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大航海行商録  作者: 菊侍
プロローグ
13/59

~潮風に導かれた匂いⅣ~

「まぁそう落ち込まないでくださいよ

ザックさん…にしても海賊団ね…」


そういうとルラは依頼主であるザックを軽く励ますと何かおもうふしがあるのか黙って考えていた


「…ルラ?何を考えているんだ?」


「いや…まぁ勤めている私でも聞いたことのない話だったからいい話のタネになりそうだなってね」


その後詳細な航海のルートや日程や船員などを打ち合わせて

積荷の樽が船に運ばれるのを見届けて

今日は終わり明日の出港に向けて速く寝た


翌朝


日の出と共に出港した


早速ガレオン船に乗り込み船内を隅々まで散歩を開始した


まずは甲板…広々としており余計な装飾はなく後方に操舵室と調理場がある

船首と甲板中央にそれぞれの下へと降りられる階段がある


船首の螺旋階段を降りると廊下があり左右に部屋が3部屋ずつある

ここが客室との事で自室として一部屋使っていいというので

船首に近い1号室を使わせてもらうことにした


向かいの4号室から物音が聞こえる…

誰か自分以外に客室を使っているのだろうか…?


小さな円形のドア窓から室内をこっそりと覗くと

ローブを着た人の後ろ姿が見える

ローブの人は三人いて

背が少し小柄なのが真ん中にいる

性別はわからないが後ろ髪の長さでは2人は女性に見える


「あまり覗かない方がいいと思いますよ…散歩ですか?」


「グワァッ…てザックさんじゃないですか…ええまぁそれでは」


後ろからいきなり話しかけられて変な声が…それに

話しかけられた時の顔が笑ってなくてとても…怖かった…

あれ?依頼には人を運ぶなんて書いてなかった気がするんですけど?

なんて聞けなかった…

やっぱりこの仕事もやばいかもな…


中央の階段で更に下層へと行くと

ここは砲撃を行う部屋らしく大砲が左右5門ずつ設置されている


後方の方には弾薬庫兼火薬庫がある

火薬の樽と砲弾に鉛玉もある


多くの船員たちはこの層にハンモックをつけて寝ているらしく

蜘蛛の巣のようにハンモックが張り巡らされていた


最下層にバラストと積荷である硫黄と砂鉄の入った樽が所狭しと置かれている

その証拠に床には黒い粒と黄色い粒がいろんな樽から少し漏れている


依頼書に書いてあった運ぶ品はあってるのか…


船内に硫黄の匂いが立ち込めてとても臭く急いで甲板へと駆け上った


改めて甲板を見回る脱出用の小舟が二隻

調理室に入って食料の在庫は…3日の航海なのに結構あるな


乗組員はざっと70人といったように見えた

この船を動かす人数にしては若干多い気もする


そんなことを思いつつ時間を潰す

お読みいただきありがとうございました

次回は船内でいろいろと会話がはずみます

今後もお読みいただけたら幸いです

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