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第0話 始まりの死

「さぁ、中界に、現世に帰ろうか、クソ野郎共の元に。」


四月二十日の昼休み、高校二年の僕は中庭で読書をしながら五限目になるのを待っていた。

僕の名前は、”鎖鎌トウキ”

 「またあいつ、昼寝してんぞ」

僕はクラスメイトから嫌われていると言うよりかわハブられている。

まぁ、それはどうでも良い。一人でいるのが好きな僕にとってはその方が楽だ。

 「もう!こんなとこにいたの!探し回ってたのに!!」

彼女は”芽吹奏メブキカナデ”ハブりの原因の一つだ

 「僕はいつもここに居るけど?」

 「教室に居てって言ったじゃん。

  あ、そうだ!今日の晩ご飯何がいい?餃子?野菜炒め?それとも鍋?」

この時期に鍋って何処かネジが外れてるよな奏って。

 「野菜炒め」

 「野菜炒めね、わかった。じゃあ、今日の放課後スーパー寄るから校門前で集合ね」

そう言って、駆け足で何処かに行く。

 「校門前集合ねぇ~」

僕は小さくつぶやいた。


~~ 放課後 ~~


校門前で本を読みながら奏を待っていた。

クスクスと笑い声が聞こえた。

 「奏ちゃんかわいそう~ あんな奴と幼馴染みだなんて」

何時ものことだ、『オタクに見える』たったこれだけの理由でハブる。

 「トウキ~、お待たせ~」

正面玄関の坂を急いで降ってくる奏の姿が見えた。

息を切らしながら走ってくるのを見る限りまた厄介ごとに巻き込まれて来たのだろう。

 「また告白されたのか」

 「うん、同学年の子に告白された。そして...」

 「振ったのか」

 「そりゃ、ふるよ!好きでもない相手と交際しないって決めてるんだから!」


あの事故以来、奏は他人に対して興味が示さなくなった。

過去の事も親しい人間にしか話さなくなった。

何時までも奏はあの頃に取り残されているのかもしれない。

僕は何時もそう思っていた。

 「野菜炒めの具材はなにがいいかなお客さんや~」

 「はいコレ。」

 「ん?なになに。人参、甘藍?、椎茸、豚肉...」

 「あま、あま...あまかん?ってなに?」

 「あまかんじゃなくて、キャベツ」

ぽけーっとしながらメモを見ている。

一つのことに熱中するととまらないこれは昔からある癖だ。

 「聞こえてるか?」

 「...あ、ごめん。なに?」

 「あんまりぼーっとすんなよ。前見ろ前、数歩さきに電柱があるからそのまま行くと当たるぞ」


そんなこんなで、スーパーに着き買い物を終え家に帰宅し晩ご飯を食べ終え自室に戻る。

奏とは一緒に住んでおり生活している。

孤児だった僕を奏の両親に引き取られ育ってきた。

父親と母親はすでに亡くなっていると聞かされている。

苗字が違うのはそのためだ、奏の両親に苗字を戻して欲しいと頼んでそうさせてくれた。

父と母が生きていた証拠は何もないが名前さえあれば生きていた証になるからだ。

 「奏何処か行くのか?」

 「ちょっとコンビニにアイス買ってくる。17時頃には戻るから」

 「ストーカーにきをつけろよ」

そう言って出て行った。

奏が帰ってくるまでに皿でも洗って待っておこうと思い台所に行こうとしたときだった。

立ちくらみとともにあるものが見えた。

奏が誘拐される様子だった。

 「くそ、早く行かなきゃ...」

目の前が少しずつ暗くなっていった。


 目を覚まし時計を見た17時34分になりかけていた。

 「やばい、50分もたってるじゃねーか、奏待ってろよ」

立ちくらみ前に見た幻影は家を出てすぐの十字路だった。

そこには車の急ブレーキの痕跡があった。

 「仕方ない、使うか。[透視眼]」

僕自身この能力は何なのかわからない。

 「町外れの廃工場かよ!!バイクじゃ、信号でおそくなる。[疾走神速]3分あれば着くだろう」

住宅街の屋根に飛び移り急いで奏のもとへ行かなければ。

自分にも分からないが生まれつき使える能力だろう、

初めて使えたのは7歳の頃だったそのときの能力は[存在破壊]

