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第八十一話 決闘開幕

 悟「どわーっはーーー!!!?!?!」


 伊角に渡されたドローンに捕まりながら超高速で空中を移動する俺はその高度と速さにビビり散らかしながら小屋へと向かった。伊角達が気を引いていたおかげで被弾ゼロでここまでこれたのはラッキーだった。


 悟「ん?あの後ろ姿は…」


 小屋に近づくと誰かが小屋の扉を開けて中に入っていく様子が見える。その後ろ姿は橘龍黒のように見えた。


 悟「まぁ、察しは着くが後だ後。今は如月を本気にさせることだけ考えよう。」


 小屋の中に入ると、そこには六つの姿見が円形に並べられており、その中心には水の入ったお椀が置いてあった。

 そしてその真上には割れた天窓があり、満月の光が部屋の中を照らしている。橘の姿はそこにはなかった。

 

 悟「あらあら、ご丁寧に幽鏡術の準備までしてくれるとは、とんだお人好しだぜ。取りこぼしの無いように目星っと」


 

[悟

 目星(60)→成功(24)]


 部屋の隅にナイフが1本と手鏡が1つ落ちていた。やっぱりお人好しだな


 如月「ようやく来たな。待っていたぞ」


 如月弦那の声が部屋に響く。


 悟「中々に早い登場だったろ?んで、お前は待ってたんだろ?俺みてえなヤツが現れんの」


 如月「何十年ぶりに【幽鏡術】を扱う者と闘える日が来たのだ。我が全力を振るうに値しなければ意味がない。強者との闘いだけが我が喜びであり、道理である」


 悟「強者だったら俺以外に、世界に腐るほどいると思うが?」

 

 如月「否、【幽鏡術】を扱う以上、貴様以上に我の脅威となる存在はもうこの世にいないだろう。そして我が脅威となるように、今日この時まで貴様を生かしておいたのだ。我に認められたこと、誇らしく思うがいい」


 悟「そりゃあ、ありがたい話だな。早速俺とお前でカッコよく決闘と行こうじゃないか。」


 如月「貴様一人でか?」


 悟「お生憎様、幽鏡術をまともに使えるのは現状俺だけ、仲間にはタイマン張るから春田さんを救い次第その場で待機させてる。邪魔は入らねえ。だから、思いっきりやろうぜ!」


 俺は用意されていた姿見の一つに近づき音器を変形させ準備を整え、そして写り世へと飛び込んだ。






 写り世の小屋の戸を開ける。抜け落ちた色の世界でもなお、月の光だけはただ静かに決戦の地を照らしていた。そして、そこには如月弦那が一人、佇んでいた。


 悟「いざ…」


 如月「尋常に…」


 悟、如月「「勝負!!!」」



 第壱ラウンド



 黒武者、如月弦那は刀を抜き、悟へと切りかかる。


[如月

 日本刀(80)→成功(35)]


 攻撃判定は成功、如月の斬撃が悟を捉え、その刃が悟の胸の辺りに当たるその瞬間


 《キャラシ変更を確認しました。継続キャラシに該当するため、衣服を職業に適した見た目へと変更させます。キャラシ変更、中川悟の職業を傭兵へと変更します。》


 そうキャラシメーカーが告げるとミトスに変身する時同様に足下に魔法陣が形成され、その魔法陣が頭の先まで移動し終える


[悟「職業:傭兵」

 日本刀(80)→スペシャル(12)]


 悟「受け流し(パリィ)!!!」


 如月が放った斬撃は寸前のところで、一本の日本刀によって受け流された。如月のそれを受け流したのは、サングラスを外し、和服に身を包んだ悟であった。


 悟「新しく作っておいた戦闘用キャラシのお披露目だ!」


 COCのキャラシ、主に今の俺の世界は六版と呼ばれるシステムはキャラシ製作の自由度が高い。だから、その自由過ぎるキャラシ製作の果て、近年のリプレイ動画でも度々見られる身内卓でのみ許されるであろう強すぎるキャラシなども製作できる。

 そして、今回俺が作り上げた戦闘用キャラシには特徴表を追加してある。


 特徴表はクトゥルフ2015から追加されたルール「オシャレ」や「眼鏡を掛けている」など、探索者に特徴をつけることができる。基本的には探索者の作成時に同時に付与するものだが、場合によっては継続探索者でも可能。


 バールだって名状しがたき武器になるんだ。だったら全て近接武器になるだろ!特徴表:戦士!


