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第二十八話 友と生活

 うーん困った、これからどうすれば良いのか。

 月島ちゃんがこの家に来てからはや2日が経とうとしていた。

 俺の家は祖母が亡くなって、遺産分割協議の結果、俺の行く大学に近いということで孫である俺の相続が認められて住んでいる。それに昔ながらの家のため二階が無く、一階建での広い敷地を持っている。

 そう、大学が近く敷地が広いそれがまずい。

 家賃が高いとかそんなことではない。

 古くから大学近くに家を持つ者は、その近さ故に大学の友人にとっても便利な場所になってしまう。講義の空き時間や終了後、友人同士で大学の近くに住んでいる人の家に集まることはよくある事だ。

 そう、友人に月島ちゃん(ムーンビースト)が見られる可能性がある。ただでさえ現在進行形で世界が混ざった結果、日本各地で未確認生物の目撃報告事例が多いとネットを騒がせている、そしてそんな未確認生物と同居してるだなんて世間でバレたらと思うと先が思いやられる。


 悟「月島ちゃん、俺明日から大学で講義とかバイトとかで外出することが多くなるんだけど、ムンビ状態にはなるなよ、世間に知られたらそれこそ一巻の終わりだからな。」


 月島「大丈夫です!常時この姿でいることは出来るので、なんなら外出したこともありますし!」

 悟「ならいいんだけど。」


 一先ずは確認が取れて安心したが、それでも不安だ今後家に友達を呼ぶのは控えよう。


 「\(・ω・\)SAN値!(/・ω・)/ピンチ!「\(・ω・\)SAN値!(/・ω・)/ピンチ!「\(・ω・\)SAN値!(/・ω・)/ピンチ!」とスマホの着信音が鳴る。


 悟「この音源で設定してるやつは!」


 俺は慌ててスマホを取り出して電話をかける。


 悟「久しぶりだな、どうしたんだよ急に!体調の方は大丈夫なのか?そうだったよな俺もあの時冷や汗かいたぜ。」


 月島「誰からですか?」


 俺はハッとし少しの興奮を抑えて月島ちゃんに話す。


 悟「あー俺の友達だよ結構前に交通事故で全身骨折して、そして二週間くらい前からコロナになってな。ん?あー違うこっちの話。今姪っ子の面倒見ててな、本当だって嘘じゃねぇよ。でどうするよ、久しぶりの退院なんだろ?可能な限り祝ってやっからよ!家で飲む?えーちょっとあーもうわかっよ!来週の土曜日なわかったんじゃあ切るぜ。おうまたなー。」


 月島「家で飲むって何ですか?」


 悟「家で飲むってのは、飲むって言葉自体がお酒を飲むって意味合いがあるんだよ。」


 月島「へぇ...そうなんですね。」


 悟「あとこれは世界共通で、例えば英語でドリンクって言うと酒を飲むって意味がある。」


 月島「初めて知りました、私もいつかここ以外にもいろんなところ行ってみたいです。」


 悟「例えば?」


 月島「うーん、アザトースの宮殿とか?」


 悟「やめときなさい。」

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