第二章 アイドルは女王様 - 03 - 巨大浴場
第二章 アイドルは女王様 - 03 - 巨大浴場
今圭太が着ているのは、式場から逃げ出してきた後に一度脱がされた後、あわてて身につけたTシャツとスボンとパンツ。この三つだけである。それを総掛かりで脱がされたらさすがに抵抗する間もなく、瞬く間に周りの女性陣と同じように全裸に剥かれてしまった。
特に太っているというわけではないが、まったく鍛えていない体は服による補正がないとなんとも締まりのない体に見える。
ただ、圭太の全裸を見た女性陣の中に誰一人として嫌な顔をする者はいなかった。
もちろん、それはミアも同じである。
全裸になった圭太の腕を取ると、圭太を導いてゆく。
大理石の床の上から進んでいって、ランプと松明の明かりを映してゆらゆらと煌めく水面に足を沈めると、圭太はそれが水ではなくお湯であることがわかった。
ここは大きなプールではなく、巨大な浴場であった。
ただ圭太はゆっくりと楽しめるという状況ではなくなっていた。
というのも、周り中を美女に囲まれていて、いたたまれなさはさらにレベルアップしていたからだ。
男としては一見夢のようなシチュエーションであるが、圭太が生まれたのは日本である。
魅力的な女性に対しては、おっさんが何をやっても犯罪になるのだという歪み気味の概念を刷り込まれて育ってきている。
いわゆるセクハラという概念だ。
モテモテイケメンならなんなく飛び越えてゆくことのできる概念であるが、圭太にはあまりに高いハードルであった。
齢30を超えて、圭太は半ば悟りを開きそうになっていた。
というわけで、この夢のような状況の中でもひたすら顔を伏せて、美しい女性たちから視線を外し続けてきたのだが、現実はそこまで甘くなかった。
というのも、下を見た所でゆらめく水面に映る女性の姿は、とても艶かしく圭太の想像以上のエロティシズムを持っていた。
その当然の結果として、圭太の男の部分に必然的な変化をもたらすことになる。
もちろんそんなことなど圭太が一番わかるっているわけで、もうこれ以上はないと思われたいたたまれなさを、さらにその先へと越えていく。
反射的に圭太は自分の前を隠したが、そんなことを気にしているのはこの浴場のなかに一人しかいない。
もちろん圭太のことだ。
「大丈夫ですよ、圭太さま。今は襲ったりはしませんから。それより先に、お会いしていただかなくてはならない方がいらっしゃいます」
ミアは圭太に近づくと横に寄り添って腕をとる。




