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君が隣にいれば。  作者: 星野 美織
花野 マイ編
5/5

ピンポーンピンポーン

1人で泣いてたら、いきなりインターホンが鳴った。こんな時間に、なんで。

「はい……」

【あ、花野マイさんのお宅ですか?】

そこには、さっき会ったばかりの同年代の男子がいた。

「あ、朝緋くん!?」

【あ、いた!】

私は、ケータイをとってすぐに外にでた。

私を見た朝緋くんは、ぎょっとしていた。

「ど、どした」

「え、あ、うん……、なにもないよ」

目が腫れてたの、忘れてた。

どうしよ、なんか心配させちゃった……。

「あ、これ。うちに忘れてた」

手渡されたのは、定期券だった。

「あ、ほんとだ。わざわざありがとう」

「……どうしたんだよ」

「……ちょっとね、いろんなこと思い出しちゃって」

朝緋くんは、ぽりぽりと頬をかいた。

「……相談、しろよな。なんかあったんなら。親に言えないことなら友達とか」

「……うん……」

「お前は1人なんかじゃないんだから」

1人じゃ、ない……?

その言葉に、また涙が出てきてしまった。

「え、ちょっ、おい」

涙が止まらない。どうしよう、絶対引かれてるよね。

朝緋くんは、私の頭をポンと叩いて、

「俺もいるんだから」

と笑顔で言った。

彼の背景が、オレンジ色に染まっていた気がした。



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