表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
大航海行商録  作者: 菊侍
プロローグ
12/59

~潮風に導かれた匂いⅢ~

「あぁ…さっきほどルラさんからそう伺ったのだが…

そんなはずが…国防費の五分の一を投じて建造したというのに?

にしてもいったいどこの国が攻めたのか?…

まさかカウタールか-?」


改めて昔から眠れる獅子と言われてきたジウタール…

その事務次官に自国の情報が伝わっていないとは…

ここまでくるとさすがにもはやその面影はない…


そんな会話が聞こえたのか積み荷を運んでいた水夫がこの話を耳にして話しかけてきた


「どうやら海賊に襲われて…名前は確かそう「孤島の鳥」という海賊団ですよ。」


「つまり我が祖国の海軍はそのよくもわからん海賊団ごときに滅ぼされたというのか?

バカな」


「いやいや旦那、聞いた事ないんですか?

マザモーネ一族の現在6代目当主マザモーネ・モラーニがやったって噂ですよ」


マザモーネ一族率いる「孤島の海賊団」

どこあるかわわからないが最初は誰も住んでいなかった孤島を根城にして

そこに小さな独立国家の様な行政も引き統治したという

100年前この海の覇者として世界各国のどんな船であろうとも勝ったことがなく

全戦全勝まさに海の覇王と呼ばれていた。海を行く独立国の異名を持っていた海賊団


「なに?マザモーネだと?確かに歴史書などでは知っていたがいまだにそんな海賊がいたのか」


「私も海で商売を行う者としておとぎ話としては多少は知っていたが…随分と詳しいのですね」


俺も直近の航海である大麻事件だがあの時は内湾を出る前に捕まったので

実質外洋には3年は出ていないのでそこらへんはめっきりだった


それを聞き水夫はさらに得意げに話す


「ここ最近の一番の話題ですよ

とはいっても旦那方が言うように80年くらい前から初代がなくなってからは徐々に衰えていき

最近は全く、話を耳にしなかったのですがね…」


「実際はただそう名乗っているだけで、そのマザモーネ・モラーニっていう人物も実際にいるのかどうか…

でも軍艦を襲うというとまぁ名前だけは納得がいきますは」


「うむ…そのようなよくもわからん海賊やられたとはにわかには信じられないが用心するとしよう…」


先ほど船を紹介した時よりも明らかに落ち込んでいる…よほどショックだったのだろう

お読みいただきありがとうございました

次回は積み荷を積んでいようやく出港できそうです

今後もお読みいただけた幸いです

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