 人間以外の怪物に好かれやすい。あれ?あながち間違いじゃねえな?特徴表:寄せ餌(D(デメリット))

 

 悟「この引き当てた二つの特徴表でお前を攻略してやるよ!それにようやくここまで近づけたんだ。俺の憂さ晴らしにも付き合ってもらうぜ!」


 意気揚々と宣言をした後に


 悟「か~ら~の~?カウンター!」


[悟「職業:傭兵」

 日本刀(80)→成功(31)

 マーシャルアーツ(76)→成功(21)]


 如月「何!?」


[如月 

 回避(40)→成功(22)]


 如月は悟のカウンターをギリギリで躱し、再び刀を持ち直す。


 悟「お!これを咄嗟に避け切れるか、流石は妖殺しの戦士だ。だが、俺のバトルフェイズはまだ始まってさえいないんだぜ?」


 パリィによるカウンターを決めたが、俺のハウスルールが適応されているこの戦闘では回避クリティカルの他に、受け流しでのスペシャル成功でカウンターができる。


 受け取った日本刀を握りしめて如月へと攻撃を仕掛ける


 悟「それじゃあ、今から強度を検証してやるぜ!」


[悟「職業:傭兵」

 日本刀(80)→成功(28)

 マーシャルアーツ(76)→成功(52)

 ダメージ 2d10+1D4→18]


 悟の日本刀が如月を捉える


[如月

 日本刀(80)→失敗(86)

 HP??→??]


 如月はこれを受け流そうとするもその斬撃をもろに食らい、弦那の身体を大きく切り裂いた。


 装甲でも持ち合わしてんのか?18ダメ入ってショックロールも無しか。となるとヤツのHP(体力)は素の状態で40以上ってことか!



 第弐ラウンド



 弦那はその場に膝を着くが、またすぐに立ち上がると刀を一度しまうと呪文のようなものを唱えだす。


 如月「幽鏡術…」


 悟「まさか…!?」


 如月「炎陣(エンジン)


 炎陣を唱えた如月の周囲から波紋状に炎が広がり、まるで波のように俺へと襲い掛かる。


 如月「焔重波(ホムラジュウハ)…!」


 まるで壁のような波であったがその高低差が故か、下の方にわずかな隙間があった。


 悟「これだと受け流せないッ!回避だ!」


[悟「職業:傭兵」

 回避(99)→成功(64)]


 俺は咄嗟に回避行動を取る。初対面で回避クリティカルを出した影響でこの職業での回避はマックスの99まで上がっている。よほどの運が悪くなければ十分回避ができる!!


 しかし避けて先にもまたしても波が立っている。


 悟「って、第二波もあるのかよ!!」


 しかも今度はさっきのような高波じゃない、低く広い範囲の波!回避だけじゃ避けきれないなら!


[悟「職業:傭兵」

 回避(99)→スペシャル(9)

 跳躍(25)→成功(24)]


 悟「あーもう、無茶苦茶しやがって!いいぜ、今度はこっちから行ってやるぜ!それにようやく殴れる距離まで近づけたんだ、一発殴らせてもらうぜ。」


 居合の構えをとる黒武者の日本刀、悟はそれに目掛けて握りこぶしで殴り掛かる。


 COCでは、どこかしら狙いを定めた攻撃は判定が30%下がるというデメリットが存在する。しかし、その大幅な判定の減少の裏に大きなメリットが存在する。それは狙う箇所などに付随するメリット、相手に強制させるデメリット、つまりはデバフ効果。頭部を狙えば相手にショックロールを、足を使う判定にマイナス補正が付く。


 そして、武道を絡めた強力なパンチを居合状態の刀目掛けて殴り掛かれば、どうなると思う?


