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現代の武人は仮想世界を無双する  作者: カンナトウジ
3章:海より深き縁
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カウントダウン5 一部陣営紹介


「やーっと一仕事終わったー」

「お疲れ様でしたウィズ様」


取引先との会合を終え、久しぶりにゲーム内に入ったウィズは、ウィンドウでプレイしていない間に、クランメンバーの収集した情報を一通り確認している。


「うわーお従兄さん手配書出ちゃってるよ」

「ええ。彼の正体が何処で漏れたかは不明ですが」

ギルレア王国の国王より、自分の娘が宣戦布告した腹いせに、ソレを手伝ったハバキリを指名手配…とは家来などが止めに掛かったので、静止されたのだが


「冒険者の強い要望により指名手配って」

「まあ彼にはソレだけ暴れてしまっていますから」


約5年前に、彼が起こした道場破り。

ソレに恨みを持つものや同調した者、面白半分で騒ぎ立てるものなど国王の陣営に入ったプレイヤーによって、手配書を出すようになった。


「道場破り被害者の会という専用のスレを立てて協力者を募っているようです」

「よくそういうの見つけられたね」

「結構人が集まっているのも御座いますが、SNSで所属していた道場を見せびらかしたら向こうから歓迎してきましたので」

「ザル過ぎるでしょ」

「彼の恥ずかしい部分をそれとなく紹介した結果それなりに優遇されていますので」

「コレは酷い」


有名になればなるほど何処かで晒されるとは理解できるが、彼がこんな形で広まるとは思わなかった。


「今更だけどお従兄さんのことをリークした内通者とかは」

「御座いません」

「じゃあやっぱり」

運営が流した可能性が高い。


あの女であれば、イベントを盛り上げるためとかで、コレくらいのことをするだろうと、いつかの食事会で思ったものだ。


「さてと本題だ。今ある陣営の数はどうなってる?」

「ええ。コチラに本腰を入れられますから、今一度全陣営を精査しましょう」


本イベントで参加表明した陣営は30を超えた。

前回は、20まで到達していなかったのでかなり多くなった印象だ。

まあ半分以上は初心者や中堅向けの陣営なのでココでは紹介しない。


「まずは我々第一王女陣営ことチーム『龍剣』ですね。初の龍殺しを達成したクラン『WIRDS』を筆頭に、プレイヤー内最大の商会クラン『プラチナ商会』、そして我々『ウィズダム・サイト』ですね」

「お従兄さんが指名手配されていたり、ワイルズが龍殺しした件で結構敵視されているからね。僕らは前線にも参加するから気をつけなきゃだけど、プラチナ商会は資金繰りの方を手伝う方針で動いているからそこら辺の心配はないね」


「次に国王陣営ことチーム『王国』。仙凛様の血縁者、Gil-Dがクランマスターを務める『クラウン・ドロップ』を筆頭として、様々な強豪クランや名だたるプレイヤーが揃っているようです」

「流石に国家の胴元が誘い込みしているとね〜。絶対そこが1番の脅威になるでしょ」


「いえ。商会連合陣営ことチーム『金塊』も厄介でしょう。アソコは国王以上に財力にものを言わせる他、レッドネーム(犯罪者プレイヤー)も積極的に引き入れていますから。お陰で対人能力ではNo.1………いえ実質No.2の犯罪クラン『髑髏チャンズ』にギャングクラン『ベットライン』が参戦しているとの情報が入っています」

「いやおかしいでしょ!?元々レッドネームを引き入れても良いとはいえ、レッドネームのクラン2つも入っているとか」

「商会連合も小国家群だった頃に惨敗した()()()()()()()()を祖に持つ連中ですからね。いつ下剋上されても良いように始めから警戒されているようです」

「厄介な」


「他にも国教陣営のチーム『三柱』に、宇宙開拓陣営の『星天』、黄金鉄道陣営の『鉄金』などが当たる事になるであろう陣営ですね」

「国教陣営はレイサイを拠点とするクラン『教典動地』を筆頭としているだけあって、回復面に特化したプレイヤーが多いってところか。宇宙開拓陣営はテンプレ装備の金字塔なギャラクシー特性由来の武具やアイテムに特化しているし、それらを用いてサーバー内最大手のクラン『十二星陣』の連携力が厄介。黄金鉄道陣営はプレイヤーオリジナルの魔法分野【鉄道魔法】を含めて、こういう状況(イベント)に特化したオリジナル魔法を秘めているとされるクラン『GR』が居るからな」

「ウィズ様ですらオリジナル魔法は扱えませんしね」


いつもの事だが、敵は多い。だが、今回はハバキリ達のクランWIRDSと協力している。これならば、ほとんどの相手に対して問題なく対処できるだろうが

「お従姉さんがいないだけでも助かったと言うべきかな。あの人の分まで考えなくて済むし」

「ああその事ですが、最近各地で至る方向から弓矢が飛んでくると報告が」




「い………いやあ複数人で襲ってきたんでしょ」

「索敵スキルで引っかかったプレイヤーは1人だと」

「索敵範囲外にもいたんでしょ」

「いたとしても、まるで生きているかのように矢が方向を変え、自分たちの頭めがけて飛んできたとのことですが」

流石に頭を抱える。面倒の種が増えたと言っても良い情報がやってきたのだから。


「とりあえず、お従兄さんには()()()()()()()としてもちょっと厄介な相手が来たね」

「ええ。ダメージを受けた者の計測した推定レベルも、レベル90を超えているようですので、私たちの相手として出てくるでしょう」

「そうだねー」


最悪の場合、()()()()()()()()()()()ハメになる可能性を呑気に眺めていた。

「頑張ってね〜お従兄さん。いろんな意味で」

「まったくです」


髑髏チャンズ

元No.1犯罪クランとかいう名称以上にやべえところです。

マジで本当に

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