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魔人となってもただひたすらに…  作者: 礫(レキ)


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8/9

異変

零の待つ島に帰ってきた。

手には違和感が残る。

広間に着くと零が待っていた。

「どうでしたか?」

「いや、大したことはなかったが、戦いの最中に手に違和感があって、相手の顔を吹き飛ばした。」

零がそれを聞いて呆然とした。

「その場所は何処ですか?」

「あ〜。岬の隠し洞窟ってとこだ。」

「昔、試練のと呼ばれてた場所です。選ばれし者のみ伝説の秘術を伝承できるという言い伝えが…、でもこれは人魚族の話なので。」

「うん、なんだろうね。」

僕は、違和感を気にしながら人魚の珠の近くを通り過ぎると、珠が光り、白と黒が半々ぐらいのいろになった。

「れっ、零様!呪縛がまた解けました。」

え?これもなにか関係あったのかな?

僕は、ちょっと疲れたので寝ることにした。

遠くの方で、噂話が聞こえてきた。

『あの、零様お付きの魔人のひと。最近どんどん黒さが増してない?なんか闇と同化するんじゃないかというくらい黒くて、たまに半分くらいみえないことがあるのよ。』

『わたしも、見た。あのひと消えちゃうのかしら。』

あ〜、なるほど。

僕、そんなに黒く変わっているんだ。

その後、僕は眠りに就いた。

不思議な夢をみた。

鋭い目つきの魚人が僕に頭を下げてる。

『願いがある、お前の目を珠に捧げてくれ。それで全てがおわる。』

僕はそこで目がさめた。

まだ夜中の様だったが、夢が気になって人魚の珠まで行った。

珠の近くまで行き、目をさわると、手の自由が効かなくなり、眼球を取り出そうとしているみたいだ。

必死に抵抗するが、頭を誰かに掴まれているみたいで動かない、もうだめなのか…。

「なにをしているのです!」

零が走ってきた。

「誰かが左目を奪おうとしている。」

「左目?そ、その目は人魚族の目!なぜあなたが?」

『それは、私が話そう。零』

「あ、あなたは樹!」

『この子は、私と目を交換したんだ。私の無念を晴らすためにね。だから、目を元に戻す。邪魔はするな。』

そういうと、僕の手は僕の眼球を取り出し。人魚の珠に眼球は取り込まれた。

黒い模様は完全に消え、珠は光を放ち、その中から

赤ん坊が現れ、零の手の中に降り立った。


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