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9ーⅩⅠ話 18歳 ワンタイ島救援作戦② ワンタイ島の救援②

9ーⅩⅠ話です。


ワンタイ街にフリートは上陸した。


先ずはワンタイ街とナンタイ町の防衛戦です!

9ーⅩⅠ話


ワンタイ島の防衛戦が始まってから次の日、夜どうし魔物の群れを相手にしていたワンタイ街、ナンタイ町共に健在だった。

ワンタイ街にはシャーク級駆逐艦3隻とセイバー隊7機、ナンタイ町には魔導装甲兵隊1個小隊とセイバー隊4機が支援していた。

〔交代で休憩をしながら何とか持たせてはいたが……… 〕



ナンタイ町の戦況。


10月2日、昼頃。

ナンタイ町、町門にて。


「第1分隊休憩だ! 第2分隊前進、第3分隊は支援! 」


「小隊長、増援はまだですか? 」 第1分隊長


「まだ2日目だぞ! 普通はそんなに速くは無理だろうに? 」


「エ? ブルー辺境伯軍でそんな事思ってるの隊長だけでしょ? 」


「いくら早くてもどうやってここまで援軍を送るの? 普通は近くの港に部隊を下ろしてからの進軍だから………早くても明日………明後日じゃないのか? 」


「隊長、強襲揚陸艦ブルーは確か近く………カクセン諸島に居ましたよね? 」 副小隊長


「ん、そうすると………順調なら今日の夕刻には来るかな? 」


「ウ~ン、どうでしょうか? 確か第3戦車中隊を載せてたような? 」


「ウ~ン、そうなら………すぐに来るな! 」


「あの隊長(戦闘凶)、間違いなく来ますね。さて、どうなるやら? 」



15時近くになってホクタイ街方面から何かが来たと連絡があった。

見に行くとルクスⅡ型が9両とコンダクターⅡ型(Ⅷ号輸送/指揮装甲戦車の正式名称)が1両の第3戦車中隊が荷馬車を引っ張って来ていた。


「おい、バスター小隊長は居るか! 」


「ここに居るぞ! モンゴメリー中隊長! 」


「お前さん、今度は中隊長に出世するんだって? 」


「あぁ、高い所から飛び降りる簡単な仕事だよ! 代わってやろうか? 」


「遠慮しとく。高い所は嫌いだからな(笑) 」


「所で随分と速かったな? 」


「何、強襲揚陸艦ブルーを夜通し飛ばさせて朝の3時にホクタイ街に上陸して朝日が出たと同時に出発しようとしたら冒険ギルドの依頼で荷物を持ってきた。無理矢理荷馬車取り付けて、けん引して着たから時間がかかったよ! 」


「その荷物の一部が泡吹いてるぞ! 」


「だから乗せるのに反対したんだよ! 」


けん引してきた荷馬車の半分は食料等の物資だったが、半分には冒険者とホクタイ街の守備隊の隊員が乗っていた。

皆さん泡を吹いて気絶している様だった。


「お、やっと来た………ナンジャコリャ! 」


オウリンギルマスが驚いていた。


「オウリンギルマス、こうなると言いましたよね? それでもと言うから連れて来ましたよ? 」


モンゴメリー中隊長は困った顔で報告していた。


「……………ハ、無理を言ったのは此方の方だから……… ご協力ありがとうございます。早速ですが支援の方をお願いします。オイ、荷馬車を外して荷物を受けとれ。急げ! 」


