呪縛からの解放
僕は王都での仕事を終え、魔王の元へ報告に行った。
『来たか。』
魔王は僕が入って来たらニヤリと笑い、言った。
「指示通り済ませてきました。」
『指示通り?まぁいい、良い結果を出している、褒美は欲しくないか?』
僕は、首を横に振って、
「不要です、では何もなければ帰ります。」
『亡霊に取り憑かれるなよ。』
僕は無視して背を向け、魔王城を後にした。
島に着くと、魔王の言っていた言葉が頭に残っていた。
「亡霊?ま、いいか。」
広間に入ると、零がいたので王都で体験した不思議な体験を話した。
「同胞…、妻…、子ですか?それに神速の剣…」
零は考え込み、
「あるとすれば、武の将軍でしょうか?それ程の剣士はそれしか思い当たりません。私もお会いしたかったです。」
零が珍しく僕の話に興味をもってくれたのが嬉しかった。
人魚の1人が慌てて零に報告に来た。
それを聞いて零が慌てて走っていった。
人魚達が大事にしている黒い珠のところに来て、
皆が涙を流している。
僕には何が起きているのかがわからなかったが真っ黒だった珠に白い線が入った気がするが、気のせいかもしれない。
零が僕のところにきて、
「呪縛が…呪縛が一つ解放されました。ありがとうございます。きっとあなたのお陰です。」
零がその場で泣き崩れた。
近くの人魚に事情を聞くと、あの黒い珠は王家の珠といって、人魚の戦士が成仏し魂が戻ると呪いが解放されるらしい、全て解放されると真に人魚の国の再興になるという…伝説級の言い伝えらしい。
それがいま一つ解放されたのか。
全部で4つらしいのであと3つ。
歴史を紐解けばなんとかなるかもしれない。
「零、僕は君達のためにこれからも闘う。」
僕等がそんな話をしている時、魔王城では少し騒ぎになっていた。
魔王城では魔王が怒り狂っていた。
『無能どもが!人ごときに四天王が2人もやられたとは何事だ!』
『さっさと始末しろ!』
魔族の幹部達は震え上がりながら、
「しかし、我々では歯がたちません。」
魔王は首を横に振って、
『魔族も地に落ちたな…魔人に頼むしかあるまい、今直ぐ土下座して頼んでこい!』




