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9ーⅩⅢ話 18歳 ワンタイ島救援作戦④ ワンタイ島の救援④

9ーⅩⅢ話です。


さぁ、ビックウォータータートルを退治しよう。


虎の子のファントムを使おう!

9ーⅩⅢ話


10月6日、真夜中…………


ビックウォータータートルは徐々にワンタイ街に近づいていた。

かなりの大きさの亀でゆっくりと山を降っていた。

〔大水亀さんは寝ないのかな? 〕


赤々と光る眼が不気味です。

足音も"ズシン! ズシン! "と1歩づつ確実にワンタイ街に向かって進んでいた。


「そろそろ襲撃ポイントだな 」


進路上に展開していた魔導装甲兵隊第1中隊第2小隊(バスター小隊)の面々。


「バスター小隊長、何故僕たちが選ばれたのでしょうか? 」 第1分隊長


「………すまん、単純に僕が巻き込んだだけだ(笑) それにこのスコロー装備に慣れてるからだな 」


フライングスコローは空挺降下以外に地上を滑走することができた。


「それにお前ら、この作戦が終わってブルー島に戻れば分隊長はそのまま小隊長に、他は分隊長に昇格するからそのつもりでな。まぁ、暫くは新入りの指導だろうけどね 」


「「「エ、俺達が小隊長!? 」」」


分隊長達達は驚いていた。


「「「「「「やったー! 分隊長になれば給料が上がる! 」」」」」」


単純に給料が上がると喜ぶ兵達。


「確かに給料は上がるけど……… まぁ、良いか。編成した後に新入りの隊員共々、ブルー卿直々に訓練が有るらしいし、それに専用の魔導航空機も用意するらしい……… 」


「それ、思いっきりヤバイ話ですよね? 」


「専用の魔導航空機が気になりますが………我々を運んで空から落とす専用の魔導航空機って事ですよね? 」


「どうなるやら。さて、そろそろ時間だな。先ずは亀さんの回りで篝火を焚くぞ! 第2小隊、前進! 」


バスター小隊はビックウォータータートルに肉薄しては回りの木に火を着けて回った。

鬱陶しいのかビックウォータータートルも近づいた魔導装甲兵隊に土石流ブレスを吐くが簡単に避けられていた。


「え~と、あそこだな? よし、マーカー発射! ………よし、点灯したかな? 」


バスター小隊は頭、足4本、尻尾の出ている甲羅の上にマーカーを付けて回っていた。

頭は白、右側の足2本は青、左側は赤、尻尾は黄色に光るマーカーだった。


「よし、一旦後退。副長、信号弾発射! 」


上空に青い光が光った。




「信号弾"青"確認。マック、見えてるな? 」


『あぁ、それにマーカーも確認した。でも良いのか? この機体を使っても? 』


「しょうがないだろう。この爆弾は重すぎてセイバーでは運べないし 」


『でもマザーなら余裕だろ? 』


「そのマザーをナンギン帝国関係者に見させる訳にもいかないしな。で、我々が攻撃、ダメならオルカ級の8インチ(203mm)砲の連続艦砲射撃、ダメなら最後にマザーで攻撃の予定だよ 」


