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5話

どうも、みなさん御機嫌よう。今日も元気よく硬いソファちゃん(仮眠室)から、出勤です。

え?昨日も残業?歩く屍のようだ?ははは、まさかのその通りです、、これも全部あのアホ王子のせいですよ。え、何にも言ってませんよ。滅相も無い、今日も元気にお仕事頑張ります。お疲れ様です。

と、見るからに大きな黒いクマを残した少年は今日も王子執務室に向かう。

はぁ、今日どうかどうか家のもふもふベッドで寝れますように、、そんな淡い期待を抱かずには居られないユーリであった。



「失礼します。」

はぁ、今日はなにが待ち構えているのやら。昨日は庶民ゴッコ、一昨日は王宮内かくれんぼ。その前は、、なんだっけ?あーそんなこと考えない。今日こそ取っ捕まえて仕事させてやる!と、意気込みドアを開けた。

そこには、ここ最近見なかったトーマスが居た。なぜか王子がトーマスに縋っているが、気にしないでおこう。

「トーマス!どうにかして、追い出してくれ。私はあいつが苦手なんだ、なんでも構わずものを破壊して。」


王子であるヨハネの、うるうる涙目攻撃もビクともしないトーマス、そのままヨハネを無言で引き剥がした。いや、王子。王子だよその人。そんなツッコミももう、ここ最近するのが面倒だ。


「ユーリおはよう。なんだ、そのクマは。さては、お前ヨハネの事、可哀想だとか感じて、挙句に仕事放棄させてないよなー?ん?」


笑顔が怖いよ、トーマス先輩。

そ、その通りですけど!?なにか!?

絶賛はぶてて毛布に包まって私にまで威嚇してくるアホ王子が仕事しないからですよ。ま、まあわたしも保護観察者として、任務放棄してると感じてしまうが、いつもなんや感やで王子に付き合ってしまう。だって、あー、そんなうるうる目で見ないで!!!

実はユーリは、可愛いものに弱いのだった。


図星すぎて何も言えない。


「す、すまない。余りにもかわいっいやコホン、余りにも可哀想でな。」


やっぱりと、トーマスはため息をついた。

「はー、こいつのやり方だよ。常習犯だよ、この王子様は。そうやって他人メロメロにさせて、何度も脱走してるからね。まあ、そういうに甘やかしたオレ達も悪いんだけどな。昔から、我儘放題なんだよ。お兄さん困るよ。とりあえず、これからは、ちゃんと躾とけよ。」

トーマスさん目が怖いや。目が。

ブンブンと首を縦に振りまくるしかなかった。


「ふん、こんな地味なやつに、私がかしづくと思うなよ!」


「とりあえず、無視しとけばいいからな」


「無視するな、トーマス!」


まるで、いないように扱われるヨハネさんであった。


「すまない。以後気をつけよう。」


「まあ、次から頑張れ。それよりやばい問題があってな今日実は‥」












突然ドカーンと爆発音が響き渡り地響きが鳴渡り、ドアが吹き飛ぶ。敵襲!!っと隠し持った短刀を構え、覆い被さっている煙を振り払う。王子は、、トーマスが守っているから無事であった。ひとときの安心感を胸に侵入者に刃を向ける。護身術なら、一通り王宮にあがる前に備えている。私1人でも、敵1人くらいなら倒せるはずだ。

やっと、煙が晴れそこに佇む姿は、1人の女性のシルエット。

いや、性格に言うと1人の女性と、彼女が持つには、相応しくないであろう巨大なバズーカ。まさか、そのおっかないバスーカ使ったんですか!?

やっと、姿を見せた彼女は、サラサラとした長い金髪ヘアを振りかざし、青色の意志の強そうな目で私たちを見下ろした。



「あらあら、こんなことで腰が抜けてる王子なんて、みっともないこと。それでも私の婚約者なの?」



「「「え、、、?」」」



ふと、3人の目が点になる。















ここは、王子の執務室である。絶賛お茶会中だ。


「ほんと、毎回派手だな。シェリーヌは。修理代は伯爵につけとくからな。」


「あら、トーマス。これは、淑女の挨拶ですわ。今時流行りなのよ。それに、約束すっぽかされたから私が来たのよ。ほーんと、感謝して欲しいわ。

それにしても、トーマス。この可愛いお方はどなたなの?まさか、最近噂のお方?」


と、優雅に紅茶をすすりながら意味ありげな視線を向けられた、え、噂!?まさか、今日言われた歩く屍。そんな噂が出回ってるなんて。

いやいやいや、そんなことより、なに普通にお茶会してるの。そこには、爆発した部屋が嘘の様な。メイド達に整えられた優雅なティータイムへと移り変わる。4人席で、中央に丸い大きなテーブル。向かい側にシェリーヌ嬢とヨハネ座りそして、わたしとトーマスで並んで座る。



「ああ、そうだよ。噂通り可愛いやつだろ?」


チラリとトーマスが、目線を向ける。

いや、説明を!?今の状態を説明要求します!

ふと、シェラーヌ嬢は身を乗り出し、頰に手を触れた。ビクッと身を震わせたが、シェリーヌは微笑む。


「あらあら、慌てちゃった。取って食ったりはしないわよ。噂どうりの美少年だわ。白の貴公子っていう噂も嘘ではないのね。私、美少年好きなのよ!!!




ねえ、ヨハネ。うちに連れて帰ってもいいかしら?」







「「「はい、、?」」」


本日二度目の3人もハモリが響き渡った。




シェリーヌ

ユルシス伯爵の長女でヨハネのお嫁さん候補。上が兄しかいないため戦闘ごっこを幼い頃からしたいるため、性格も男っぽく気が強い。バスーカが好き。

しかし、シェリーヌ本人はヨハネの本性を知っているためあまりよく思っていない。ヨハネに身近なあるお方の事が気になっているのだが本人も気づいていないと。

三度の飯より美少年とバズーカが好き。

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