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9ーⅨ話 18歳 対ナンギン帝国紛争編⑨ 戦後処理からの………

9ーⅨ話です。


アップシー国際港にて戦後処理の話し合いです。


派手に登場しましょう!

9ーⅨ話


10月1日


ナンギン帝国艦隊(脱走艦隊?)を倒してから約1ヶ月後。

ナンギン帝国アップシー国際港は物々しい厳戒態勢だった。


現在、アップシー街には皇帝陛下の代理人でも有るベルン宰相閣下、第2皇子のガイアス・フォン・ナンギンが指定された時刻に来る交渉相手を待っていた。

場所はアップシー国際港隅の新しくできた地区でまだ護岸しかない更地だった。

〔港湾関係者も住民もいない場所だった 〕


そこにはナンギン帝国陸軍の部隊と代表達、海軍の生き残りの代表達と上空にはワイバーン騎士団20騎が飛行しながら警戒していた。

暫くして指定された時刻が迫る時、ワイバーン騎士団の1騎が降りて来た。

〔騎士団長自ら降りて来たらしい 〕


「ガイアス様、現れました! まっすぐに此方に向かって来てます 」


「ご苦労様、グラハム騎士団長。するとそろそろかな? 」


「何がそろそろなのですか? 」 ベルン宰相


「いやね、ブルー辺境伯爵が来るのに船だけですかね、と思って? 」


「まぁ確かに有りそうですね。例えば例の魔導航空機とか? 」


…………(キィィィ~ ) …………


「グラハム団長、それ言ったら…………あ、来たようだね 」


「ん、何ですか? この音は? 」 宰相


暫くして此方に向かって来ている船? の上を抜かして5機のセイバーが駆け抜けて行った!

勿論、スモークをなびかせて!


「何ですか! あ、あれは! 」 宰相


「あ、宰相は知らないか? あれが対ワイバーン討伐用の魔導航空機と言う物らしいね。2年前にブルー辺境伯爵軍の編成観閲式時に初登場して今回の様に煙を吐きながらイングスランド王城の上空を飛んだらしいね………… グラハム団長、あれ撃ち落とせる? 」


「……………無理ですね。あの高度にワイバーンは上がれませんし、撃墜する為の武器が無いです。今の所は手出しできませんね 」


「まぁあの高度まで基本無理だろうな。それこそ伝説の四大エレメントドラゴンでなければ……… それにあの報告書だと誰も信じないよね、普通には? そうだろう、情報部! 」


「…………ハ、申し訳ありません! 」 帝国情報部長


空を駆け回っていた魔導航空機(セイバー)が1騎? が近づく船に降りた様だった。

残りの航空機は上空を旋回しつ、時より煙を出していた。

〔まぁ威嚇行動だろうね 〕


「ガイアス様、船の方が近づいて来ましたが…………大きくないですか? 」 宰相


「あれ、あんなに大きいのかな? 20,000tって聞いたけど? 」


「はぁ! 2、20,000tですって!! おい、全員待避だ! 」 海軍提督(の生き残りの第2皇子派の人)


「待て! 心配するな! 交渉に来ているのにここに突っ込む程の事はしないだろう。………たぶん? 」


ガイアス第2皇子様が動かないので皆さん動けなかった。

今は動けば粛清される可能性があった為だった。

〔特に海軍関係者がビビっていた 〕


結局、護岸ギリギリで停船して錨を下ろしていた。

停船して少し後、船首の突撃ハッチが開いた。

〔垂直に停船していたのでどうやって降りて来るのか不思議に思っていたナンギン帝国側だったが、ハッチが開いて護岸に付いたので納得した 〕


そしてハッチから出て来たのは、ルクスⅡ型戦車が4両、Ⅵ号戦車ランドタートルが2両、新型のⅩ号対空戦車ゲパルトが2両出て周辺を威嚇していた。

その後に魔導装甲兵隊が出て正面に展開、海兵隊が出て周囲に展開した。

〔そしてテキパキと両軍の中央付近にテーブルセットを展開していた。勿論、椅子はお互いに3人分だけセットしていた 〕


やがてハッチから重装甲兵1人とイングスランド王国の騎士団の鎧を着た2人が歩いて来た。

テーブルセットの近くまで来た時、重装甲兵が割れて中から小柄の青い戦闘服を着た人が降りてきた。


「………え~と、ガイアス第2皇子様でいらっしゃりますか? 私はイングスランド王国にて辺境伯爵を拝命されてます、フリート・アール・ブルーです。以後お見知りおきを 」


「(ククク!)………私がガイアス・フォン・ナンギン、第2皇子です。隣が……… 」


「ナンギン帝国宰相のベルン・アール・レンダイです。以後お見知りおきを 」


「………そして私がワイバーン騎士団団長のグラハム・ナイト・シーサウスです 」


「え、シーサウス? 」


「ええ、貴方が捕虜にしたグルーリンは私の兄の子で、まぁ甥っ子ですね。気になさらずに、ブルー卿 」


驚いた!

