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大航海行商録  作者: 菊侍
プロローグ
2/59

〜すべては金貨のために〜

今回は主に主人公の周辺のお話で

序章につながるのはしばらく先の予定です


四日前

ここは貿易国家ケルダン 主要港町ケルドゥック


海に囲まれた三日月型の島で

南部には生活用品から鉱石…食料まで

様々な積荷が行き交う大市場と隣接する形で

この港がある


北部にある丘には大きく威厳のある

少し灰色掛かったお城のある小さな島国


今日も城のアーチ型のきらびやかな正門から

商人たちが出入りをしていた


その中にはひときわ若い二人の青年

キルクとナムラがいた


「やれやれまた増税か今年で何回目だよ」


「キルク商会も規模が小さいとはいえ

この額はさすがに厳しいよな…」


「まったくだよ…」


ここ最近は自国の商人を守るという名目で

軍拡競争が各国一斉に増税した…


せいで税金を必要以上に取り立てて

商人を守るどころか殺しにかかってきている…


あとさり気なく小さいとか言ったな…

確かに小さくなったが…少し傷つくぞ…


「そんなことを言うものではありませんぞ

税関長ナムラ・ユウマ殿」


そんな些細な傷から他人行儀で冗談らしく

キルクは言う…


「よしてくれ昔みたいにユウマと言ってくれよ」


経済商人学校の同級生で

かつては商会の隣に住んでいた…

卒業後も何かと関わる機会がある…

いわゆる腐れ縁って奴


「ユウマは昔から頭はすごいと思ってたが

いくらなんでも速すぎる出世だよな〜

さすが主席なだけはあるよな」


「そういうキルクお前も次席で

それほど差はなかっただろ?」


ユウマはルックスも頭も性格も

いい奴だからせめて頭だけでもと思ったが

勝てなかった…なんて認めたくないので

俺は話をそらすことに決めた


「そんなことより最近ここらの近海で

海賊が暴れまわってるそうじゃないか」


「先月、同盟関係にある貿易国家ジウタール

トームク島が襲われたみたいでね…

村人が虐殺されたらしいんだ」


「虐殺?本当か?

今まで一度もそんなことはなかったじゃないか?」


「まぁ正確に言うと村に火が放たれて

焼き討ちにされたらしいとさっき伝令が来てね」


うーん…

本来海賊は食料、資材などを奪う事を

生業としているはずだが

住人まで殺してしまうとは…

それの生産力を無くすようなことは

極力しないはずなんだがな…


「いや、待てよ確かあそこには

ジウタール海軍の最新鋭戦艦が配備されてた

…と噂で聞いたが…」


「それについては国家秘密たから

さすがに高官の俺の口からはそれ以上は…

…まぁつまりそう言うのとだ」


海賊ごときに最新鋭戦艦が撃沈されるって…

大丈夫なのかジウタールは…

お読み頂きありがとうございました。

次回は城下の港町についての話です

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