルマス、恐らくヤツはダンジョンマスター狙いでしょうね。間違いなく! 」


「あぁ、なるほど! ダンジョン管理権をねぇ……… 」 ガイアス


「そう言えばナンギン帝国ではダンジョンの扱いはどうなってるの? 」


「それに付いては私から。ナンギン帝国では基本、ダンジョンマスターとなった者はそのダンジョンが有る領主、このワンタイ山ダンジョンで言うとワンタイ領主の家臣になるかダンジョン管理権をワンタイ領主が買い取るかなのです。大体の攻略者は管理権を売ってますね 」


グラハム団長が教えてくれた。


「なるほどね。するとダンジョン管理権を売るつもりかな? 」


「恐らくは。ただ………… 」


「オウリンギルマス、何か有ります? 」


「あのウィローってヤツはなんちゃってC級冒険者で実力的にはD級で無理ですね。全く突入しても恐らくは死ぬだけでしょうに。もっとも巻き込まれた冒険者の方がかわいそうな……… 」


ウィローと言う冒険者は元々本土の貴族の四男で実力的にDランクがギリギリだったが本土の冒険ギルドにて不正してCランクに上がったと噂になっていた。

もっとも現在そのCランク査定した冒険ギルド支部は現在査察中で確認でき次第、ランクEにまで落ちるか冒険ギルドを追放処分になるからしい。

〔次いでにそこの冒険ギルドマスターも処分されるらしい 〕


それで焦って今回の行動にでたらしい。


「ウ~ン、一応救助した方が良いかな? 」


「そこはブルー卿に任せますよ。好きにして下さい 」


「オウリンギルマス、そんな事言って良いの? 」


「まぁ、冒険者は自己責任ですからね。最悪、手を出しても問題ないですよ。冒険ギルドとして認めます! 」


「ナンギン帝国としても勝手にダンジョンに向かったので帰ってきても牢獄行きだからね。まぁ、好きにして下さい。ワイバーン騎士団長として認めますよ! 」


「まぁ、助けられたらですけどね。ただ連中、山頂に到着できるのかな? 」


結局の所、ウィローのグループは、山頂の入り口まで到達できてなかった。

途中ワイバーンの子供(それでも体長8m級)に襲われ、仲間を犠牲にして何とか下山した所を発見されて捕縛された。

〔囮にと他の冒険者の足を切り付けて置いてきたらしい! 〕


すぐに救助の部隊が山に捜索に入った。

山中で救助された生き残りの囮にされた冒険者の証言でウィローとその一味(5人)は投獄の後、奴隷落ちになった。

〔普通に犯罪行為していたので問答無用だった! 〕




今回のダンジョン攻略部隊だがブルー辺境泊軍から魔導装甲兵隊第2小隊(バスター小隊)11名と第2海兵中隊選抜兵11名、ワンタイ側からはダイン・ヴァイカウント・ワンタイ領主の長男であるグレン・フォン・ワンタイ殿がお付きの方(第2執事の人)とワンタイ子爵軍からの護衛が6名付いてくることになっていた。

グレン殿は長らくの捕虜生活の様な状態だったので体力的には無理そうだったが、解放後フェロー本島の病院に強制入院させてある程度回復したので無理をして来てもらった。

〔ただ、弟さんの方が重症で現在も入院中だったが 〕


冒険ギルドからも連れていこうかとオウリンギルマスに聞いたら迷惑になるからと断って来た。

管理ダンジョンになってから冒険者用の受け皿を作るために回りに沸いた魔物の討伐をするそうです。

〔別に気にしなくても良いのにね 〕


「では出発しましょう。グレン殿は私とこの車両に。お付き方もどうぞ! 護衛の方はそちらの車両にどうぞ! 」


グレン殿とお付きの執事さん(ライトさん)をⅧ号指揮通信車に乗せて、残りはⅨ号装甲車に分乗して出発した。

各車両はコンテナ馬車を引いて行く。



ビックウォータータートルの通って来た道沿いにワンタイ山を登っていく事に。

〔足跡以外は綺麗に平になっていた。亀さんの甲羅で地面を引きずっていた為、山頂まで道になっていた! 〕


「この跡沿いに道を整備していけば山頂の入り口まで歩きでも馬車でも行けるでしょう。山頂の手前に宿や食料販売所等を整備しておけばそこそこの売り上げも期待できるでしょう 」