ナンタイ町冒険ギルド出張所の職員とナンタイ町守備隊の人達は物資を受け取り、気絶している仲間にはそれぞれ臨時救護所の教会に放り込んでいた。


「それでバスター、戦況は? 」


「今は第2分隊が前に出て第3分隊が支援、第1分隊が休憩中だよ 」


「それなら下がらせろ。後は俺たち第3戦車中隊が代わろう。暫く休め 」


「別に良いけど………一応、ワイバーンがたまに来るがセイバー隊が対応するから大丈夫だよ 」


「そのセイバー隊は何処だ? 」


「今はマック小隊が広場に臨時補給所作ってそこに下ろして休憩中。夜どうし対地掃討をしてたからね。今はワイバーン待ちだね 」


「一応挨拶しとこうと思ったが………後でで良いかな? 」


第3戦車中隊はルクスⅡ型2個小隊6両で門前を固めてから1個小隊で掃討をすることになった。


「では行くぞ! 」


部下のルクスⅡを乗っ取り、縦横無尽に魔物を狩っていくモンゴメリー中隊長………


「………あれ良いのか? 」


「もう諦めています。ああなったら基本、放置で(笑) 」


第3戦車中隊副中隊長は諦めていた。


「まぁ、良いけどね。それじゃ後はよろしくね。何か有ったら呼んでくれ 」


「了解! まぁ無いでしょうけど、その時はお願いしますね 」


この後18時には、通常の馬車を護衛しながらⅨ号水陸両用兵員輸送戦車 アリゲータⅡ型に乗って第1魔導装甲兵隊の第1、3小隊と第1海兵中隊の増援も来てナンタイ町の防衛は堅牢になっていった。





ワンタイ街の戦況


10月2日夕刻

ワンタイ湾、シャーク級駆逐艦シャークBu07艦橋


「ウ~ン、やはり中々減らないな 」 ドレイク


「艦長、それはそうでしょうね。何せワンタイ山やその一帯の魔物を吸収してたら、それこそ暫くは吐き出すのでは? 」 副艦長


「ダンジョンは近寄って来た魔物を取り込みながら成長してある程度育ち過ぎると中の魔物が増えすぎるから吐き出すのですよね? 」 砲術長


「そうだったかな? たしかポルトンダンジョンが湧いた当時は5日間、物凄い勢いで魔物を吐いて来たらしい。それからのダンジョンアタックだからなぁ。実質1ヶ月以上は掛かったらしいけど……… 」 航海長


「随分と詳しいですね? 」


「まぁ私も昔は冒険者に憧れてた口だよ! ダンジョン制覇して見たかったがな(笑) 」


「まぁ我々もそうだろう。学生の頃はそう思って居るのも居たよな 」


「まぁブルー卿は別で(笑) 」


「あの方は………確かに普通じゃないしね(笑) しかもダンジョン制覇しておまけにブルードラゴンまでテイムって……… 」


「まぁ、ブルー卿って事で(笑) そろそろ日が暮れますね 」


通信兵が入ってきた。


「報告! またワイバーンの群れが11頭接近! 」


「セイバー隊には? 」


「同時に連絡しています 」


「ワイバーン等の空の獲物はセイバー隊が担当だろう。セイバー隊に任せると伝えておけ! 」


「ハ、伝えます 」


「さて、今日のワイバーンの襲撃は最後かな? 」


「昨日からの様子ならそうでしょうね。やはりワイバーンは夜行性ではないと? 」


「恐らくは夜間は見えないのだろうな。野生の個体と一緒で良かったよ 」


また通信兵が入ってきた。


「報告! 強襲揚陸艦ホワイトから連絡。ワンタイ湾に18時30分到着予定。港側に連絡してスペースを開けさせろと 」


「早いな。返信、来港を歓迎する。既に港側は準備済み。ワンタイ街守備隊とは打ち合わせ済み。速やかなる陸上戦力の展開を希望する! と 」


「ハ、伝えます! 」


「随分と速かったですね 」


「積み込みに手間取らなければもっと速かったでしょうね 」


「航海長、何でですか? 」


「我が艦隊の最高速度は32ノット出せます。まぁ普通は15ノット位が巡航速度ですけどね。15ノットで来る場合、アップシー港からワンタイ湾まで大体36時間、明日の朝位でしょうね。それが全速では無いにしろ恐らくは25ノットで来れば今日の昼には到着していたでしょうね。それが夕刻までずれたなら積込で何らかの障害が合ったのかと? 」


航海長は言い当てていた。

アップシー港にて乗り込むナンギン帝国陸軍側がもう少し載せろと要求していた為だった。

〔100人と言ったのに来ていた部隊を全て載せろと要求した将軍が居たがガイアス第2皇子に黙らせられた。まぁ更迭予定の将軍らしく焦ってたのだろうと 〕


「では領主館に連絡を! 」



18時30分、強襲揚陸艦ホワイトと航空揚陸艦シーライオン07、第2護衛艦隊がワンタイ湾に入港してきた。

ワイバーンを迎撃していたセイバー隊(第1航空中隊)は整備の為に空母ヒリュウに向かい、シーライオン07に搭載していたセイバー教導隊(訓練飛行隊)が任務を引き継いだ。

