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第五十一話 ンガイの森の案内人?

 土曜日の朝、アラームが鳴り響くと同時に俺は飛び起きる。

 アラームに設定した時間は5:00ちょっと振り切りすぎかもしれないが、この時間がちょうどいい。

 洗面所に行き自己啓発系かと言わんばかりにコールド朝シャンをして脳と体を目覚めさせて、ちょっと着替えてから朝食を作る。


 悟「いつもだったら月島ちゃんが作ってられるんだが、今回は日頃の感謝を込めて朝飯作ってやるか!」


 遊園地とかでは、そこならではの食べ物をたくさん食べ、アトラクションに乗るのが俺流だ。だから朝食は残らないパンがベストだ。


 俺はキッチンから食材を取り出して朝食を作り始める。


 悟「まずはソース作りからだな。」


 冷蔵庫からマヨネーズ、牡蠣醤油、ワサビに生姜とニンニンチューブを取り出す。

 マヨネーズと牡蠣醤油を4対1の割合で混ぜ、どこに好きなだけワサビを入れる。


 悟「月島ちゃんも食べるとなると、今回は3cmくらいにしておくか。」


 そしてそこに生姜、にんにくチューブ入れて再びよく混ぜる。


 おいおいおい、サンドイッチにわさびは使わないって??


 あまちゃん、甘々だよ。


 ワサビは、何にでも合う万能調味料。俺が幾度となく研究を重ねて辿り着いたマヨワサショウユソースこそが至高なのだ!


 6枚切りの食パン、2枚の片面のみにソースを塗り

その上から、カリカリに焼いたベーコン、スライスチーズ、そしてサラダとして使う予定だったものを上下からサンドして、ホットサンドメーカーで焼き上げる。


 悟「よし、後はちょっとしたデザートでも作るか……」


 そう意気込んでいると、廊下の方からこちらに向かう足音が聞こえる。

 ガチャリと扉を開けて中に入ってきたのは、ピンクと白の横ボーダーの寝巻き状態で眠そうに目を擦る月島ちゃんであった。

 

 月島「あれ…?悟さん…おはようございます……珍しいですねこんな朝から……」


 寝起き直後なのだろう頭が回っていない感じでこちらへと話しかけてくる。


 悟「おう!朝食作ってるから、顔でも洗って待っててな。」


 月島「はーいー」


 そう言って月島ちゃんは少しヨロつきながら、テクテクと廊下へと出て行った。

 

 そう言えば月島ちゃんの寝ぼけた姿初めて見たな。毎朝あんな感じでご飯を作ってもらっていると思うと感謝だな。これからは定期的に俺も朝食作ってやるか……


 俺はデザート(ヨーグルトに冷凍ミックスベリーとハチミツをぶち込んだやつ)を作り終わり?サンドウィッチと共にテーブルへと運んだ。それを運び終わると同時に月島ちゃんが戻ってきた。


 悟「おはよう、月島ちゃん。朝飯できてるぞー」


 月島「ありがとうございます。これサンドウィッチですか?」


 悟「ああ、ホットサンド。外はカリッと中はふんわりと仕上げた俺の力作だ。」


 俺は自慢げに言うと。


 月島「おいしそう……」


 ヨダレを垂らしながら月島ちゃんはホットサンドを凝視していた。


 悟「おいおいヨダレすごいぞ。」


 月島「あっ……すいません。とても美味しそうだったのでつい。」


 悟「じゃ食べるか…いただきます。」


 月島「いただきます。」

 

 俺はサンドウィッチを口へと運んで齧り付く。月島ちゃんも俺を真似してサンドウィッチに齧り付く。


 サクサクに焼き上がった食パンが気持良いほどに良い音を鳴らす。シャキシャキとしてみずみずしい野菜たちが、ベーコンの脂と特製ソースによく絡み、スライスチーズがそれらを調和するように包み込んで食欲を増進させると共に口の中いっぱいに幸せが広がる。

 サクッ、シャキッ、サクッ、シャキッと食べて楽しむだけでなく、聞いていて楽しむことができる素晴らしい一品。是非ともこれを作ったシェフに「ブラボー!!!」と感謝を述べたいところだ。

 まぁ、作ったの俺だけど......