まさかの甥っ子ですか!

〔確かに誰かに似てるとは思ったが……… 性格は反対みたいだな 〕


「………ええ、わかりました。それと此方にいる方々は……… 」


「私はウイリアム・ナイト・バーミンガムです。イングスランド王国近衛騎士団第1護衛隊の隊長を拝命してます。まぁブルー卿の兄で次期バーミンガム領主です。以後お見知りおきを 」


「私はスティーブ・ナイト・エジンバラです。イングスランド王国近衛騎士団第1護衛隊の副長を拝命してます。私は次期エジンバラ領主です。以後お見知りおきを 」


「この近衛騎士2人は近衛騎士団員ですが、バーミンガム家、エジンバラ家の代理でも有ります。今回の防衛戦では両家からの増援を得てますので、交渉の席に立ち合ってもらっています 」


この2人、今回の防衛戦には参加してませんが、バーミンガム海軍、エジンバラ海軍から1個艦隊づつ増援をしてもらい、フェロー本島の防衛戦をしてもらっていた。

もっとも巡洋艦×4隻、駆逐艦×16隻、哨戒艦多数 対 ガレー船60隻の戦いだったが、一方的に蹂躙していた。

〔訓練にもならないと応援艦隊側から言われてしまったが 〕


今回の紛争で生き残っていた捕虜(約6,000人)は今回の為に無人島にワザワザ作った監獄に放り込んだ。

一応、回りを高い壁に囲まれた中に粗末な小屋を適当な数(一応、8,000人分)を建てて監視はゴーレム軍団と少数の監視団で管理していた。

〔捕虜の首輪を付いたままですが、一応最低限の衣食住は揃えてますよ。無論、請求書も準備してますよ(笑) 〕


「それで今回の紛争? ですがナンギン帝国側ではどの様な対応を考えてます? 」


「それに付いては我がナンギン帝国としてはすまないとしか言えない。理由はこの元ナンギン帝国南緯艦隊は勝手に集結して勝手に貴国に宣戦布告無しに攻め行ってます。なのでナンギン帝国としても大変困惑います 」


「それはそちらの都合ですよね? 我々としては第1皇子様が参加している時点でそれは無いですね。しかもあの要塞艦? とか言う粗大ゴミを作って攻めて来てますしね 」


「た、確かに第1皇子様がいらっしゃりましたが………それに今回はナンギン帝国海軍の上層部が勝手に決めた事で……… 」


「宰相、よそう。ナンギン帝国側の管理不足なのは認めよう。それに彼らだけでもこの辺の占領は可能だろうね。我が陸軍があそこの鉄の箱に勝てるかな? グラハム団長 」


「………無理ですね。あの小さい方でも厄介そうなのにあの大きいのとかは………どうですかね? 」


「ワイバーンを使ってもですか? 」


「………近づく前にあれに落とされるでしょうね 」


上空のセイバーを指して言っていた。

まぁ制空権の概念を持ってるからの発言なんだろうね。

〔空から一方的に攻撃できるからね 〕


この後は、第1皇子様や幹部クラスの身代金、戦時賠償の話になったが!


「そう言えば、戦時賠償でワンタイ島の資源収集権が欲しいと言ってたけど………結局資源って何? 」


「なんだ、まだ見つからなかった? まぁ仕方ないけどね。あれは………「失礼します! 緊急報告です! 」………何だ! 」


突然、ブルー辺境伯軍の通信兵が慌てて来ていた。


「報告します。ワンタイ島ワンタイ湾に先行しているシャークBu07より入電! ワンタイ街に向かって魔物の群れが押し押せているとの連絡。ワンタイ島領主及びワンタイ島冒険ギルドよりの救援要請が有りました! 」


「何だって! 魔物の群れってスタンピートか! 」


ガイアス第1皇子が驚いていた!


「ウ~ン、間に合わなかったか 」


「どう言う事で! ブルー卿? 」


「説明を! 」


「以前、ガイアス第2皇子様に初めて会った時、冒険者としての僕が何しにワンタイ島に行ったか知ってますよね(笑) 」


「ワイバーン素材の確保だろう。それで? 」


「その時に偶々ダンジョン? っぽい場所が在ったんだよね 」


「え、何だって! ダンジョンってあのダンジョン? 」


ナンギン帝国側は驚いていた。


「本当は4月の時点で最終確認をしようかと思ったら渡航禁止だろ! まだ大丈夫かなとは思ったが………予想以上にやらかしてるね、ナンギン帝国海軍は! 」


「どう言う事? 」


「あの島船を作るのにワンタイ島のワンタイ山の森林の大部分を伐採してましたよね? 」


「そう言う報告は受けてたよ。足りなくて近隣の本土側でも伐採していたらしいし。それが? 」


「そこに住んでいた魔物は何処に行ったのでしょうね? 」


「………あ、まさか! 」


「そう。大部分はダンジョンが吸収しただろうね。ワンタイ島の冒険ギルドがあれだけ森林破壊したら魔物の被害も増えそうなのに、何時もと同じ討伐数なので変だと思っていただろうしね 」