『そのオルカ級は2隻しか来てないんだろう。後は? 』


「第2艦隊はオルカ級だけワンタイ湾に向かわせてるけど間に合わないよ。今有る戦力で何とかするしか……… 」


『で、どこを狙うの? 』


「頭の出ている所、首を落とせばどんな魔物でも倒せるだろう? それで先に攻撃する? 後にする? 」


『ウ~ン、美味しいのは後だが、一撃で決まる可能性も………先に殺るわ! 後よろしく! 』


「チ、面倒な方を押し付けたな! まぁ、良いよ。先ずはセイバー隊が照明弾を落とすからしっかりと狙えよ! 外したらファントム隊の隊長の話は無かった事で(笑) 」


『エ、何それ? 聞いてないけど………ってファントム増産するの? セイバーを増産するのかと思ったよ!! 』


「近い内にセイバータイプの魔導航空機が登場しても驚かないよ。恐らくは10年以内にはこの手の魔導航空機が飛んでるだろうね。何せ観せてるからね! 」


今回の騒動でナンギン帝国軍関係者に衝撃を与えたセイバーだった。

恐らくはセイバーの性能も多少はバレていると思って良いだろうとフリートは考えていた。

〔だからファントムでの攻撃を夜間にしていた 〕


このF/A-Ⅱファントムはあのイングスランド王国ロンドン王都の幽霊騒ぎを起こした正体だった。

今回、偶々運用テストの為にヒリュウの格納庫に搭載していたので使ってみた。

〔8ーⅣ話にての話です。機体の詳細は下記に! 〕


2機のファントムは今回、バンカーバスターを1発づつ搭載していた。

ただ、そのバンカーバスターは元々マザーバード用に開発したもので重量が5t有ってセイバーでは運べず、仕方が無いのでファントムを使う事になった。

〔元々マザーバード用に作った特殊貫通爆弾だったからね! 〕


『しかし重いよな! この爆弾は! 』


「しょうがないだろう。通常は重すぎて垂直離陸ができなかったし。ヒリュウに魔導カタパルト付けたのもこういう時の為なんだよ! 」


『確かに満載状態だと普通は滑走路をギリギリ使ってやっと離陸だったからな。まさかあのカタパルトを使うとヒリュウから飛べるとはねぇ。まぁ早速、使う事になるとはね(笑) 』


『セイバー11、セイバー隊は配置に付きました 』


「ファントム01、こちらも準備は終了。先ずはファントム02が攻撃するので早速、落としてくれ 」


『セイバー11、了解! 』


「さてマック、外すなよ(笑) 」


『必ず当てるさ! ではお先に 』


白銀の光の照明弾がゆっくりと降りて来る中照らされるビックウォータータートル。

マックは、高度1000mから落としたバンカーバスターを見守っていた。

〔水平爆撃で落としていた! 〕


落としたバンカーバスターは見事に亀の首元の甲羅を破壊したが首は落とせなかった!

思った以上に甲羅の硬度が高いらしいがそれでもある程度の甲羅の破壊は成功していた。

〔ウ~ン、魔力で甲羅の強化位してるか! 〕


首元を破壊したのでビックウォータータートルは首を引っ込ます事ができず、もがいているように見えた。

その辺に当てずっぽうにブレスを吐いていた。

〔ただ、ブレスは上には吐けてなかった! 〕


「マック、残念だったな。やはり甲羅は固かったな! 」


『いや、あれは無理だろう。まぁ、美味しい所はフリート卿にお任せかな(笑) 』


「まぁ、見てろよ! 」


ファントム01は高度2000mまで上昇してからの急降下爆撃体勢での突撃をしていた。

1000m付近で切り離されたバンカーバスターは見事にビックウォータータートルの破壊された首元に吸い込まれて爆発、首が落ちた。


『お、命中したな。流石フリート卿! 』


首が落ちたビックウォータータートルはその場に崩れ落ちた。

流石に首が無くなりそのまま巨体を支えていた強化魔法が切れたのか身体が部分的に崩れていた!

〔………後処理が大変だろうな……… 第3戦闘工兵中隊は……… 〕


「それじゃ帰るか。マック、ヒリュウに戻るぞ! 」


『了解! 』


こうして真夜中の航空攻撃は成功した………




近くの森の中………


「スゴイナ、あの魔導航空機ってヤツは……… 」


「全く第2皇子様も観てこいって簡単に言うけどあれは無いな! 」


「しかしセイバーだったか? あれとは別の魔導航空機だったよな? 」


「今回は見た事を正確に報告書に書くぞ。ではあの魔導装甲兵に見つかる前に撤収する! 」


「了解! 」


ガイアス君の命令で極秘で偵察していたナンギン帝国情報部員は闇の中に消えて行った。




「バスター隊長、よろしかったのですか? 」


「まぁ、ブルー卿は見せておけと言ってたからな。構わないさ 」


「そうですか。まぁ、我々はあの大亀の見張りですか? 」


「一応、死んでるか確認後は第3戦闘工兵中隊が来るまでだな 」


「了解! 調査及び警備をします。さて、先ずは調査だな 」


副隊長自ら検分に向かっていた。

朝に第3戦闘工兵中隊と魔導装甲兵隊第2中隊の本隊がワンタイ領軍と来るまで魔導装甲兵隊第1中隊第2小隊(後の第3中隊)の面々は大亀の上で寛いでいた。

〔ただ、後に後悔することになるとは! 〕




10月6日 早朝………


「ブルー卿、この度はありがとうございます。これでワンタイ街は守られました 」


「イエイエ、ワンタイ卿。これからまだダンジョンの攻略戦が有りますよ。それを終わらせないとまたスタンピートが発生しますよ! 」


「ワンタイ卿、ブルー卿の言う通り。ワンタイ山に発生したダンジョンを沈静化して管理ダンジョンにするまでは油断禁物ですよ! 」


「ハ、ガイアス殿下その通りです。それでどの様に管理ダンジョンにしますのですか? 」


「今回のワンタイ山ダンジョンに関してはワンタイ卿の管理下にするのが望ましいと思う。どうかな、ブルー卿? 」


「基本、ワンタイ山ダンジョンに関してはナンギン帝国の管轄ですからね。まぁ、ワンタイ卿がダンジョンマスターになった方が良いでしょうね。あるいは息子さんのどちらかですかね? 」


