第二章 アイドルは女王様 - 18 - 王都壊滅
第二章 アイドルは女王様 - 18 - 王都壊滅
その間にも、怪獣の様子にまた変化が現れる。
それまで王都に多大な被害をもたらしながらも、無為に吐き続けていた白色のビームを止めてしまう。
三百メートルを超えるあまりに巨大な体を、丸めるように前かがみになるとまるで岩石の塊のような体に、何かが現れる。
遠目から見ると針のようにも見える。だが、それは巨大な体から突き出ているからそう見えるだけで、一本一本は電柱ほどの太さと長さがあった。
前かがみになり全身から針のように突き出して、その場で怪獣は固まったように動かなくなる。
それまで、何者かによるものと思われる打撃を受ける度に、大きくのけぞっていた怪獣の動きがほとんどなくなる。
だがそれは攻撃が止んだとか、受けたダメージによって動けなくなったとかいうわけではなかった。
一体何が起きようとしているのか?
その理由はすぐに分かる。
体表から突き出した針のように見える電柱が、連続して一瞬だけ白く輝く。
すると、そこから白いビームが次々と放たれる。
その殆どは大気を斬り裂いたが、その一部は王都に命中して切り裂いた。
一部とは言っても、その数は三桁の大台に達する。
ただ一度の斉射で、王都のほぼ半分が壊滅状態となった。
もちろん怪獣が攻撃方法を変化させたのは、そのことが目的ではない。
繰り返し攻撃をしてくる敵を迎撃することが目的であった。
出力を制限した多数のビームとすることで、敵を圧倒する。
どちらかと言えば、面白みのない戦い方であったが、それだけに堅実でより確実な戦い方である。
もちろん、攻撃が命中することを前提にした場合であるが。
そして、その前提が誤りであることは、すぐに証明される。
多数のビームで空中をなぎ払い続けるが、まったく効果は現れず怪獣への攻撃が止むことはなかった。
だが、多数放たれるビームが怪獣の敵に対する効力が見られないからと言って、王都への影響が存在していないわけではない。
一つのビームが与える影響は小さいが、与える被害は圧倒的に広範囲に及んでいる。
そして、王都の市街地を駆け抜ける圭太にとっても、その影響は多大なものがあった。
通り沿いの建物が、至る所で半壊や全壊していて道を塞いでいる。
それは、まっすぐに進めないということを意味していた。
ただでさえ、土地勘がない圭太にとって、最大の足かせとなっている。