それにより俺の両親が消えてしまったと言っていた。

いくら強い能力でも一日に使える回数がある体への負担があるからだ。

さすがの俺でもそれはどうしようもない。


そうこう言ってる間に着いた。

 「中には三人、奏は違う場所か。鉄塔から見るか」

鉄塔に登り観察してみると小さな小屋に居た。

「あそこか!」と思い、飛び降りて小屋の中に入った。

奏は気絶しているだけで、外傷は無かった。

ふと安心した時に背後に鉄パイプを持った男がいつのまにか居た。

奏を背負い込み小屋から全速力で飛び出した。

 「何で気づかれたんだ...分からなかったはず」

小屋のどこにも隠れる場所はなかった。

 「なんで気づいたんだと思っただろう?センサー仕掛けといて正解だったわ」

 「ちっ、センサーかよ」

小屋の入り口の内側にセンサーがあったのを言われてから気づいた。

 「なんで、奏を誘拐した」

 「そんなの、ヤルために決まってんじゃん」

その言葉にイラッとした。

 「おいデブ、侵入者か?」

 「デブって言うな、ガキ一人だけだ俺がいれば十分だ...オブッ」

つい全力で蹴ってしまった。

目の前の男は廃工場の壁を破り中に転がっていった。


中にいた三人が転がってきた男に駆け寄り体を揺すっていた。

 「ごめんごめん、ちょっと強く蹴りすぎたわイライラしてると加減できなくてさ、

  盛り時期な猿さん。もう二人ぐらい殴っとかなきゃ気が済まんわ」

 「テメー、ただで帰れると思うなよ!!」

一人はナイフを持って走ってきた。

もう一人はメリケンサックを手につけていた。

ナイフは手で曲げて腕骨を折り肋骨を二、三本折った。

メリケンの方は股間に一撃を入れて鼻の骨をおった。

残り一人は知らぬ間に車まで逃げて逃亡した。

 「えー、お前逃亡したら誰がコイツら病院に連れてくんだよ...」

奏をお姫様抱っこした状態で戦ったので外傷は無いとは思うが、

三人目が逃亡したあたりから気が付いてたようで、説明が面倒になった。

 「え、どうゆう状況?てかなんで私お姫様抱っこされてるの!?」

 「はぁー、めんどくせ~。とりあえず歩けるか?」

 「歩けるけど、あの人たちどうするの?」

 「さっき逃亡した人がまた帰ってくるだろうけどとりあえず救急車よぶか、

  奏の体も無傷とはいえ体内はどうなってるか分からんし」

 「うん、そうだね。ん?まって!私の体見たの?サイテー!!」

 「え、見てないけど...」

 「私の体が魅力的じゃないって事!!」

いつもおとなしい奏が急にツンツンしていたので驚いている。


そんな事を話しながら、

救急車を呼び事情説明をし警察が来てまた事情説明をしてかれこれ18時頃に解放された。


救急隊員の話によると奏に異常は無かったとのこと、

だが念のために明日病院に行くよう言われた。

家の近くのコンビニまで警察の人に送ってもらいコンビニでアイスを買った。

 「ごめんね、また変なことに巻き込んじゃって」

 「俺が一緒にコンビニまで行けば良かったんだよ」


そんな話をしながら帰ってる最中大通りの交差点で猛スピードで走ってくる車が見えた。

その車には逃亡した男が乗っていた。

とっさの判断で奏の腕を引っ張り後ろに下げようとしたが反動で自分が前に出てしまった。

ものの数秒の出来事だった。

そして僕はその車に轢かれた。

その後目の前が赤く染まった。


目を覚ますと全く知らない場所に立っていた。

初の小説で何を題材にしようかどんな物語にしようか。

悩みに悩み続けた結果今回の作品になりました。

第0話ということですが。頑張って続けていきたいなと思っています。

ここまで読んでくさりありがとうございました。

不定期になるかもしれませんがよろしくお願いします。

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