〔流石に整備は必要なので、ヒリュウにて一晩かけての大整備をする予定だった。因みに、ナンタイ町に居るマック小隊4機は明日交代の予定だった 〕


早速、ホワイトが指定された岸壁に接岸、突撃デッキを開けて支援車両とブルー辺境泊軍海兵隊部隊とナンギン帝国陸軍部隊、冒険ギルド部隊を降ろしていった。

ただ、ナンギン帝国陸軍部隊はフラフラだったが?

〔船酔いだった。陸軍兵は船の輸送にはなれてなかった為だった 〕


「え~と、ガイアス第2皇子様、大丈夫? 」


「(ウップ………)………あぁ、ブルー卿大丈夫だよ………(ウップ………) 」


「殿下、無理をなさらずとも……… 」 グラハム


「まさかここまで酔うとは………(ウップ………)それと言ったろ、ガイアスで良いと………(ウップ………) 」


「まぁ、船酔いは慣れですからね、ガイアス。僕もフリートで良いよって行ったよね? これ飲んで、酔い醒まし! 」


フリートは酔い醒ましポーションを渡した。

ただ、味は………


「あ、ありがとう、フリート。(ゴクゴクゴク…………)ウゲ、マズイ! 」


「少しは楽になったろ。まぁ味は不味いけど効き目は良いよ 」


「あ、本当だ。ス~トした。結構効くね! 」


「まぁね、それとワイバーン達は大丈夫でしたか? 」


「ワイバーン達もグロッキーだが陸地に降りれば少しは元に戻るから大丈夫だよ。取り敢えずワンタイ街の空き地を確保しておこう。 」


「それなら大丈夫です。グラハム騎士団長殿! 」


どうやら領主自ら出迎えに来たらしい。

ガイアスの前で膝まづく。


「ようこそワンタイ島へ、ガイアス第2皇子様。早速の救援を感謝致します。私がワンタイ島領主、ダイン・ヴァイカウント・ワンタイです 」


「………何かと兄が迷惑をかけてすまなかったな、今回は。早速だが軍を展開したいがよろしいか? 」


「ハ、お願いします。それと、ブルー辺境伯爵様は……… 」


「失礼した。私がフリート・アール・ブルーです 」


「ダイン・ヴァイカウント・ワンタイです。この度の迅速なる救援に感謝致します。また、今回の侵略に関しては私にも責任が有ります。このスタンピートが終結後に如何様な処分にも甘んじてお受けしますのでワンタイ島民への寛大な対応をお願いします 」


「………まぁ、ワンタイ卿の事情は知っていますので。そうそう、御子息は無事ですよ。令束の首輪が付いてましたが、今は元気に療養中ですよ。この騒動が落ち着いたら開放第1陣にてお送りしましょう。よろしいですね、ガイアス皇子様 」


「それでお願いしますよ、ブルー卿 」


「あ、ありがとうございます! (泣き!) 」


「………兵の展開をしますので案内の兵を! 」


「あ、そうでした。事前にドレイク艦長から聞いてますので。オイ、ブルー卿様の部隊の案内を! それとワイバーン騎士団長にワイバーンの駐騎場に案内せよ! 」


「ダイン卿すまん。陸軍兵は船酔いで暫くは使えんから何処か天幕でも張ってそこに放り込むので場所を指示してほしい。後、冒険ギルドに冒険者達の案内も頼む 」


「いえ、陸軍兵は船に慣れてないのに救援に来て頂いただけでも嬉しいですよ。明日にでも復活して頂ければ良いですよ 」



こうしてナンギン帝国軍、ブルー辺境泊軍合同部隊の配置が完了した。

ワンタイ街、ナンタイ町共々、ギリギリスタンピートを押さえ込む事に成功していた。




9ーⅩⅠ

余裕で撃退するブルー辺境泊軍とその実力に驚くガイアス殿下とナンギン帝国軍!?


③ナンタイ町で暴れる第3戦車中隊!

④フリート卿率いる増援がワンタイ街に到着!


何とか間に合った様です。



明日も投稿します。

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