表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
14/14

お城に向かって


 私はどうしてここにいるのだろう?


 ここはどこなのだろう?


 白い空間の中、翼をもった人達が並んでいる。


 誰もが何も言わず。何も答えず。無表情だ。


 この光景を見た私は…そうだ…こう思ったんだ。


 堕天使だ。


 堕天使の葬列だなと。


***


「う…ん」

「大丈夫か!?」

 体が揺れている。振動が全身に伝わってくる。どうやら誰かにおぶられているらしい。

「すまない! そういう事になっていたとは知らなかった!」

 この声。バインさんだ。そうか。あの草むらから出てきたのはバインさんだったんだ。

 顔を上げると前にはアナさんがコモリちゃんをおぶって走っている。どこに行くんだろう?

「バイン! この先に城はあるんだナ!」

「おうよお姉さん! 待ってろよ! すぐに助け出してやる!」

 助ける? 誰を? …ああそうだ。スワン達だ。早く助けなきゃ。

 森を抜けて高い丘へと飛び出す。

 遠くにはお城が見える。

 お城の周りには城下町が見える。

 だけどその町や城には人の気配がしない。

 何もしゃべらない水溜りのように静まりかえっている。

 城の上の空には美しい模様の魔法陣が輝いている。

 あの模様はまだ未完成だ。

 完成してしまったら何もかもおしまいなる。


 早く―早く行かないと…。



 えっ?

 今のは誰の声?


 また意識が遠くなる。

 そうだ。

 少し甘えさせてもらおう。

 バインさん達がいてくれるんだ。

 きっとスワン達を助けてくれる。

 もう少しだけ眠らさせてもらおう。


 ―この現実から少しだけ…。



 でも不思議だな?

 私…バインさん達と話したっけ?



 セガルは静かに目を閉じた―。




『堕天使の葬列(第一幕):完』

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