プロローグ
はじめまして!!あきとと申します!今回が初投稿になるので、手汗がたくさん出てしまいました(笑)
温かい目で見てもらえれば幸いです!
あれは小学6年の夏休みの土曜日の出来事だった。いつもと変わらない土曜日。そうなるはずだった。
あれは少年の友達の家の近くの公園で少年とその友達3人ほどで遊んでいた。
午後3時を回った頃、少年たちはサッカーをして遊んでいた。
少年は勢い良くそのサッカーボールを蹴った。すると、その蹴ったボールは公園を越えて車道に転々と転がっていった。
「僕が取りにいってくるよ。」
そう言って少年が取りに行こうとしたが、
「いや、そこで待ってて!すぐ取ってくるから!」
そう言って少年の友達はボールを取りに行った。
その時、誰もが予想もしていなかっただろう。ボールを取りに行った少年の友達がトラックに轢かれるなんて……。
少年たち3人は、目を見開いた。いや、そんなことしか出来なかっただろう。なぜならば、彼はしっかりと左右を見て、安全を確認し、道路を渡ったのだから……。
少年とその友達2人は走ってその彼に駆け寄った。彼からは全身から血を流しており、息も大分弱まっていた。
「おい!大丈夫か!」
少年は彼に声をかけた。だが、返事がない。
少年はまわりに人がいないか辺りを見渡した。誰もいない。
少年はおかしいと思った。彼を轢いたトラックがいない!少年の友達もそう感じていたのだろうか、顔が引きつっていた。なぜなら、公園の近くの車道は一本道で曲がれるところは無いのである。
少年はどうすれば良いのか分からなくなった。救急車を呼ぼうにも携帯電話も無いし、近くに公衆電話もない。すると、丁度良いところに徘徊中のパトカーがきた。パトカーにいた警察官が気付き、こちらに歩み寄ってきた。
「君たち!いったいどうしたんだ!?なにがあったんだ!」
「友達がトラックに轢かれたんです!お願いします!助けて!」
少年は泣きながら喉がつぶれるくらいに叫んだ。
しばらくすると、もう一台のパトカーと救急車が来た。少年たちが警察官と話している間に救急車はもう少年の友達を連れ、公園から去っていた。
この、一連の事は少年たちの供述により、轢き逃げ事件として取り上げられた。
そして、この事件は4年経った今も未解決事件とされている。あの時、助けられなかった苛立ちと後悔を募らせたまま、少年たちはいつの間にか、高校生になっていた…………。