冒険ギルド側でも問題視していたが、調査の為の増員ができなかった。

更に第1皇子の名でワンタイ島の渡航が禁止されてまともな調査もできて居なかった。


「なので予想だと後1年は大丈夫だと思ったけど……… で、ナンギン帝国としてはどうします? 」


「会談中失礼します! 」


ナンギン帝国側から伝令が着たようだ。


「冒険ギルドアップシー支部ギルドマスターからの報告です。ワンタイ島にて大規模な魔物の襲撃が発生しています。至急、救援と軍の派遣をと! 」 伝令


「わかった。冒険ギルドには直ぐに救援に迎える冒険者を港に集めるようにと。報酬はナンギン帝国が保証すると! 」


「は、直ちに! 」


伝令は走って行った。


「それでナンギン帝国からイングスランド王国ブルー辺境伯爵様にお願いが有ります 」


「何でしょうか? 」


「今回の紛争の件を後日改めて会談させてもらいたいのと、ワンタイ島のスタンピートの沈静化とワンタイ島の各街町村の救援に力を貸して貰えないだろうか? 」


「殿下、それは……… 」


「騎士団長としてもお願いする。できれば我々ワイバーン騎士団もワンタイ島の救援に向かいたい 」


「よろしいでしょう。今回の紛争とは別にワンタイ島の救援に向かいましょう。通信兵、シャークBu07に連絡。可能な限りの支援をせよ。時間稼ぎは任せたと! 」


「は、直ちに! 」 通信兵


「ではガイアス殿下、ご一緒にどうですか? 勿論、騎士団長殿も 」


「殿下、流石にそれは……… 」 宰相


「はい、行きましょう。一度乗ってみたかったんだよね(笑) 」


「ブルー卿すまないがワイバーンの輸送も頼めるか? 」 団長


「別に構いませんが……… 大丈夫ですか、ワイバーンは? 」


「一応、船に乗せる訓練はしている。後は慣れてない船に乗せた場合だが……… 贅沢も言えないので 」


「まぁ良いでしょう。では殿下と騎士団長殿は我がブルー辺境伯軍艦隊旗艦、ホワイトに乗艦してもらいましょう。それと増援の陸軍部隊は揚陸艦(シーライオン08)を呼び寄せますのでそちらの方に乗せましょう。1回の輸送で………300人位の兵士は運べるでしょう 」


「「そんなに運べるのか!! 」」宰相&騎士団長


「艦内では大人しく指示に従って貰えればその位は運べますよ? 後、冒険者達は………先行させますか、ギルマス? 」


アップシー支部のギルドマスターが走って来ていた。


「貴方はスクリュー殿? いやブルー卿、お願いできますか? 緊急召集を掛けたので近くにいる冒険者は直ぐに集まります。後、1時間程のお待ちを。その時点で集まった冒険者を先発隊として乗せて行って下さい 」


「わかりました。では冒険者の先発隊と陸軍の一部………100名程とワイバーン騎士団の方々はこのホワイトにて運びましょう。指示に従って乗艦して下さい 」



こうして急転直下、イングスランド王国、ナンギン帝国合同のワンタイ島の救援作戦が混乱の中、始まった。






今回登場した新型戦闘車両


[Ⅹ号戦車 ゲパルト型]

解説:フリートが製作したゴーレムタンクの10種類目の車両。

【前世、旧西ドイツ陸軍が開発したゲパルト対空戦車の砲塔部分と陸上自衛隊の74式戦車の車体を参考に製作】

Ⅵ号戦車をベースに対空戦闘(対ワイバーン戦)ができる様に改良した

エンジンと操作系をゴーレム化、フレームをオリハルコン、装甲をアマンダイト&ミスリル装甲で製作

車体はキャタピラを護る為にスカートアーマー付き

砲塔には砲塔両脇に35mm対空/対地魔導砲(オリハルコン製)が2門付いていて、正面から真上までカバーしている

また魔導レーダー(魔力感知器)で目標を自動追尾可能に

一応、対空戦闘特化型だが地上目標も攻撃可能

一応、人員等を乗せられるが基本は無人で操作可能

〔その為、ゴーレム化していた 〕

ある程度は自律行動ができるが登録命令者の言うことしか聞かない仕様です


最高速度:地上50km/h

武装:35mm対空/対地魔導砲×2門

重量:35t

乗員:2名(無人自立行動可能 )



基本は陸亀さん海亀さんと同じゴーレム仕様です。

今の所、2両しかありませんけどね。




9ーⅨ

航空ショウからの交渉でしたが………


やっぱりダンジョンだった様ですね。


さぁ救援に向かいましょう!



明日も投稿します。

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