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9ーⅩⅡ話 18歳 ワンタイ島救援作戦③ ワンタイ島の救援③

9ーⅩⅡ話です。


何とか間に合ったワンタイ街の防衛戦ですが………


エ、何あれ?

9ーⅩⅡ話


10月5日

ワンタイ島支援始めて3日目、お昼過ぎ


ワンタイ街領主邸内

ワンタイ街防衛軍合同司令部


「しかしここまでとはね。フリート、あの車両は輸出しないの? 」


ワンタイ街のワンタイ山側の街壁沿いに、現在第2戦車中隊のルクスⅡ9両を配置し、街門前にはラウンドタートル2両とゲパルト2両を配置、魔導装甲兵隊第2中隊と第2海兵旅団と共にワンタイ街の防衛をしていた。

空には教導航空隊のセイバー隊(03~06)が交代で哨戒飛行をしていてワイバーンが来ると地上のゲパルトと連携で攻撃して撃墜していた。

〔落ちたワイバーンは魔導装甲兵隊がちゃっかりと回収(デメンジョンバックで収納)していた 〕


「………ガイアス、無理だよ。輸入してコピーして軍拡? それでどうするの? 何がしたいの? 」


「ウ~ン、特には………… まぁ、僕は防衛戦力として欲しかっただけだが、将来は判らないからな。まぁ冗談だよ(笑) 」


「フ~ン、それでだいぶスタンピートも落ち着いてきたけど……… 」


「エ、まだ何か有るの? 」


「此処ではどうか知らないけど、ボルトンダンジョンスタンピートの話は知ってるよね? 」


「詳しくは知らないけど確か約500年前に発生したスタンピートだったよね? 」


「そうだね。その時に最後に現れたのが………グラウンドドラゴン、地竜だったんだよ 」


格としては水竜クラスの土属性の竜の魔物です。


「エ、そうなの? するとここも? 」


「可能性は有るけど実際に現れるまでは判らないかな。何か伝承でも有るとある程度の予想もできるのですが……… 」


「ワンタイ卿、何か在りますか? 」


「………ウ~ン、違うかも知れませんが、ワンタイ山には巨大な亀の魔物が居るとか? その亀は時より現れては森の木をかじって食事をしている………と。その亀の鱗には滋養強壮の薬の材料になると言われてますね。まぁ、私が生まれてこの方、鱗が市場に出回った事も有りませんし迷信かも知れませんね(笑) 」 ワンタイ卿


「………亀か………するとあれだね! 」


「………亀ってまさかガイアタートル? 」


ガイアタートル………巨大な岩の亀型の魔物で体全体が特殊な岩の様な物質で構成されていて甲羅の部分は魔力で魔鉄………いや、アマンダイドクラスの硬さになるらしい。

大陸西部の山岳地帯に生息しているらしいが、僅かに目撃された程度でその時に鱗を拾った冒険者達が持ち帰った物を見た薬師が滋養強壮ポーションを作ったと言われていた。

〔その薬師は実はエルフの潜入者で情報を集めてはユグドラシルの各村に情報を送っているらしい? (ライリー隊長情報です! 〕


「でもガイアタートルがこんな所に居るかな? 」


「………でもそんな話が出てるならそれに近い魔物かも知れませんよ? 」


「ウ~ン、どうだろうね? 」


話し合いの途中、ブルー辺境泊軍の通信兵が入ってきた。


「失礼します。ワンタイ山から巨大な亀の魔物が接近中と上空のセイバーから報告が来ました! 」 通信兵


フラグを踏んだらしい。


「詳しく! 」


「ハ、亀の魔物は山頂付近から突然現れて現在ゆっくりとした速度でワンタイ街に向かって進行中です。到着予想は明日の朝10時付近との事です 」 通信兵


亀の魔物はスピード自体は遅く、ゆっくりと進んでいるらしい?