[悟「職業:傭兵」

 こぶし(パンチ)(79-30)→成功(48)

 マーシャルアーツ(76)→成功(37)]


 悟「吹っ飛べ、オラッ!!!」


 伸ばしたこぶしが刀の柄へとぶち当たる。如月の手元から刀が離れる。それを視認すると同時に刀へと手を伸ばし掴む。


 悟「だーはっはっはっ!!刀を持たない武士なんざ、具材の無いサンドイッチと同義ッ!ザマァねぇぜ食パン野郎!マーガリンかジャムでも持って出直してきやがれ!!!」


 これで如月の日本刀による攻撃は封じれた。これでやつの攻略が格段に楽になった。しかし、【幽鏡術-炎陣】は封じれないか。身体に直接発火させるものじゃなくて助かるな。


 第参ラウンド


 悟「悪いがお前の刀、俺がもっと上手に荒々しく使ってやるよォ!!!」


 如月「刀無くして、俺が戦えないとでも思っているのか?【幽鏡術-炎陣】」


 悟「また炎の波でも起こす気か?また回避で避けるだけだぞ…って!?」


 燃えている、それは俺の身体ではなかった。燃えているのは如月の拳。青い炎が如月の拳を包み込み、その温度を上げていく。

 燃える拳を見つめ如月は笑みを浮かべ、前方へと大きく拳を突き出す


 如月「焱拳翔(ヒケンショウ)


 [如月

 こぶし(パンチ)(80)→成功(44)]


 突き出された拳から直線状に火柱が放射され、悟へと迫る


 悟「さっきから受け流し不可の技ばっか使いやがって!回避!」


 [悟「職業:傭兵」

 回避(99)→成功(79)]


 回避自体は成功したものの、炎が発する強力な熱に左頬が焼け、文字通り焼けるような痛みが走る。


[悟「職業:傭兵」

 ダメージ 2d3→3

 HP15→12]


 あっつ!?でも、こんなので怯んじゃいけねぇ!こんなのじゃ、こんなのじゃ


 悟「そんな炎じゃ、俺は止まらんぞ!如月弦那ァ!!」


 奪った日本刀を左手に、託された日本刀を右手に持ち、二刀流の構えを取る。


 COCの二刀流は複雑だ。特に六版になるのだが基本ルルブに二刀流に関しての記載がない。そのため各々のハウスルールで違ったりしている。だから別卓で使用する機会があればそちらに任せるのだが、俺のハウスルールが適応しているこの世界なら!


[悟「職業:傭兵」

 日本刀(80)→成功(79)

 マーシャルアーツ(76)→成功(36)

 日本刀(80/2)→成功(10)

 マーシャルアーツ(76/2)→成功(37)]


 悟「打ち込める!!」


 俺の卓の二刀流は二回目に振るダイスの判定を半減させることで二刀流可能。本来なら日本刀やナイフ(こぶしでの代用を含む)技能はマーシャルアーツを追加で振ることはできない。しかし、俺の卓ではマーシャルとは武道として認識をさせてもらってる。どんな武器であれ、それを極めれれば、突き詰めていけば武道になる。火器以外の肉体を介して行うすべての攻撃にマーシャルは応用可能!


 そして俺が引き当てた特徴表:戦士。こいつは剣に槍、斧に刀などのありとあらゆる近接武器を人並み以上、つまりは初期値50%に引き上げることができる。これにより、近接攻撃技能に割くポイントを大幅に軽減し、マーシャルと回避に振ったことで、火力、防御力共に高いスッペクを持つことに成功した。ミトスが無くても戦える俺のとっておきの戦闘用キャラシの完成って訳だ。


[如月

 回避(40)→失敗(87)

 ダメージ 4d10+2D4→31

 HP??→??]


 如月は日本刀で受け流すこともできず、悟が放った二連撃をそのまま身体で受け止める。


 悟「さすがの30ダメ…堪えたみたいだな。」


 如月は再び地面に膝を着く。切り裂かれた鎧にいくつものヒビが入り、それは鎧だけでなく、肉体までもボロボロになっていた。


 しかし


 まだ


 まだ、如月は立ち上がる。

如月弦那とシャンフロのウェザエモンって似てない?そうインスピレーションが頭ん中から浮上した結果、シャンフロのオマージュが大量に入る結果になってしまった。


みんなも見よう!シャンフロ!

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