第一章 二人の嫁、襲来 - 07 - 阻止
第一章 二人の嫁、襲来 - 07 - 阻止
「ちょっとまった! それ以上、あなたに好き勝手させたりはしないわ!」
可愛いけど迫力のある声と共に、明かりがついた。
それで初めて圭太は、自分が大きなベッドの真ん中で大の字になって寝ていることが分かったのである。
さらに驚くべきことに、圭太の上にはさっき突然現れた黒髪長髪の美少女、希舞が馬乗りになって跨っていて、圭太の服を剥ぎ取っているところだった。
そして、それを阻止するために現れたのが、まだ純白のウエディングドレスを纏ったままの上原類である。
「ちっ。しつこいわね、類。あっちの世界で一人寂しく式をあげてればよかったのに」
舞は話しながらも、圭太のパンツを剥ぎ取ろうとしている。
さすがにこの状況下でパンツを脱がされるのは恥ずかしすぎるので、圭太は必死でパンツを死守しようとしていた。
「だーかーら! あなた、いい加減にしなさいよ。さすがに、そこから先はあたしだって我慢してたってのに。なに一気にハードル飛び越えようとしてんのよ!」
可愛い声で怒声を浴びせながら、右手のひらを圭太と舞に向けてかざす。
そこから、まばゆい光の束が放たれて二人を直撃しようとする。
それを舞が左手をかざして受け止め握りつぶした。
「これからがいいとこなのに、何邪魔してくれてんのよ。このブス!」
悪口ではあったが、類に言っても悪口になっていない。
誰一人として、類のことをブスだとは思わないからである。
「だから、いい加減はなれろ!」
叫びながら、類は跳ねる。
一気に二人との距離が縮まり、間合いに入った瞬間舞に向かって蹴りが放たれる。
それがきっかけとなり、再び闘いが再開された。
今度の闘いは明かりの中、ただし広いとは言っても部屋の中である。
バカみたいにでかいウォーターベッドの上で一人取り残されたままの圭太は、二人の闘いの様子をただ見ていることしかできない。
広い部屋とはいえ、遠隔攻撃を交えながらの戦闘となるといくらなんでも狭すぎた。
舞の放った光の矢の一本が圭太を掠めて、ベッドに突き刺さる。
ウオーターベッドはあっさりと破れ、中から水が吹き出してきた。
当然圭太はその水を浴びながら、即席でできあがった小さなプールの中に胸のあたりまで沈んでしまう。
「ちょっとあんた、圭太さんになんてことすんのよ!」
その様子を見た類が、舞に向かって叫ぶ。怒りを込めた右の拳が輝き、光と共に舞の腹部に打ち込まれる。