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第三十二話 振り返ってはいけないよ

 深夜、それは誘惑の悪魔が忍び寄る時。

 数々の猛き者たちが、背徳というスパイスを効かせた悪魔に突き動かされ灯の下へと集まり、己が持つ悪魔が欲するがままに食材を買い漁り貪り喰らう。

 つまりは風呂を上がり眠ろうと床に着きYoutubeを徘徊していたところ(飯)テロをくらい腹の虫がグーグーと鳴きお腹が空いたため深夜一時という時間にコンビニに行こうとしていた。

 たぶん皆寝ているであろう時間帯に部屋を出て玄関までの道のりをいかに足音を立てずに行くかこのドキドキが心躍らせる。1歩、また1歩と抜き足、差し足、忍び歩き(10)と玄関前のトイレまでたどり着き。あともう少しと思っているとトイレの方から水が流れる音が聞こえた後にトイレの扉が開き伊角と鉢合わせる。


 伊角「おやおやー?悟くんどこに行こうというのかね?そんな深夜のコンビニにいそうな大学生の服なんか着ちゃって。」


 悟「全部丸分かりかよ。そうだよ。俺は誘惑の悪魔に負けたんだよ。お前も来るか?」


 伊角「もち。」


 二つ返事で伊角も一緒に行くことになった。玄関を出て少し歩いたところで伊角が口を開く。


 伊角「どこのコンビニに行くんだい?」


 悟「そういえば家の周りにコンビニなかったな、ちょっと調べるか。」


 俺はスマホを取り出して近くのコンビニを検索すると、ここから約10分ほどの距離にある見慣れないコンビニが一つ表示されていた。


 悟「ここに行ってみようぜ。」


 俺はスマホのマップを指差し伊角に見せる。


 伊角「こんなところにコンビニあったんだ。」


 悟「そう、俺もさっき知った。何より不気味だろ?最近は暑くなってきたし、肝試しと思って行こうぜ。」


 俺たちはナビに従いながら住宅街を歩いていると信号のない交差点に着いた。

 車が走る音もなく、一応、とカーブミラーを確認しても車が来る様子はない。

 夜の住宅街はとても静かだ。

 どこかで雨が降ったのか湿気を帯びた空気が肌に張り付く。


 ジャリ ジャリ


 2人の後ろから足音が。

 遅れて低い声が聞こえてくる。

 

 「振り返ってはいけないよ」


 突然の声と足音にSANチェック[1/1d2]

 

 

 [悟 

 正気度ロール(81)→成功(64)

 SAN81→80

 CON × 5(75)→スペシャル(9)


 伊角 正気度ロール(80)→失敗(92)

 1d2→2

 SAN80→78

  CON × 5(60)→失敗(83)]


 俺は後ろにある何かを見る恐怖に耐え、振り返らなかった。今は何も聞こえることはない……。気のせいだったのだろうか?いや違うあれはたぶん神話生物だ!


 私は後ろにある“何か”得体の知れなさに恐怖し、振り返ってしまった。私達の少し後ろには真っ黒い人影のようなものがあった。灯りの少ない住宅街に佇むソレには口だけがあり、赤すぎる歯茎に白すぎる歯を見せ笑っていた。


そして瞬きをすると、ソレは貴方の目の前に移動していた。


 「いけないよ」


 そう言うと、ソレはフッ……と霧のように消えていってしまった。

正体不明の“何か”を目撃した SANチェック[1/1d4]

 

 [伊角 

 正気度ロール(78)→失敗(93)

 1D4→4

 SAN78→74]

作者ツイッターID「@syokigata_trpg」様

シナリオ名「振り返ってはいけないよ」

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