残酷な現実
胸糞描写があります。ご注文ください
オリヴィアさんと出会い、彼女のご厚意で一緒に暮らしていた。彼女が耕す畑で俺は鍬になったり、じょうろになったり(武器以外にもなれました)夜には俺を磨いてくれた
俺はそんな毎日が続けばいいと思ってたがそんな願望は打ち砕かれた。
彼女は日に日に顔色が悪くなっていた。彼女に理由を聞いても、月のもので体調が悪いからと言われた。数日しか彼女と過ごしてないが、嘘をついていることはわかった。
そしてその日がやってきた。
「よう、失礼するぜ」
家に入ってきたのは、金髪碧眼のイケメンで服や靴がオリヴィアの来ているものとは段違いだった。
「く、クリストファー・・・様」
オリヴィアはクリストファーを見て動揺し皿を落とした。
「よう、来てやったぜ。父上と一緒にな」
「失礼するよ。オリヴィア」
クリストファーの後ろから、銀髪碧眼でクリストファーに似た男も入ってきた。
「ようこそお越しいただきありがとうございます」
オリヴィアは頭を下げた。
「久しぶりだな。元気にしていたか?」
「はい、おかげさまで・・・」
なんだクリストファーとかいう奴、滅茶苦茶態度が悪いし、オリヴィアさんも彼らが来てから、
ずっと小刻みに震えている。もしかしてオリヴィアさんに嫌がらせをしてくる連中か?
オリヴィアさんの動揺は、暴漢に襲われたとき比じゃない。
「大丈夫かね。必要な者があれば用意させるよ」
クリストファーの父親?は優しくオリヴィア言った。
「大丈夫です。ファウスト様」
「そうかね。それはよかった」
ファウストは満足そうに頷いた。
「さて、オリヴィアの無事を確認できたことだし行くとするか」
「父上、オレはここに残っていいですか?」
クリストファーの言葉にオリヴィアが硬直した。
「だめだ、今夜は舞踏会があるんだ」
「少しだけですよ」
クリストファーはオリヴィアをチラッと見た。
「二度は言わないぞ。帰るぞ」
今まで温和な態度だった、ファウストが冷酷な目でクリストファーを見た。
「わ、わりました。どうせ数日後には。くっくっく」
クリストファーは気味の悪い笑い方をして出て行った。
「では、さようならオリヴィア。君がわが家に来ることを楽しみにしているよ」
二人の足音が聞こえなくなるとオリヴィアは尻餅をついた。
「大丈夫か、オリヴィアさん」
「ええ、お気遣いいただきありがとうございます」
全然、平気そうではなかった。
「最近元気がなかったのは、あいつらのせい?」
「・・・」
「オリヴィアさん」
「私・・・クリストファーの・・・愛人になるんです・・・」
次話は一時の予定です