「ブルー卿、よろしいのですか? ダンジョンの運営等の事を教えても。私は嬉しいですけど? 」


「まぁ、暫くは今回の戦時賠償の一環でダンジョン資源の引渡しも入ってますけど、それに関しては我々自らやりますよ。その後はグレン殿のやりたい放題ですよ(笑) 」


「イエイエ、やりたい放題ってそこまではしませんけど………冒険ギルドと相談して運営することになるでしょうね 」


「親方様よりオウリンギルマスとの話し合いをする予定です。勿論、グレン様に任せると親方様は言ってますが 」


「え、ライト聞いてないぞ! 父上はそう言っていたのか? 」


「はい、グレン様。親方様は今回の件が済んだら責任を取って引退、グレン様に全て引き継ぐ様です 」


「今回の件は僕たち兄弟も責任が有るのに………… 」


「まぁ、これからの事を考えた方が良いですよ。先ずはワンタイ山ダンジョンの攻略ですよ! 」


「ブルー卿、これからもよろしくお願いします 」


「まぁ、お隣同士ですし対立するよりは仲良くした方が良いですからね 」


色々と今後の話をしながら山頂に向かって進んだ。

山頂までにワイバーンが数匹襲ってきたが、バスター小隊が簡単に狩っていった。

〔手馴れた様に打ち落としてからの首を落としてデメンジョンバッグに詰めていたバスター小隊と呆れて見ていたグレン殿一行 〕


夕刻前までには、山頂にすんなりと到着した。


「取り合えずここに防御陣地を構築、突入部隊の拠点とする。[アースコントロール(土、特級)]! よし、作業始め! 」


一瞬で斜面を平にしていたフリートと驚いて見ていたグレン殿一行と呆れて見ていたバスター達海兵隊員。


「相変わらずのデタラメさだねぇ。まぁ、作業開始! 」


バスター小隊と海兵隊員はコンテナを展開して防御陣地を構築していった。

日没前にはしっかりとした拠点が出来上がっていた。

〔一応、セイバーが着陸できるヘリパットの様な物(通称セイバーパット)も作りました 〕


「………ライト、こういう陣地って本当にすぐにできる物なのか? 」


「わが領軍ではここまでの施設を作るには………最低でも1ヶ月位はかかりますね。しかも魔物に襲われない場合にですけど……… 」


「それをたった2時間で……… 海軍が負けたのがよくわかるよ。今更ながら……… 」


「グレン様、ブルー卿とは良い取引をしたいものですね 」


「ライト、全くだな。父上にはそうしてもらおう 」


「グレン殿、食事ですよ 」


食事を作っていたフリートが呼びに来た。


「ブルー卿自ら作って良いのですか? 」


「まぁ、我がブルー辺境泊軍では食事は仕官から兵に至るまで同じ食事を取ります。今回は戦闘食ですから簡単に温めただけですよ。こちらにどうぞ! 」


戦闘食以外に途中で狩ったワイバーンを解体して肉を皆で焼いて食べた。

食事の後はお互いの兵達の交流の場となった。



辺りが暗くなった20時頃、セイバーが1機セイバーパットに着陸した。

物資輸送と報告連絡に来ていた。

〔セイバー2、マックが来た 〕


「フリート、物資持ってきたぞ! 」


セイバーに物資ポットをぶら下げて来てもらった。

帰りには今日狩った残りのワイバーンを持っていってもらう。

〔ワイバーン入のデメンジョンバッグをセイバーに積み込み、空きのデメンジョンバッグを下ろす 〕


「マック、悪いね。それで工兵隊はどうなった? 」


「今は大亀の解体に躍起になってるね。何せ臭いから! 後、冒険ギルドからも解体に応援が入ったからそこそこ進むだろうと 」


「分かった、引き続き作業をしてくれと言ってくれ。後、魔導有線機の配線工事は進んでいるかな? 」


「それは魔導装甲兵隊第1中隊がここまで引く作業をしてるね。電柱? 木の柱をたてながら此方に向かってるけど大変だって。そうそう、バスター隊長に伝言です。さっさと攻略してこい! そして電柱立てを手伝え! だそうです 」


「………マック、悪いが伝言を頼むよ。攻略はブルー卿次第だからすぐには無理でしょう? 中隊長がここに来るまでには終われば良いけどね。後よろしく! と 」


「バスター先輩、それだと怒るぞ! 良いのか? 」


「そうですのでブルー卿、攻略はスピーディーで手早くお願いします 」


「まるで私がゆっくりと攻略する見たいじゃないですか! 今回はスピーディーに攻略しますよ。1日10層ペースで予定してますよ! 」


「そんなに速くかよ! 」


「まぁ、先輩頑張って下さいね。それでは麓まで戻ります 」


「明日もよろしく頼むよ! 」


こうして初日に山頂拠点が完成した。

明日からは本格的にダンジョン攻略です。




9ーⅩⅣ

何とか山頂に拠点を作りました。


ワンタイ子爵軍関係者は驚いてるね。



今月は4話投稿予定です。

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