 悟「どうだ?うまいか?」


 月島「はい!とっても美味しいです!!!今度レシピ教えてください!!」


 悟「ふっふっふっ、それは企業秘密というやつだぞ。それ食べたら仕度しとけよ。開園に間に合うように出発するからな。」


 月島「はい!」


 ピーンポーン


 そんなやり取りをしていると家の呼び鈴が鳴る。


 悟「こんな時間に誰だ?」


 月島「私見てきましょうか?」


 悟「大丈夫、俺が行ってくるよ。月島ちゃんは朝飯食べててくれ。」


 俺は席を外し、玄関の方へと歩いて行く。


 ピーンポーン、ピーンポーン


 その間にも呼び鈴は鳴り続ける。


 悟「はーい、ちょっと待ってくださーい!今出ますから!」


 俺は急いで玄関の扉を開けるとそこには......


 ニャル子「いつもニコニコあなたの隣に這い寄る混沌、ニャルラt」


 バタン!


 俺は思いっきり扉を閉める。


 そしてもう一度開ける。


 ニャル子「いつもニコニコあなたn」


 バタン!


 もう一度扉を閉める。


 そしてもう一度開ける。


 ニャル子「いつもニコニコあなたの隣に這い寄る混沌、ニャルラトホテプ、です!」


 悟「とりあえず、一旦怒られて来い。」


 ニャル子「どこにですか?」


 悟「わかってんだろ!まぁいいや、とりあえず帰ってくれるか?」


 ニャル子「嫌です。」


 悟「じゃ俺用事があるから失礼するぜ。」


 俺はそう言って家に戻ろうとすると、ニャル子は俺を止める。


 ニャル子「月島ちゃんとンガイの森に行くからですか?」


 悟「何でそんなこと知ってんだよ。」


 ニャル子「だって昨日前売り券と同時に特典付きのVIPパスを買ってくださったじゃないですか。あれの管理は実は僕がしてるんですよ。それに知ってましたか?あのVIPパス社長のお得意様や知人にのみに販売してるんですよ。」


 悟「そうだったんだ。」


 ニャル子「それで、特典のほうなんですが。社長直々にお渡しになるそうで、それまでの間僕と月島ちゃんと悟さんでハーレムデートでも……」


 悟「萬さんの事ならありだが、ハーレムデートの方は断っとくぜ。デートは俺からじゃなくて、月島ちゃんから誘ってくれたもんだからな。お前も、あの気持ちを踏み躙りたくはないだろ?」


 ニャル子「ぐぬぬぬ、それを出されると弱いですね……わかりました。ハーレムデートは諦めましょう。ですけど、社長と会うまではガイドしますので。」


 悟「ありがとな。出発は八時頃だからそれまで家でのんびりしてていいぞ。」


 ニャル子「ではお言葉に甘えてくつろがせさせてもらいますね。」


 そう言ってニャル子は家の中へと入っていった。


 俺も朝食を食べようとリビングへと戻ると、半分ぐらい食べてあったサンドウィッチは消え、そこにはニャル子がデザートを頬張っていた。

 

 悟「俺の朝食が……」


 月島「私も止めようとしたんですけど……」


 悟「まぁいいや、向こうで食べるよ。」


 ニャル子「ああ…///これが悟さんの味…///おいしい…///」


 悟「月島ちゃん、こいつやっぱ置いていく。」


 月島「私もそれでいいと思います。」


 ニャル子「ちょっと待ってくださいよ!楽にンガイの森に行けるように「門の創造」を使いますから!!」

ど=も、投稿者です。ようやくノートパソコンが届いて気分ウッキウッキなので投稿頻度が上がるかもしれないし、上がらないかもしれませんがモチベだけは上がってるので。この小説を動画化に向けて日々頑張っていこうと思います。

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