「………どれ、見に行くか……… 」


「………エ、見に行くってどうやって? 」


「勿論、空からだよ、ガイアス君。セイバーで見に行こうかと……… 」


「フリート、乗せて! 僕も乗ってみたい! 」


「殿下、ダメです。危険です! 」 グラハム騎士団長


「何が危険なものか! このスタンピートでワイバーンをバタバタ落としてるが、セイバーが落とされたか? 」


「そ、それは……… 」


「………まぁ良いでしょう。グラハム騎士団長、ガイアス第2皇子様の安全は保障しますよ。心配ならグラハム団長も付いて来ますか? 」


「いや、セイバーは2人乗りと聞いているから 」 グラハム


「別にもう1機用意しますよ。どうします? 」


「………いや、私は街の防衛を優先させますよ。フリート卿、よろしくお願いします 」 グラハム


「よし、早速だがすぐに行こう! 」



実際に出発するのには小一時間かかた。


「良かったよ、サイズが合って 」


「全くこんな服を着させられるって? 」


「万が一の安全対策の為の飛行服だよ。セイバーに乗るときの制服だよ 」


ガイアス君に例の降下服を着させてセイバー01の後部座席に座らせた。


「しかし思ったより狭いね? 」


「そうかな? 普通に大人が座れる様には作ったんだけれどね。まぁ、囲まれてるから狭くは感じるらしいね 」


「そうなの? しかし何なのこのメモリやらボタンは? 」


「勝手に触るなよ。大変な事になるからね! 」


こうして色々と準備をしてから強襲揚陸艦ホワイトから無事に離陸して出発した。

護衛にはセイバー03と04が付いてきた。



暫く飛んで行くと………


「さて、あれが例の亀さんだね………結構デカい? 」


「うん、確かに大きいけど………ガイアタートルではないような? 」


ガイアタートルは最大の物で全長1kmと言われていた。

そう直径1kmクラスになるとほとんど動かず、背中にも木や苔が載ってはた目森が動いてる様に見えるらしい。

〔基本動かないので気付かずに、知らない内に背中に乗っていたって事も有るらしい? 〕


「すると…………(神眼チェック(笑))………デザートタートル? いや、ウォータータートル? 」


「エ、ウォータータートル? ………って何? 」


デザートタートルとは砂漠地帯に住む大型の亀タイプの魔物。

生態は基本肉食系で普段は砂漠に潜って潜み、獲物がすぐ近くを通ると砂から頭を伸ばして噛みつくらしい。

〔ワニガメの砂漠バージョンと思ってね 〕


そのデザートタートルの水属性バージョンらしいウォータータートル。

生態は水の中に潜み、獲物がすぐ近くを通ると襲うのはデザートタートルと同じだが、水中で岩等に擬態するらしい。

〔その為に水属性と土属性の適正が有るらしい 〕


「しかしデカいね? 」


「ウ~ン、確かに? 」


デザートタートルもウォータータートルも大きい者でも精々50mクラスだった。

今見ている個体は全長500m位は有りそうだった。


「ダンジョンの影響で大きくなった? 」


「何で此所にウォータータートル? が居るの? 」


「ウ~ン、ハッキリとは言えないけど、………偶々いたウォータータートルを初期のダンジョンが吸収してダンジョンボスクラスにしていた? としか言えないね? 」


暫く様子を観ていたら顔を伸ばして………


「あ、ヤバイ! 全機ブレイク! 」


「エ、何? ウワァァ……… 」


ウォータータートルがブレスを放ってきた!

