〜見透かされた契約書〜
〜契約書〜
期限…公募より3日後まで
港町ケルドゥックより商都タール
までの船長を探している
積み荷は硫黄、砂鉄など
報酬…金貨100000枚
※商会を有している者のみに限る
「…なるほど一見して…
特に怪しいと思われる所はないな…」
「でしょ?それに報酬が破格でしょ?」
「まぁな…」
だがそれが逆に怪しさを醸し出してるんだよなぁ…
「しかもこの航路だと大体3日後で
商都には着くでしょ?」
「まぁな…」
そうなんだよな…
なおさらおかしいんだよなこの報酬の額が…
「で、どうなの?受けるの?」
子犬のような眼差しで
こっちの様子を伺っている…
「ってお前いつの間に
あの量のジョッキさばいてきたんだよ!?」
普通に数えたら15杯くらい持ってて
しかも奥にあるバーカウンターに
もう30杯くらい残ってたのが見えたが…
「まぁこの酒場は飛ぶように
ジョッキが売れるからね〜」
と受け流され会話をもとに戻される…
「で、どうなの?どうなの?
ちなみに今日までだよ?」
今日までか…
確かに最近資金ぶりがやばいからな…
仕方ない受けるか
「あぁもうわかったよ受けるよ…
それでいいだろ?」
「実はそういうと思ってもう使いを
出しておいたから安心して〜」
…相変わらずそういうことは速いんだよなこの子
「お前俺が受けないったいったら
どうするつもりだったんだ?」
「え?いや〜ナムルは人がいいから
絶対に受けてくれるって思ってたからね〜」
…まんまと手の内で転がされたらしい
「はぁ…じゃあ受けてやるから…
店の品物割り引けよ」
「りょうか~い」
とそう言うと奥から続々と料理が運ばれて来た…
今夜はいろんな意味で帰れなさそうだな…
お読み頂きありがとうございます
今回で酒場については一時終わりです
次回は商会についてをメインに書きます