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プロローグ

(…どうしてこんなことになってしまったのだろう)


ため息をつくこともできず、ディオンは俯いたまま眉間に皺を寄せた。

王宮で手配された馬車の乗り心地は最高で、腰を下ろしている椅子もふかふかだ。

だが、ディオンの頭の中は幌馬車に乗った時のようにぐらぐらとして、ひどく気分が悪い。


「あれっ?どーしたのディオン。もしかして酔った!?」


真向いから聞こえてきた甲高い声が彼の頭痛をさらに悪化させる。なぜなら原因は〈彼女〉そのものだ。

けれどディオンは持ち前の自制心をかき集めて微笑みを浮かべた。


「いえ、なんでもありません。お心遣いありがとうございます。…オーリア王女」


真向いの上座に座って足をぷらぷらと揺らしていた〈彼女〉は、にんじん色のくせ毛を揺らし、にっこりと――淑女にあるまじきことだが歯を見せて――笑った。


「あはは!いいのいいの、気にしないで。だって今日からあなたはあたしの旦那様なんだから!」



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