放ったブレスをよく観たら、水と土の混合ブレスだった。

〔まるで土石流を吐いている様だった! 〕


「フゥ~、ヤバかった。流石にあれは無いだろう! 」


「何だよ、あのブレスは? 大体ウォータータートルなら水のブレスじゃなかったか? 」


「もしかしたら育ちすぎて土のブレスも吐けるようになって水と混ぜて吐いてるのかな? 」


「それでどうするの? あんなのを吐かれたら街壁位簡単に破壊するだろう? 」


「ウ~ン、………仕方ない、一旦戻ろうか。そして少し話し合いをしようかな? 」


「あれの対処法が有るような言い方だけど……… 」


「まぁ、それは後で。あ、そうそう、ダンジョンの入口も確認しようか! 」


「エ、すぐに戻った方が良いような? 」


「まさかと思うけど後続が居ないとも限らないから確認だよ! 」


ワンタイ山山頂に向かうとそこにはポッカリと大穴(直径約2km)が空いていた。

よく見ると徐々に穴自体は小さくなってきていた。

〔後の調査で最終的には直径1kmのすり鉢状の入口になっていた 〕


「さて、ダンジョンアタックだけどブルー辺境泊軍(ウチ)の部隊でやっても良いのかな? 」


「流石にそれは困るよ。ダンジョンマスターの扱いに困るよ 」


「ダンジョンマスターはナンギン帝国関係者がなればいいさ。僕らは露払いさ。なんならガイアスがダンジョンマスターになる? 」


「ウ~ン、僕がダンジョンマスターになっても管理ができないし……… やらすならこのワンタイ子爵領の関係者が良いよね? 」


「それだとワンタイ卿か………あ、息子がいたな………ただ入院中だからな……… 」


「エ、入院中って? 」


「まぁ、人質として囲われてたと言うより………奴隷だね。令束の首輪を付けさせられていて、発見した時は酷いもんだったよ 」


ワンタイ卿の2人の息子はかなりの重傷だった所を発見、現在はフェロー島の総合病院に強制入院中だった。

まさか牢獄に監禁されていたとはね。


「どうも2人共に抵抗していたらしいね。それで令束の首輪を着けさせられても抵抗していたから……… 」


「………ワンタイ卿には話せないな! 」


「まぁ、本人達はすぐにでも戻りたいだろうけどね。さて、一旦戻ろうか! 」



強襲揚陸艦ホワイトに戻ったフリート達はすぐに軍義の為にワンタイ領主邸内の合同司令部に向かった。


「一応仮の呼称でビックウォータータートルとしとこうか? 」


「確かにデカい水亀だよね(笑) 」


一応、目標の亀の名称が決まった。


「確認するが、オルカBu01と02は何処に居る? 」


「ハイ、現在オルカBu01、02を含む第1艦隊がワンタイ湾にまもなく到着予定です。それと病院船シャルロットと輸送船フェローが一緒です 」 ブルー辺境泊軍通信兵


「支援物資の輸送ですか。では速やかに支援物資を降ろして病院船には女子供達を中心に怪我人共々乗せて湾外に待避させましょう。乗せきれない人達はフェローに載せるように 」


「ハ、シャルロット、フェローに伝えます 」


「フリート君、病院船って? 」


「戦場の近くまで進出して怪我人を回収、治療する為の専用船かな? 今回の様な災害支援にも使えるね 」


今回は医薬品(ポーション等)と非常食を満載した病院船と輸送船を派遣した。

大亀の出現は予想外だったが、良いタイミングで来てくれたのは良かった。

〔積み降ろしに時間がかかりそうだが、日付の代わる真夜中には避難できるだろう 〕


「オルカBu01と02には指定位置に配置、艦砲射撃にてビックウォータータートルへの攻撃を準備せよと。それとヒリュウにファントムの準備とマックをヒリュウに向かわせろと! 」


「ハ、オルカ、ヒリュウに伝えます 」


「と、言うことで僕はヒリュウに向かいますので後をよろしくね 」


「わかった。ナンギン帝国軍も協力しよう。ワンタイ卿、市民の避難を頼む 」


「ハ、殿下。オイ、守備隊に女子供達の避難命令を。港に集めてブルー卿の船に載せるようにと 」


「ハ、伝えます 」


「所でフリート。ヒリュウとかファントム? て何? 」


「今はダメだ。後で教えるよ。まぁ、真夜中に花火を上げるから待っていてくれ! 」


フリートは領主邸の合同司令部を出てホワイトからセイバー01に乗ってヒリュウに向かって行った。




9ーⅩⅡ

ワンタイ山頂から現れた大きな亀?


先ずは偵察ですね。


あれ、ウォータータートルってあんなに大きかったかな?


ガイアス君→ねぇフリート君、ヒリュウとファントムって何?



明日も投稿します。

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