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【完結】アサケ学園物語~猫型獣人の世界へようこそ~  作者: BIRD
第1章

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第27話;かき氷を作る魔導具

「料理学部からかき氷機を借りて来てくれ」


ダンジョンから帰った後、M本先生に頼まれた。


運搬手伝いを引き受けてくれた数人を連れて、モチと俺は調理実習室へ向かう。

調理実習室には、アルバイト講師のリユがいた。


「リユ~、かき氷機貸して」

「はぁい」

「あと、これはリユたちの分だよ」

「ありがとう~」


調理室のガラス窓を開けて声をかけると、リユたちはすぐ気付いてくれた。

道具を貸してもらうお礼に、冷凍スライムを渡すのも忘れない。


「はいコレ。文化祭で使う業務用の大きいのもあるけど、運ぶのが大変だから家庭用を何台か使う方がいいよ」


と言ってリユが貸し出してくれたのは、日本の家電屋でもよく見かける大きさの家庭用かき氷機だ。

日本にあるのは電気で動くけど、異世界のかき氷機には電源コードが無い。


「これ、電池式?」

「ううん、魔石式」


なんとなく予想はしてた。

異世界の家電は、電気じゃなくて魔力で動くんだ。

その魔力を供給するのが、魔石。

魔石は電池やバッテリーみたいに使われる。


受け取ったかき氷機を1人1台ずつ抱えて、俺たちは教室へ戻った。


「あ、これ作ったのU川さんなのか」


教室に着いて、かき氷機を長机の上に置く時に、製造元プレートを見たモチ。


そこに書かれていた、知ってる名前。

魔工学部で教師になったU川さんあらためU川先生は、日本の家電をモデルにした新型魔導具を開発しているらしい。


「呼んだぁ?」


って声がしたと思ったら、開発者本人が来たよ。


「お、来たか」

「かき氷ごちそうするって聞いたから、うちの子たち連れて来たわよ」


来るのが分かってたみたいだから、呼んだのはM本先生かな。


日本にいた頃はM本係長がリーダーのイベントチー厶と、U川さんがリーダーのメンテナンスチームが協力する事が多かったから、2人は仲が良い。

スライムはかなりたくさん獲れたから、おすそ分けする話をしたんだろうね。


魔工学部も来たところで、かき氷作りが始まった。


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