「私はもう歳ですし若い者に任せたいと思いますし……… 」


「まだ若いだろう。責任云々の事は無いからな! 」


「………良いでしょう。すぐに息子さんの釈放手続きをしましょう。3日下さいね 」


「ブルー卿、ありがとうございます 」


こうして5日後の10月11日にワンタイ山ダンジョンの攻略作戦が始まる事になった。








F/AーⅡファントム戦闘攻撃機の概要


[F/A-Ⅱファントム戦闘攻撃機]


解説:フリートが製作した4機種目の航空機

【前世アメリカ軍が開発したFー4EファントムⅡをベースに製作した航空機 】

ワイバーンを含む対飛行系魔物に対しての切り札として製作したFーⅠセイバーの後継機として開発

将来出てくるで有ろう魔導航空機対策でセイバー以上の航空機として製作した

形状はセイバーとは違い高速飛行ができるよう先端が尖り、魔素吸収口がコックピット脇に2ヶ所、各魔導エンジンに取り込む配置

主翼はセイバーと同じ低翼だが大きく3角形状になっている

【前世F-4EファントムⅡと基本同じ形状】

セイバーと同じ、材料にワイバーン素材を使い込み、フレームはオリハルコン、装甲はミスリル素材を使った贅沢な仕様になっていた

また対地攻撃機としても使える様に各種爆弾を6tまで搭載可能に

新型の魔導エアジェットエンジンを2基搭載してセイバーの4倍以上のパワーを得ることができた

魔導エアジェットエンジンにはワイバーンの魔石(A級)を1個を使い、魔素の吸収、圧縮、魔力タンクにチャージ、新型航空魔導機関マギエアジェットエンジンの作動、浮遊装置への魔力供給と機能を搭載していた

また魔力タンク用にシーサーペントの魔石(B級)を魔導エンジン1基に付き4個専用に使っている

主翼の下部には、ワイバーンの鱗を付けていて魔力を流すと浮遊する事ができるが、セイバーとは違いフル爆装状態だと浮遊できないので通常滑走離陸する

(最大爆装時の滑走離陸距離は約1.000m必要)

機体の上、前側に複座の操縦席が有って、操縦席には特別な専用降下服を着て乗り込む

機体に何らかの故障及びダメージが有った場合、風防が飛び、その後に当人が飛び出す仕組みである

その為、特殊な訓練を受ける事が操縦の絶対条件になっているのはセイバー戦闘機と一緒

鼻先には何故か眼の様な器官が有って操縦のアシストから火器管制までゴーレム核制御でできるようになっていた。

(無人でもゴーレム制御で飛行可能)

セイバーより機体が大きくパワーも有るため新型の魔導無線機を搭載した為、近距離(通信距離約1km)なら通信可能に

固有武装は30mm魔導機関砲を1門、機体先端下部に搭載

機体下部に新型魔導対モンスターミサイル(AMM-Ⅰ)を4発搭載

また対地/対艦攻撃にも使えるように各種爆弾等の使用が可能な様に最大約7t程吊り下げて運用可能

(ハードポイント5ヶ所に各種吊り下げる)

また特殊大型爆弾mk.Ⅳ 5t特殊貫通爆弾(バンカーバスター)を1発中央のハードポイントに吊り下げての要塞攻撃も可能

又は特殊大型輸送ポット(中に物資を1.3t程積める)を搭載して遠隔地に緊急物資輸送もできる。

乗員2名の複座型

後部の席でも操縦可能(無人飛行も可能)


乗員:最大2人(無人でも飛行可)

全長:19.5m

全幅:12.6m

全高:5.2m

機関:MAZ-2A マギエアジェットエンジン2型A×2

最大速度:2.300km/h(約マッハ2)

最大実用上昇高度:18,000m

実用上昇高度:15.000m

特殊装備:スモーク発生装置

固定武装:30mm魔導バルカン砲×1門

     AMM-Ⅰ(アンチ)(モンスター)(ミサイル)×4発

最大搭載量:6t(固定武装を除く)

搭載可能兵装:①mk.Ⅰ 250kg通常爆弾×24

       ②mk.Ⅱ 500kg通常爆弾×11

       ③mk.Ⅲ 1t通常爆弾×6

       ④mk.Ⅳ 5tバンカーバスター×1

       ⑤GP-Ⅱ30mmガンパック×2

特殊兵装  :⑥特殊大型輸送ポット(1.5t)×3




9ーⅩⅢ

何とかビックウォータータートルの進行を止めたフリート達


そして初実戦のファントムだった。





やっと出せたファントムだった。


やっぱりファントムも出したくなったけど、14ーⅢ話にての振りから結構掛かってしまった。


まぁ、こんなものかな?


次話は11月の予定です。

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