条件と準備
目的が決まった俺は
今詳しいルールの説明を受け終わったところだ
簡単にまとめると
・ゲーム参加は強制で拒否することはできない
・毎回変わる条件をクリアするか、プレイヤーの死亡でゲームは終了する
・プレイヤーの武器はその人の性格に合ったもの(奴隷の武器も同様)である
・ゲームはトーナメント形式で、全部で5回は戦うことになる
・ゲームが終わるまで島から出ることはできない
「こんなとこか」
ゲームのルールはよくわからんが
来てしまったからには覚悟を決め得て臨むしかない
「はい、ゲームが始まるまではもう30分もありませんが
あちらのロッカーにゲーム用の武器が入っています」
そういって手で示した先には、縦長のよく見かけるロッカーがあった
俺はロッカーに向かって歩く
「そういえば、君の事は何て呼べばいいの?」
俺はロッカーに向かって歩きながら聞いた
名前を聞いたのに目的を作り、結局名前は聞いていないこと思い出したからだ
「ご主人様の好きなように読んでくれて構いません」
「好きなように、か」
自慢じゃないが俺は面白いくらいにセンスがない
そんな俺が名前を付ける・・・か
「うおぁ」
「だ、大丈夫ですか」
そんなことを考えていたら、ロッカーに激突してしまった。
心配してくれたのか、少女が急ぎ足で駆け寄ってきてくれた
「だ、大丈夫、このロッカー思ったよりも柔らかく、て
あ、そうだ、君の名前、思いついた」
「月華!どぉ、いい名前でしょ、思い出すまでこれで行こう」
「月華ですか
それで呼びやすいなら構いません」
少女改め月華はぎこちないながらも笑顔でそういった
うれしくなった俺は内心にこにこしながらロッカーを開けた
中には黄色っぽい小さな銃のようなものと
細長くて短いナイフが3本
刃渡り30センチほどの長めのナイフが一本入っていた
いかにもアサシンっぽい雰囲気の武器だ
その下には小さなポーチとそれについてハンドガンがあった
弾や包帯なども入っていた
そしてその隣にもロッカーがあった
「なんでロッカーが二つもあるんだ
一つのロッカーに二人分入ってるんじゃ」
「どうやら、奥のロッカーには私の武器と防具が入っているようです」
そういいながら月華は奥のほうのロッカーを開ける
横から見てみると中には長めの槍と俺と同じポーチが入っていた
ポーチには俺と同じハンドガンが入っていた
そしてそのポーチの下にはセーラー服のような服が入っていた
もしかしたらこのセーラー服で戦えということなのかもしれない
「これ着て戦うのか?」
おれは確認のために月華に聞く
「入っているということはそういうことなのでしょう」
月華さも当然かのように答えた
もしかして月華には羞恥心というものがないんじゃないのかと考えていると
「さすがにスカートが短すぎるような気もしますが」
その一言に少し安心する
ああこの子にも羞恥心はあるんだと
俺は意外と安心した
それからゲーム開始時間まで俺は銃の打ち方やナイフの振り方
装填の仕方などを教わって過ごした
そして部屋に来た黒スーツの男に
ゲーム開始を告げられ会場まで案内するといわれた
いよいよ命がけのゲームが始まる
付け焼刃の技術でどこまでできるかわからないが
とりあえずは全力で頑張ると心に誓うと俺は男に続いて部屋を後にする。