表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
現代の武人は仮想世界を無双する  作者: カンナトウジ
3章:海より深き縁
93/120

カウントダウン8 ある魔女たちの茶会


「さてさてコレは」

目の前にリルネアがいる。


レアにとっては、こちらで出会ったのが初めての邂逅ではあるが、その悪行は知っている。


魔術関係なしに、児童誘拐を働き(言えないこと)や(言えないこと)をして犯罪者になった。

そんな厄介な女が、捕まっている筈であろうに何故かこのゲーム内にいるのかとも疑問に思うが、今は何故か………イヤ理由は察せられるが拘束されている。


「えっと確か君はハバキリが連れてきた子だよね。一応聞くけど何があった?」

「こいつをご主人様に合わせてはダメだと、ハバキリが帰る前に言ってたから、店に近づいて来たところを拘束した」

ハバキリが先日受けたという要人救出依頼。その依頼で、要人の子供たちを先に保護していたというアンドロイドのアオとかいう子だ。


元々は、前にいたという戦艦の守護を勤めていたようだが、落ちたのでその役目は失われてしまった。

そこでやる事もないときに、子供たちに出会ったので彼らを守ることを次の役目にして、一緒について来たとのことだ。


そんなアオに、結構妥当な対策としてリルネアが拘束されているが

「そういえば今更だけど、なんでこっち(DEF)に来れるの?お前捕まっていたよね?」

「オイオイ情報が古すぎるぜレアちゃ〜ん♡とっくに出所してるっての☆」

「あっそ」


確かに、普段森の奥に住んでいるレアは世俗に疎い。

DEFをプレイするまでは、近くの街から来る人々からの伝聞が、主な情報源だ。


「そんな世俗に興味のないレアちゃんはぁ☆ここになんのようですか〜☆」

「買い物だよ。骨董品店と聞いて仮面でも置いてあったら買おうかと思って。あと市場に出回らないような生物の骨でもあればと」

「ホムホム♡」


こんな状況下でも、楽しそうな顔をしているリルネアは、急に何かを思いついたようにレアを見る。

「だったらさ☆ソレ終わったらちょっとお茶しなーい?」

「………お前持ちなら良いよ」

「ワーあちょっと追加でこの状況どうにか何ないかなぁ☆ねえ聞いてる?無視されると湧き上がっちゃう♡」


応えなければ良かったなと速攻で後悔するレアであった。










で終わるわけでもなく、

「ハアッ♡ミルクティー美味しいですわぁ♡コレがb」

「それ以上言ったら衛兵に突き出すよ。で、本題は?」

「そうそう☆唐突な質問投げるようで悪いんだけどさぁ。君、この世界で人を殺したら、向こうでも罪に問われるべきだと思う?」

「………そんなもん法律次第なもんでしょ」


この世界では、人殺しに値する殺害行為は現実と同じで罪に問われる対象である。というかどの国でも、基本的に殺人は罪である。


一応レアも、リルネアも、プレイヤー、NPC問わず、殺傷を行なっているプレイヤーではあるが、何故今更と訝しむ。

「まあ森暮らしで情報なんてものに疎いレアちゃんには分からないだろうけどね☆これについては結構問題視されている内容なのだよ☆」

「そんなことがあるのか」

「あるんだよコレが☆ソレが原因で抗議メールがVRC本社に届いているくらいだ」

曰く、ゲーム内での殺しの感覚がトラウマになるだのという問題だ。


「まあソレもコレも全部ココがリアル過ぎるというのが問題なんだがね~☆」

「リアルで殺す感覚とこっちで殺す感覚は十分違うと思うけど」

「シャラップ論点ずらすんじゃなーい☆問題を最初に戻すけどさ☆詰まるところ私が言いたいのは」




「この世界って()()()()()()()()()なのかい?」

「………………………ゲームだろう。ゲーム機で読み込んで入り込んでいるし、こうやってゲームとしての画面も」

「おおっっっとおまたまた論点ずらしちゃったねえ♡私たち魔女にとっては1番ずらすべきじゃないような論点を☆」


やっぱり、着いて行くんじゃ無かったと深く反省したレアを他所に、リルネアは更に続ける。

「かの魔術協会にて天体魔術を研究した最高責任者………そして私たち現代の魔女を束ねた魔女。アルネシア・ラインテイルズの研究内容は知っているだろう」


アルネシア・ラインテイルズ。かつて、魔術士たちの研究活動などを支援する機関『魔術協会』で、天体魔術に関しての数々の研究成果を納めた後、ある研究内容の最中に行方不明となった。その研究内容は

「異世界の解明か」

「正解☆」


「それがあの世界だとでも?そうだとしても」

「アルネシアは半世紀以上前に亡くなっている〜☆しかも研究資料も見つからないと☆でも私たちには」

ココに刻まれていると。


現代を生きる魔女たちは、アルネシアの研究の一部についての知識を収められた者、またはその血を引き継いだ者たちである。


その知識に刻まれているものとは

「『多次元宇宙』と『神』についての知識だったか」

「ああ☆更にココが本当に異世界なら」


アルネシアが、その二つの内容から編み出し、行方不明となった最後の研究。

その成果こそがココにはあるのではないかと。


今回はあえてここで区切らせて貰う。だが今後に関わってくる内容ではあるよ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