カウントダウン9 A2の試練
カウントダウン会って元々サブキャラの深堀とかをしたいなーって思ってやっていたのに何故か主人公ばかりの回が続いてしまった。
てことで今回はA2のお話です
その日、A2…否、アヴドゥル・アリエフにとって最大のピンチが迫っていた。
「マズは集まってイタダキアリガトウゴザイマス」
集まったメンバーは5人(A2含め)。
「いやまあここは私の店なのですけど」
1人は会場(仮)の持ち主、JJマスター。
「てかそこらにいた俺たちを引っ張ってきただけなんだけどね」
「まあ暇だったから良いけど」
「なんか欲しいアイテムでもあるの?」
他3人は、そこら辺にいたハバキリの弟弟子3人組。
ただそこら辺にいたから集まったメンバー。抜け出してもよかったのだが、いつになく真剣だったので聞くことにしたのだ。
「実ハ………………娘の誕生日を忘れていました」
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「「「早よ戻れや!!!」」」×多数
「何やってんですか!戻って実家に帰りなさい!」
松茸王たちどころか、店内にいた他の連中もツッコンだ。
「ソコが問題なんデスよ」
だが、そんなこと言われると分かっていたかのように、話を遮って続ける。
「実家がマアマア遠いのデスよ。田舎町デ交通便が悪ク、今からデハ後のマツリデス!」
「呪術で飛んで行けば」
「世間体的にアウトデスよ」
そう返されて、頭を抱える松茸王を他所に、梅酒サムライが気付く。
「もしやこっちで出来ることをプレゼントにしようとしています?」
「ハイ」
だがしかし、問題はそこにあった。
「帰レなさソウなのでコチラで渡せソウなモノを用意シヨウと思ったのデスが」
「正体が分からないとかですか?」
「いえシッテマス。妻にソレとナーク聞いて見た目ト名前ト活動範囲は確認済みデス。ソコから、イロイロと」
「ストーカー?」
「シャラップ。トモカク、あの子にナニカプレゼントをシヨウと考えてイマスがナニが良いでショウか?」
「その前に」
ここでバンブスターが切り出した。
「なんでそこで占いとか使わないの?」
そう。彼が占いを使えば、1発で娘の好きなものが見つかるはずだ。だが
「そう言うノハ行儀が悪イと学びマシタ」
「じゃあ仕方ないか」
ということで、本格的にプレゼント選びが始まったのである。
「まあこっちで送るなら武器だろ!戦闘職としてはコレが1番嬉しい」
「A2さん娘さんの職業は?」
「銃闘士デスネ」
「銃闘士ってなんだ?」
銃闘士とは、銃と体術を組み合わせた近接型ガンナーである。
「特徴としては体術で相手の急所とかをガラ空きにしてそこに銃弾をぶち込むスタイルってとこかな」
「流石梅酒。銃も使うから知っていたのか」
「まあね。近接型ガンナーだから拳銃とかプレゼントすれば?」
そう言われた瞬間、A2はウィンドウから大量の拳銃を取り出した。
「趣味半分で集メタレア武器達デスネ。マダ倉庫にシマッテナイ分デスが」
「イヤ多すぎだろ!」
突っ込まれながらも、みんな(JJを除く)で精査した。
「お!コレ2丁拳銃だし見たことないヤツだ!」
「ソチラはユニークウエポンの『ルナ・ビースト』と『ラスト・ゲート』デスネ。白黒の虎を倒シタ時にゲットシタ銃デスネ。娘も持ってナイはずデスしコレで良いデショウ」
「いや自己完結してるじゃねーか」
「スミマセン。何分ココでの贈り物トイウモノに慣レテオラズ」
ソレは仕方ない。
「A2さん。こちらお求めの誕生日ケーキです」
「アリガトウゴザイマス」
「おお!JJさんのケーキ美味そう!」
プレゼント選びより先に、JJに頼んでおいたケーキが、このタイミングで来た。
「丁度良いデスネ。今スグコノ2丁を娘にプレゼントシニ行きましょう」
「「「行ってらっしゃーい!!!」」」
そのまま用意したものをプレゼントボックスに詰め、いそいそとかけ出して行った。
だがここで、誰かが気付いた。
「あ、そういえば今のA2さんって結構ヘンタイなのでは?」
「「「あっ」」」×多数
そう。
今のA2は、褐色金髪で、水着の上にコートを着たネカマである。
そんなヘンタイと言われるべき姿の父親が近づいてきて、娘はどう思うのか。
答えは満面の笑みでリスポーンしたA2のみぞ知る。
アイツ娘いたんだ。
因みに娘さんは喪服っぽい柄のロリィタファッションの虎系獣人。




